【23-24】元スノボイントラが厳選!ガチで上達したい初心者・初級者におすすめの入門板11選

こんにちは、元スノーボードインストラクターの、らくスノです。

「スノボが楽しくなってきたから、今年は板を購入しよう!」なんて方も多いのではないでしょうか。

やはりマイボードを買うとゲレンデに向かうテンションも上がります!

でも、

  • 初心者にはどんな板がオススメなの?
  • ボードの形状や種類が分からない…
  • どうやって選べばいいの…?

とにかく疑問だらけですよね。

それこそボード選びに失敗すると、上達の妨げになることも…

でも、ご安心ください!

今回は前半部分で購入のコツや注意点、後半部分でおすすめの入門ボードについてお話したいと思います。

この記事を最後まで読めば、初めての購入でも自分にベストな板を選ぶことができますよ!

スノボ初心者が自分にベストな板を選ぶ4つのポイント

スノーボードの板選びを解説しているサイトはたくさんありますが、

トーション、ハイブリットキャンバー、ウェスト幅、有効エッジ、ディレクショナル…

専門用語のオンパレード、もはや呪文です(笑)

初めて購入するのに、こんな専門用語だらけじゃ誰だって不安になりますよね。

でも板を選ぶポイントってデザイン、硬さ、長さ、形状のたった4つしかないんですよ。

だからトーションだの有効エッジだの、そんなわけのわからないスペックは無視してOK。

なぜなら、細かいスペックは中上級者以上じゃないと違いが分からないからです。

それでは、次項から順番に理由を解説していきます。

まずはデザインだけで選べ!

カタログやインターネットの販売サイトを開いたら、まず見るべきはデザインです。

実際私は20年以上スノボ滑ってますし、一般の方よりギアの知識は豊富ですが、いまだにデザインありきでボード選んでますよ。

だってデザインが気に入らないものを買っても、ゲレンデへ行きたいと思いませんからね…

ファッションと一緒。

スペックだの、乗りやすさだの、そんなものは後付けでいいのです。

まずは自分の好きなデザインのボードを何本かピックアップしてください。

板の硬さを調べてみよう!

デザインで板をピックアップしたら、板の硬さを調べてみましょう。

なぜなら、板が柔らかいほど乗りやすいからです。

板の硬さはハード、ミディアム(ミドル)、ソフトや数字で表記されています。

初めて買うなら、ソフトまたはミディアムソフトがおすすめ。

板の長さは鼻とアゴの間がベスト!

板は鼻とアゴの間の長さ(レングス)がベスト。(身長-15〜20cm)

本来は接雪長というスペックを元に選びますが、よほど体格に特徴が無ければ(極端な体重の軽重や身長の高低など)、まずはこの基準でOKです。

元イントラが教える!初心者でもわかるスノボ板の選び方コツ

板の形状は2箇所をチェック

一見同じように見える板でも、それぞれのモデルで形状が異なります。

実はこの形状の違いで乗り心地が変化するのです。

ボードの形状は2箇所チェックしてください。

■板の形状1

キャンバーやロッカーというのは、写真のように板を真横から見た時の形状の違いです。

各メーカー呼び名の違いはあるものの、おおむね6種に大別されます。

ターン オーリー 逆エッジ 乗りやすさ
キャンバー
可変キャンバー
ロッカー
ダブルロッカー
フラット
ダブルキャンバー
  • キャャンバー…高さのあるオーリーやキレのあるターンができるが、逆エッジしやすく難しい板。
  • Wキャンバー・フラット…ロッカーボードと、キャンバーボードの中間に位置する板。万能型。
  • ロッカー…逆エッジしづらく、プレス系の技に向いている。簡単に乗れる反面、キレのあるターンや高さのあるオーリーが難しい。

一般的にキャンバーボードは扱いが難しいとされていますが、初心者の方でも「より上達したい」という目標があるなら選んでもいいでしょう。

■板の形状2

板の形状には、テール(後方)とノーズ(先頭)が同じ長さのツインボード、またはノーズが長いディレクショナルボード(またはディレクショナルツイン)があります。

ターンしやすいのはディレクショナルボードですが、「トリックもやってみたい!」というのであればツインボードを選びましょう。

ボードの形状や機能を詳しく語ると長くなるので、「もっと知りたい」という方は下の記事を参照ください。

日本一わかりやすい!スノーボード板の形状や各スペックの特徴を詳しく解説します

初心者の方におすすめの入門板11選

前述の基準をもとに、初心者の方にオススメな入門板を11選ピックアップしてみました。

  1. TNT(FNTC)
  2. アンサー(エラン)
  3. ウォーリー(バタレオン)
  4. チープトリックAT(ロームSDS)
  5. インスティゲーター(バートン)
  6. パルス(サロモン)
  7. マニック(ライド)
  8. キルロイツイン(バートン)
  9. ジオメトリック(K2)
  10. T-DECK(ファナティック)
  11. 4XP(ヨネックス)

次項から順番にご紹介したいと思います。

グラトリにおすすめの入門ボード

「今シーズンはトリックに挑戦したい!」なんて方も多いのではないでしょうか。

グラトリは気軽に試すことができて怪我のリスクも少ないので、パークに入る前の練習としても有効です。

この項では、グラトリにおすすめの入門ボードをピックアップしてみました。

TNT(FNTC)

  • 実勢価格:型落ちで4万円台全半~
  • フレックス(硬さ):ソフト
  • 形状:ダブルキャンバー、ツイン

FNTCホームページ

スノボ板に詳しくなくても、TNTの名前は聞いたことがあるかもしれません。

それもそのはず、今日本で一番売れているグラトリボードが、このTNTなんです。

では、なぜTNTがそれほど人気なのでしょうか。

  1. TNTはライダーではなく初心者が乗りやすい板をコンセプトにしている
  2. 商品説明が丁寧なので購入してから後悔することがない
  3. TNTのデメリットもしっかり伝えている
  4. 機能性が高いのに価格がリーズナブル

FNTCのライダーであるタッキーさんは、登録者数10万人超えの大人気You Tubeチャンネル「スノボー先生」で動画を配信してます。

そのチャンネルの発信力を活かし、TNTのスペック説明や滑走動画を多数アップ。

ユーザーは「TNTはこんな滑りができるんだ!」と納得して購入するから、悪い口コミが一切ないのです。

出典:FNTCホームページ

Wキャンバーと呼ばれるシェイプで、引っ掛かりが少なくとにかく回しやすい。

しかもグラトリの天敵、逆エッジを軽減してくれる効果もあります。

さらに板を踏み込めば、しっかりノーズ・テールのロッカーがグリップしてくれるので、カービングもバッチリです。

ちなみにTNTにはRとCの2種類があります。

低速でのグラトリならR、カービングやリバースターンを織り交ぜながらのラントリならCがおすすめです。

日本で一番売れてるグラトリボード!FNTCのTNT人気の秘密教えます

アンサー(エラン)

  • 実勢価格:型落ちで2万円台前半~
  • フレックス(硬さ):ソフト
  • 形状:ダブルキャンバー、ツイン

エランホームページ

続いては、日本人にはあまり馴染みのないスロベニア発のブランド「エラン」。

まぁ初めて聞くと「スロベニアのブランドなんて大丈夫?」って感じですが…(笑)

実はガチのレースモデルも製作する本格的なブランドなんです。

エランの魅力は、なんと言ってもリーズナブルなお値段ですね。

バートンやサロモンの入門モデルと比べて実勢価格で5千円前後安いイメージでしょうか。

出典:エランホームページ

足元がキャンバー、センターがロッカーという形状ですので、エッジの引っ掛かりも少なくスムーズなターンが可能です。

出典:エランホームページ

また、板にポプラ材を使用して反発力を向上させたり、値段を考えると十分な性能は備えています。

楽天市場ではボード・ブーツ・バインの3点セット商品も充実してますね。

「ボードは欲しいけと、ノーブランドは嫌だ!」とか「安くてイージーに乗れるグラトリボードが欲しい!」なんて方にぴったりのモデルです。

ウォーリー(バタレオン)

  • 実勢価格:型落ちで3万円台前半~
  • フレックス(硬さ):ミディアムソフト
  • 形状:ローキャンバー、ツイン

バタレオンホームページ

スノーボード界に革命を起こしたといっても過言ではないブランド、バタレオン。

出典:バタレオンホームページ

革命を起こしたと言われるゆえんは、この3Dシェイプにあります。

なんとバタレオンの板は、板がスプーンのように曲がっているのです。

このシェイプにより、一般的には難しいと言われるキャンバー形状でありながら、逆エッジのリスクを低減することに成功したのです。

グラトリに逆エッジは大敵ですからね。

出典:バタレオンホームページ

この板ならスムーズなターンはもちろん、グラトリに挑戦したいなんて方にもピッタリ。

型落ちで3万円台から購入できますし、スノボの技術は板の性能でカバーしちゃいましょう!

チープトリックAT(ロームSDS)

  • 実勢価格:型落ちで3万円台前半~
  • フレックス(硬さ):ソフト
  • 形状:Wキャンバー、ツイン

ロームSDSホームページ

技術力の高さには定評のあるスノーボード総合ブランド、ロームSDSからはチープトリックATのご紹介です。

こちらはグラトリに特化したツインシェイプのボードとなります。

出典:ロームSDSホームページ

チープトリックATの特徴はバンブーホットロッド!

ボードの中心に埋め込まれたバンブー(竹)の反発により、高さのあるジャンプを繰り出すことが可能となったのです。

この事実だけ取っても、いかにチープトリックATがグラトリに特化したボードだということがお分かり頂けると思います。

出典:ロームSDSホームページ

チープトリックATはWキャンバーを採用しています。

この形状は、キャンバーの安定性とロッカーの操作性を併せ持ったハイブリッド形状。

中心のロッカーがコマの軸のようになるので、逆エッジを気にすることなくイージーにスピンできます。

型落ちで3万円台から購入できる板としては、最強のグラトリボードと言えるでしょう。

オールラウンドに滑れる入門ボード

「グラトリ、カービング、地形、パウダー…オールラウンドに滑りたい!」

そんな欲張りなあなたにおすすめのボードを紹介したいと思います。

この項で紹介するボードは、特化したスペックは無いものの、あらゆる場面で安定した滑りを提供してくれます。

まだ滑りのスタイルが定まってない方は、この項で紹介するボードをチェックしてみてください。

インスティゲーター(バートン)

  • 実勢価格:型落ちで2万円台後半~
  • フレックス(硬さ):ソフト
  • 形状:可変キャンバー、ディレクショナル

バートンホームページ

スノーボードといえば、やはりこのブランドを紹介しないわけにはいきません。

私が初めて購入したスノーボードギアもバートンでした。

バートンといえばスノーボードのトップブランドとしてラインナップも豊富ですが、その中でもインスティゲーターは入門モデルとして有名。

柔らかいフレックス(硬さ)のオールマウンテンボードという位置づけになります。

出典:バートン

バートン独自のピュアポップキャンバーと呼ばれる形状は、ボードの真ん中がキャンバー(アーチ)で両サイドにロッカーと呼ばれる反りを加えてます。

ロッカーは逆エッジしにくいというメリットはあるものの、操作性や安定感がイマイチでした。

しかし、真ん中をキャンバーにすることで、逆エッジのリスクを減らしつつグリップ力が格段に向上したのです。

スノーボードの安定感とは

ボードに安定感がないと、スピードを上げたり、雪面のちょっとした凹凸に乗り上げた時ふらつきやすくなり、失速や転倒の原因になります。

出典:バートン

重心が後方になるディレクショナルボードは、高い操作性を誇ります。

さらにインスティゲーターは、このクラスのボードには珍しく5mmのテーパード入り。

テーパードはテール(後方)よりもノーズ(先頭)を太くすること。つまり格段にターンしやすくなります。

この辺りも初心者・初級者の方に優しい機能ですね。

これ簡単に書いてますけど、資金力のあるバートンだからできることなんです。

そもそも、こういった加工を施すことは簡単ではないですし、仮に作ったとしても価格が恐ろしく高いものになるはず。

これだけの機能がありながら、型落ちモデルなら2万円台で購入できるという優れたコストパフォーマンス。

まさに、バートンならではといえるでしょう。

サイズも豊富で、これからスノーボードを始める誰もが楽しめる1枚となっています。

パルス(サロモン)

  • 実勢価格:型落ちで2万円台後半~
  • フレックス(硬さ):ソフト
  • 形状:ハイブリッドキャンバー、ディレクショナルツイン

サロモンホームページ

バートンと双璧を成すスノーボード界のビッグブランド、サロモンからはパルスをピックアップしました。

フレックス(硬さ)はサロモンのボードの中で最も柔らかく、ディレクショナルツインなので初心者の方でも操作しやすいオールラウンドモデルとなっています。

出典:サロモンホームページ

なんと言っても、一番の特徴がフラットアウトキャンバーと呼ばれる形状です。

キャンバーは操作が難しいと前項でもお話しましたが、パルスの場合、ボードに足を乗せるとテール(後方)とノーズ(先頭)が反り上がる構造になっています。

この形状によって、ベースはキャンバー形状であるにも関わらず、引っ掛かりや逆エッジのリスクを低減することに成功したのです。

それこそ、一昔前の入門ボードは引っ掛かりの少ないロッカー形状が主流でしたが、操作性がかなり犠牲になっていたので、中上級者へのステップ段階でつまずくボーダーが少なくありませんでした。

そこで、「高い操作性」と「引っ掛かり軽減」という、相対する2つの機能を有するモデルの開発が求められたのです。

バートンのインスティゲーターもそうですが、「初心者はとりあえず滑ることができれば良い」ではなく、「もっとスノーボードを楽しんでほしい」という思いがパルスには込められています。

パルスはサイズ展開も豊富なので、あらゆる体型の方にフィットします。

型落ちだと2万円台から購入できますので、ぜひチェックしてみてください。

マニック(ライド)

  • 実勢価格:型落ちで3万円台前半~
  • フレックス(硬さ):ミディアムソフト
  • 形状:ハイブリッドキャンバー、ディレクショナル

ライドホームページ

ライドからは、オールマウンテンボード「マニック」をご紹介します。

何を隠そう、私も現在ライドの板をメインに使用しているので、機能性には太鼓判を押します!

出典:ライドホームページより

まず、マニックの特徴として、入門モデルには珍しくカーボンを使用していることが挙げられます。

カーボンは反発力の増加、安定性の向上などさまざまな利点が知られていますが、それはあくまで上位モデルに限った話。

各社ともカーボンの利点は知りつつ、製造原価が上がってしまうため初心者モデルの導入には二の足を踏んでいました。

その殻を、ライドはあっさり破ってしまったのです。

対角線上に配置されたカーボンによって、高速時の安定性やレスポンスが格段にUPしました。

また、ライドは「スライムウォール」とよばれるサイドウォールが有名ですが、これはスケートボードのウィール(タイヤ)素材をスノーボードに転用したもの。

「スライムウォール」は滑走中のバタつきによるスピードロスや、ジャンプして着地した際の衝撃を和らげる効果があります。

出典:ライドホームページより

ボードはディレクショナルのハイブリッドキャンバー、フレックス(硬さ)はソフトとミドルの中間にあたります。

一般的には難しいとよばれるキャンバー形状(ハイブリッド)にも関わらず、ノーズ(先頭)とテール(後方)にそれぞれロッカーを配置しているので、コントロールは簡単です。

マニックも入門モデルとしてはバートン・サロモンよりも5千円~1万円高い価格設定。

より向上心のある初心者・初級者の方にぴったりの板と言えるでしょう。

カービング・ラントリにおすすめの入門ボード

最後はカービング・ラントリ特化の入門モデルを紹介します。

カービング・ラントリは高速ターンでの安定性が求められるので、より板の硬さやグリップの良さというスペックが必要です。

前項のグラトリボードやオールラウンドボードよりも難しいですが、一度乗りこなせば最強のレスポンスを発揮してくれます。

向上心を持ってスノーボードに乗るなら、ぜひ以下のボードをチェックしてみてください。

キルロイツイン(バートン)

  • 実勢価格:型落ちで2万円台後半~
  • フレックス(硬さ):ミディアムソフト
  • 形状:キャンバー、ツイン

バートンからもう一枚、キルロイツインのご紹介です。

はっきり言って、この板は乗り方が難しいです。

だから「普通に滑れるだけでいい」という方は、インスティゲーターをおすすめします。

出典:バートン

難しい理由の一つがキャンバー形状であるということです。

キャンバー形状はものにすると爆発的なパワーを発揮するものの、乗りこなすのが難しい。

キルロイはインスティゲーターのようなルーズさが無いんです。

だから安易な気持ちで購入すると、上達の壁にぶち当たります。

でもね、だからこそ乗りこなせたとき、とんでもないポテンシャルを発揮してくれるんです。

高さのあるオーリー、深いカービング、安定感のあるトリック…本気で上達したいなら、キルロイはイチオシですね。

出典:バートン

また、バートンのコア(芯材)は、他のブランドに比べてクオリティーが高いことで有名ですが、このキルロイにもスーパーフライ800gコアと呼ばれる軽量の木材が使用されています。

板が軽いということは操作性がよくなる反面、高速時にボードがばたつくなどの弊害も生まれます。

しかし、バートンは芯材を交互に組み合わせることによって、高い強度と抜群の安定性を生み出すことに成功したのです。

写真のフライ900gコアと比べると、より手間をかけた芯材であることが分かると思います。

他のブランドでは中上級者モデルで使用されるような技術が、バートンでは惜しげもなく入門モデルに使用されています。

これが大量生産によるコスト削減のメリットですね。

私が初心者の方に教えていた時、特にこだわりがないようであればバートンを勧めていました。

その理由も、この技術力をみればご納得頂けると思います。

キルロイはソフトとミドルの中間のフレックス(硬さ)なので、入門モデルとしては若干コントロールが難しいです。

でも、「スピード感のあるカービングをしたい!」なんて方にぴったりのモデルと言えるでしょう。

ジオメトリック(K2)

  • 実勢価格:型落ちで3万円台前半~
  • フレックス(硬さ):ミディアム
  • 形状:キャンバー、ツイン

K2ホームページ

バートン、サロモンと並ぶスノーボードの有名ブランドK2からは、長い歴史を誇るジオメトリックのご紹介です。

上位機種ならともかく、入門ボードとしてこれほどネームバリューがあるモデルも珍しいですね。

※20-21シーズンまではWWWでしたが、22シーズンからジオメトリックという名前に変更しました。

出典:K2ホームページ

ノーズ(先頭)とテール(後方)の長さが同じツインと呼ばれるシェイプを採用しています。

昔はロッカーボードでしたが、ここに来て入門モデルにキャンバーを採用したのはK2のこだわりが感じられます。

ボード自体は柔らかいですが、キャンバーということで逆エッジのリスクは格段に増します。

それでもキャンバーシェイプを採用したのは、明らかにカービングやトリックを意識してのことでしょう。

キャンバーは高い反発・安定感を得ることができます。

ですので、「今は初心者だけど、今シーズンこそはカービング・ラントリが上手くなりたい」なんて向上心のある方をターゲットにしているのです。

入門モデルだからと中途半端にイージーにするのではなく、あえて操作の難しいボードを作ったのはK2あっぱれですね!

出典:K2ホームページ

さらに、ジブティップシェイプという機能があり、ノーズとテールの軽量化に成功したらしいのですが…カタログどころか本国のサイトを見ても情報が無い。

おそらくサイドウォール(側面)を延長させることによって、軽量化とボードの反応を良くしたのだと思います。

コマなんかを想像してもらえれば分かりやすいと思いますが、ノーズとテールを軽量化することによってスピンしやすくなるんですよ。

この構造自体は、すでにさまざまなブランドで採用されていますが、入門モデルでここまでやるのは珍しいですね。

正直、前述のバートンやサロモンよりお高いですし入門モデルにしてはかなり難しいので、「とりあえず滑ることができれば良い」という方にはおすすめしません。

「ゲレンデでかっこいいカービング・ラントリしてみたい!」なんて、向上心のある初心者スノーボーダーさんにおすすめの1枚です。

T-DECK(ファナティック)

  • 実勢価格:型落ちで3万円台前半~
  • フレックス(硬さ):ミディアムソフト
  • 形状:Wキャンバー、ツイン

ファナティックホームページ

ファナティックからはトリックに特化したT-DECKのご紹介です。

T-DECKは軽さを追求したモデルとなっております。

簡単に「軽さを追求」と言いましたが、スノーボードの場合、一筋縄ではいきません。

なぜなら、軽量化するとボードの安定感が失われてしまうからです。

ボーリングをイメージしていただくと分かりやすいと思いますが、ボールが重いほうが真っ直ぐ進むし、ピンに当たってもぶれないですよね。

スノーボードも同じことが言えます。

出典:ファナティックホームページ

では、なぜファナティックがボードの軽量化に成功したかというと、飛行機の構造をヒントに開発したと言われるハニカム構造を使って肉抜きしたからです。

ハニカム(蜂の巣)を配置することによって、剛性は保ちながら軽量化に成功しました。

また、この構造によって、ボードが格段にコントロールしやすくなってます。

確かに値段でいうと他の入門モデルよりも高価ですが、コストパフォーマンスは高い。

「ラントリやってみたいけど、筋力に自信がない…」なんて初心者の方におすすめしたい逸品です。

4XP(ヨネックス)

  • 実勢価格:型落ちで3万円台前半~
  • フレックス(硬さ):ミディアム
  • 形状:ハイブリッドキャンバー、ツイン

ヨネックスホームページ

さて、最後は真打の登場、ヨネックスの4XPです。

この板、ここまで紹介した入門モデルとレベルが違います。

前項では「カーボンがすごい!」なんて言ってきましたが、使われているのはボードのほんの一部分でしかありません。

でも、4XPは惜しげもなくボード全体に使ってます。

出典:ヨネックスホームページ

板にカーボンを何層も重ねているので、軽量化・安定性・反発…もはや言うことありません。

出典:ヨネックスホームページ

フレックス(硬さ)はミディアムソフト、形状はツインのキャンバーシェイプ。

ここまで散々お話してきた通り、キャンバーは難しいんです。

しかし、ヨネックスはその難しさを軽減するため、初心者の方にも乗りやすいようにイージーライドキャンバーという形状を採用してます。

足下部分をフラットにすることで、引っかかりや逆エッジが少ない板に仕上げたんですね。

上級者モデルならともかく、入門モデルでここまでやるかって感じです。

ターンインがスムーズで、無理にコントロールしなくても板が勝手に導いてくれるような乗り心地。

もちろんラントリやカービングも安定感抜群です。

これ、上級者モデルと言っても過言ではないくらいのクオリティーですが、弱点がないわけではありません。

他のブランドの入門モデルに比べ若干高い(笑)

初心者・初級者の方に投資させるにはいささか気が引ける金額ではありますが、間違いなく乗りやすいです。

スノーボードには不向きなコブや荒れたバーンさえ楽しくなりますよ!

初心者が初心者に見えなくなる、そんな究極の入門ボードと言えるでしょう。

ノーブランドの激安3点セットはダメなの?

インターネットなどで販売されている、板・ブーツ・ビンディングのノーブランド激安3点セットはダメなのでしょうか。

結論から言えば、滑るだけならまったく問題ありません。

ただし、スノボの激安3点セットはいわば軽自動車のようなもの。

トリックをしたり、よりハイスピードで滑るといったことには向きません。

「グラトリをやってみたい!」

「高速で滑りたい!」

という方は、やはりブランドの板を買うべきでしょう。

スノボ3点セットのおすすめは?安く買うなら有名ブランドの型落ちが狙い目!

スノボ板の型落ちモデルを探すならグーグルショッピング

スノボ板の型落ち品を探すなら、グーグルショッピングが便利!

たとえば「ブランド モデル名 年式(昨年がベター)」と検索すると、様々なショッピングサイトの板が表示されます。

例)ヨネックス 4XP 2021

さらに形状や価格でも絞り込みができるので、自身のレベル・スタイルに合った板がお得に買えちゃいます。

型落ち品の探し方については下の記事にまとめていますので、気になる方は参照ください。

安く買うなら型落ちモデル!スノボギアの旧品を探すコツ・注意点教えます

中上級者におすすめの板

  • 今シーズンはもっと上達したいのでハイグレードの板が欲しい!
  • ラントリに特化した板を探してる!
  • 中上級者はどんな板に乗ってるの?

そんな方のために、中上級者におすすめの板をカテゴリーごとにまとめてみました。

■カービング

元スノボイントラが厳選!ガチ勢におすすめのカービング板10選

■ラントリ

【最新版】元スノボイントラが厳選!ラントリにおすすめの板10選

■グラトリ

本気の人しか見ないで下さい!ベテランスノーボーダーが本当におすすめできるグラトリ板10選

■テクニカル・バッジテスト

元イントラが厳選!バッジテストにおすすめのテクニカルボード10選

■バックカントリー

メジャーから玄人向けブランドまで!おすすめのパウダーボード30ブランド紹介します

まとめ

私のスノーボードの知識と経験、ショップ店員さんやボード仲間などの意見を総合して書いたので、「お読みいただいた初心者・初級者の方のお役に立てた」と自負しております。

正直、まだ紹介したいブランドやモデルがあったのですが、泣く泣く11選とさせていただきました。

もっと良いボードが現れたら随時更新していくつもりです。

ぜひ、今シーズンこそはマイボードを購入してスノーボードを楽しんでみてはいかがでしょうか。

他のギアに関しては、関連記事も参照ください。

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ABOUTこの記事をかいた人

スノーボード歴22年の自称育メンボーダー。北海道出身の父の影響で小学生からスキーをはじめ、18歳でスノーボードに出会う。学生時代に留年してまで山にこもり大会などにも出場するが、就職を機に趣味となる。現在は娘も幼いためあまり滑りにはいけないが、いつか子どもとスノーボードに行くのが楽しみ。