こんにちは、元スノーボードインストラクターの、らくスノです。
「スノボが楽しくなってきたから、今年は板を購入しよう!」なんて方も多いのではないでしょうか。
やはりマイボードを買うとゲレンデに向かうテンションも上がります!
でも、「そもそもどんな板がオススメなの?」「ブランドがわからない…」等…疑問だらけですよね。
ボード選びに失敗すると、上達の妨げになることも…
でも、ご安心ください!
実は板を購入する時のポイントは4つしかないんですよ。
- デザイン
- 板の硬さ
- 板の長さ
- 板の形状
今回は前半部分で購入に際してのコツや注意点、後半部分でおすすめの入門ボードについてお話したいと思います。
この記事を最後まで読めば、初めての購入でも自分にベストな板を選ぶことができますよ!
※こちらは男性に向けた記事になっています。
女性の方は下記の記事がおすすめです。
→ベテランスノーボーダーが厳選!初心者・初級者の女性におすすめの板15選
目次
板を購入するポイントはデザイン、硬さ、長さ、形状

スノーボードの板選びを解説しているサイトはたくさんありますが、
トーション、ハイブリットキャンバー、ウェスト幅、有効エッジ、ディレクショナル…
専門用語のオンパレード、もはや呪文です(笑)
初めて購入するのに、こんな専門用語だらけじゃ誰だって不安になりますよね。
でも板を選ぶポイントってデザイン、硬さ、長さ、形状のたった4つしかないんですよ。
だからトーションだの有効エッジだの、そんなわけのわからないスペックは無視してOK。
なぜなら、細かいスペックは中上級者以上じゃないと違いが分からないからです。
それでは、次項から順番に理由を解説していきます。
まずはデザインだけで選べ!

カタログやインターネットの販売サイトを開いたら、まず見るべきはデザインです。
実際私は20年以上スノボ滑ってますし、一般の方よりギアの知識は豊富ですが、いまだにデザインありきでボード選んでますよ。
だってデザインが気に入らないものを買っても、ゲレンデに行きたいと思いませんからね…
ファッションと一緒。
スペックだの、乗りやすさだの、そんなものは後付けでいいのです。
まずは自分の好きなデザインのボードを何本かピックアップしてください。
板の硬さを調べてみよう!

デザインで板をピックアップしたら、板の硬さを調べてみましょう。
なぜなら、板が柔らかいほど乗りやすいからです。
板の硬さはハード、ミディアム(ミドル)、ソフトや数字で表記されています。
初めて買うなら、ソフトまたはミディアムソフトのモデルをおすすめします。
板の長さは鼻とアゴの間がベスト!

板は鼻とアゴの間の長さ(レングス)がベスト。(身長-15〜20cm)
本来は接雪長というスペックを元に選びますが、よほど体格に特徴が無ければ(極端な体重の軽重や身長の高低など)、まずはこの基準でOKです。
→極端な肥満・やせ型または低身長・高身長でもスノーボードって滑れますか?
板の形状は2箇所をチェック
一見同じように見える板でも、それぞれのモデルで形状が異なります。
実はこの形状の違いで乗り心地が変化するのです。
ボードの形状は2箇所チェックしてください。
■板の形状1

出典:SNOWBOARDING PLUS
板を真横から見た時の形状です。
大きく分けて
- キャンバー(ローキャンバー、可変キャンバー)
- フラット
- ハイブリッド(Wロッカー、Wキャンバーなど)
- ロッカー
などがあります。
キャンバーは乗り方が難しいので、初心者・初級者の方は可変キャンバーやフラット、ハイブリッド形状がおすすめです。
■板の形状2

板の形状には、テール(後方)とノーズ(先頭)が同じ長さのツインボード、またはノーズが長いディレクショナルボード(またはディレクショナルツイン)があります。
ターンしやすいのはディレクショナルボードですが、「トリックもやってみたい!」というのであればツインボードを選びましょう。
ボードの形状や機能については下記の記事にまとめています、合わせてご参照ください。
→日本一わかりやすい!スノーボード板の形状や各スペックの特徴を詳しく解説します
ノーブランドの激安3点セットはダメなの?

よくインターネットなどで販売されている、板・ブーツ・ビンディングのノーブランド激安3点セットはダメなのでしょうか。
結論から言えば、滑るだけならまったく問題ありません。
ただし、スノボの激安3点セットはいわば軽自動車のようなもの。
トリックをしたり、よりハイスピードで滑るといったことには向きません。
「グラトリをやってみたい!」
「高速で滑りたい!」
という方は、やはりブランドの板を買うべきでしょう。
とはいえ、これから紹介するバートン、サロモン、K2など有名ブランドは、大量生産なのでコストパフォーマンスは高いです。
車で例えるなら、トヨタやホンダのようなもの。
最初に購入するなら、大量生産で値段の安い有名ブランドがおすすめです。
初心者用の入門板10選ご紹介します!
前述の基準をもとに、初心者の方にオススメな入門板を10選ピックアップしてみました。
- インスティゲーター(バートン)
- キルロイツイン(バートン)
- パルス(サロモン)
- WWW(K2)
- マニック(ライド)
- アンサー(エラン)
- ウォーリー(バタレオン)
- チープトリックAT(ロームSDS)
- T-DECK(ファナティック)
- 4XP(ヨネックス)
次項から順番にご紹介したいと思います。
インスティゲーター(バートン)
- 実勢価格:型落ちで2万円台後半~
- フレックス(硬さ):ソフト
- 形状:可変キャンバー、ディレクショナル
- スタイル:オールラウンド
スノーボードといえば、やはりこのブランドを紹介しないわけにはいきません。
最初に紹介するモデルは、バートンのインスティゲーターです。
私が初めて購入したスノーボードギアもバートンでした。
バートンといえばスノーボードのトップブランドとしてラインナップも豊富ですが、その中でもインスティゲーターは入門モデルとして有名。
柔らかいフレックス(硬さ)のオールマウンテンボードという位置づけになります。

出典:バートン
バートン独自のピュアポップキャンバーと呼ばれる形状は、ボードの真ん中がキャンバー(アーチ)で両サイドにロッカーと呼ばれる反りを加えてます。
ロッカーは逆エッジしにくいというメリットはあるものの、操作性や安定感がイマイチでした。
しかし、真ん中をキャンバーにすることで、逆エッジのリスクを減らしつつグリップ力が格段に向上したのです。
ボードに安定感がないと、スピードを上げたり、雪面のちょっとした凹凸に乗り上げた時ふらつきやすくなり、失速や転倒の原因になります。

出典:バートン
重心が後方になるディレクショナルボードは、高い操作性を誇ります。
さらにインスティゲーターは、このクラスのボードには珍しく5mmのテーパード入り。
テーパードとはテール(後方)よりもノーズ(先頭)を太くすることによって、格段にターンしやすくなります。
この辺りも初心者・初級者の方に優しい機能ですね。
これ簡単に書いてますけど、資金力のあるバートンだからできることなんです。
そもそも、こういった加工を施すことは簡単ではないですし、仮に作ったとしても価格が恐ろしく高いものになるはず。
これだけの機能がありながら、型落ちモデルなら2万円台で購入できるという優れたコストパフォーマンス。
まさに、バートンならではといえるでしょう。
サイズも豊富で、これからスノーボードを始める誰もが楽しめる1枚となっています。
なお、スノーボードの形状に関しては下記の記事も合わせて参照ください。
→日本一わかりやすい!スノーボード板の形状や各スペックの特徴を詳しく解説します
キルロイツイン(バートン)
- 実勢価格:型落ちで2万円台後半~
- フレックス(硬さ):ミディアムソフト
- 形状:キャンバー、ツイン
- スタイル:トリック
バートンからもう一枚、キルロイツインのご紹介です。
キルロイはノーズ(先頭)とテール(後方)の長さが同じツインボード。
インスティゲーターと比べトリック寄りのモデルで、今シーズンさらにスノーボードがうまくなりたいボーダーにピッタリです!

出典:バートン
はっきり言って、この板は乗り方が難しいです。
だから「普通に滑れるだけでいい」とか、「あまりトリックはしない」という方は、インスティゲーターをおすすめします。
難しい理由の一つがキャンバー形状であるということです。
キャンバー形状はものにすると爆発的なパワーを発揮するものの、乗りこなすのが難しい。
キルロイはインスティゲーターのようなルーズさが無いんです。
だから安易な気持ちで購入すると、上達の壁にぶち当たります。
でもね、だからこそ乗りこなせたとき、とんでもないポテンシャルを発揮してくれるんです。
高さのあるオーリー、深いカービング、安定感のあるトリック…本気で上達したいなら、キルロイはイチオシですね。

出典:バートン
また、バートンのコア(芯材)は、他のブランドに比べてクオリティーが高いことで有名ですが、このキルロイにもスーパーフライ800gコアと呼ばれる軽量の木材が使用されています。
板が軽いということは操作性がよくなる反面、高速時にボードがばたつくなどの弊害も生まれます。
しかし、バートンは芯材を交互に組み合わせることによって、高い強度と抜群の安定性を生み出すことに成功したのです。
写真のフライ900gコアと比べると、より手間をかけた芯材であることが分かると思います。
他のブランドでは中上級者モデルで使用されるような技術が、バートンでは惜しげもなく入門モデルに使用されています。
これが大量生産によるコスト削減のメリットですね。
私が初心者の方に教えていた時、特にこだわりがないようであればバートンを勧めていました。
その理由も、この技術力をみればご納得頂けると思います。
キルロイはソフトとミドルの中間のフレックス(硬さ)なので、入門モデルとしては若干コントロールが難しいですが、ジャンプトリックで高さを出したいなんて方にぴったりのモデルと言えるでしょう。
→迷ったらバートンスノーボード買っとけ!7つの「すごい」まとめてみた
パルス(サロモン)
- 実勢価格:型落ちで2万円台後半~
- フレックス(硬さ):ソフト
- 形状:ハイブリッドキャンバー、ディレクショナルツイン
- スタイル:オールラウンド
バートンと双璧を成すスノーボード界のビッグブランド、サロモンからはパルスをピックアップしました。
フレックス(硬さ)はサロモンのボードの中で最も柔らかく、ディレクショナルツインなので初心者の方でも操作しやすいオールマウンテンモデルとなっています。

出典:サロモンホームページ
なんと言っても、一番の特徴がフラットアウトキャンバーと呼ばれる形状です。
キャンバーは操作が難しいと前項でもお話しましたが、パルスの場合、ボードに足を乗せるとテール(後方)とノーズ(先頭)が反り上がる構造になっています。
これによって、ベースはキャンバー形状であるにも関わらず、引っ掛かりや逆エッジのリスクを減らすことに成功したのです。
それこそ、一昔前の入門ボードは引っ掛かりの少ないロッカー形状が主流でしたが、操作性がかなり犠牲になっていたので、中上級者へのステップ段階でつまずくボーダーが少なくありませんでした。
そこで、「高い操作性」と「引っ掛かり軽減」という、相対する2つの機能を有するモデルの開発が求められたのです。
バートンのキルロイもそうですが、「初心者はとりあえず滑ることができれば良い」ではなく、「もっとスノーボードを楽しんでほしい」という思いがパルスには込められています。
パルスはサイズ展開も豊富なので、あらゆる体型の方にフィットします。型落ちだと2万円台から購入できますので、ぜひチェックしてみてください。
ジオメトリック(K2)
- 実勢価格:型落ちで3万円台前半~
- フレックス(硬さ):ソフト
- 形状:キャンバー、ツイン
- スタイル:トリック
バートン、サロモンと並ぶスノーボードの有名ブランドK2からは、長い歴史を誇るジオメトリックのご紹介です。
上位機種ならともかく、入門ボードとしてこれほどネームバリューがあるモデルも珍しいですね。
※20-21シーズンまではWWWでしたが、22シーズンからジオメトリックという名前に変更しました。
特にグラトリやジブなどのトリック系入門ボードとしては、もっとも有名なモデルと言えるでしょう。

出典:K2ホームページ
ノーズ(先頭)とテール(後方)の長さが同じツインと呼ばれるシェイプを採用しています。
昔はロッカーボードでしたが、ここに来て入門モデルにキャンバーを採用したのはK2のこだわりが感じられます。
ボード自体は柔らかいですが、キャンバーということで逆エッジのリスクは格段に増します。
それでもキャンバーシェイプを採用したのは、明らかにカービングやトリックを意識してのことでしょう。
キャンバーは高い反発・安定感を得ることができます。
ですので、「今は初心者だけど、今シーズンこそはカービング・トリックが上手くなりたい」なんて向上心のある方をターゲットにしているのです。
入門モデルだからと中途半端にイージーにするのではなく、あえて操作の難しいボードを作ったのはK2あっぱれですね!

出典:K2ホームページ
さらに、ジブティップシェイプという機能があり、ノーズとテールの軽量化に成功したらしいのですが…カタログどころか本国のサイトを見ても情報が無い。
おそらくサイドウォール(側面)を延長させることによって、軽量化とボードの反応を良くしたのだと思います。
コマなんかを想像してもらえれば分かりやすいと思いますが、ノーズとテールを軽量化することによってスピンしやすくなるんですよ。
この構造自体は、すでにさまざまなブランドで採用されていますが、入門モデルでここまでやるのは珍しいですね。
正直、前述のバートンやサロモンよりお高いですし入門モデルにしてはかなり難しいので、「とりあえず滑ることができれば良い」という方にはおすすめしません。
「ゲレンデでかっこいいカービング・グラトリしてみたい!」とか「いつかはジャンプ台飛びたい!」なんて向上心のある初心者スノーボーダーさんにおすすめの1枚です。
マニック(ライド)
- 実勢価格:型落ちで3万円台前半~
- フレックス(硬さ):ミディアムソフト
- 形状:ハイブリッドキャンバー、ディレクショナル
- スタイル:オールラウンド
ライドからは、オールマウンテンボード「マニック」をご紹介します。
何を隠そう、私も現在ライドの板をメインに使用しているので、機能性には太鼓判を押します!

出典:ライドホームページより
まず、マニックの特徴として、入門モデルには珍しくカーボンを使用していることが挙げられます。
カーボンは板の反発力を増したり安定性の向上などさまざまな利点のあることが知られていますが、それはあくまで上位モデルに限った話。
各社ともカーボンの利点は知りつつ、製造原価が上がってしまうため初心者モデルの導入には二の足を踏んでいました。
その殻を、ライドはあっさり破ってしまったのです。
対角線上に配置されたカーボンによって、高速時の安定性やレスポンスが格段にUPしました。

また、ライドは「スライムウォール」とよばれるサイドウォールが有名ですが、これはスケートボードのウィール(タイヤ)素材をスノーボードに転用したもの。
「スライムウォール」は滑走中のバタつきによるスピードロスや、ジャンプして着地した際の衝撃を和らげる効果があります。

出典:ライドホームページより
ボードはディレクショナルのハイブリッドキャンバー、フレックス(硬さ)はソフトとミドルの中間にあたります。
一般的には難しいとよばれるキャンバー形状(ハイブリッド)ですが、ノーズ(先頭)とテール(後方)にそれぞれロッカーを配置しているので、コントロールはしやすいです。
マニックも入門モデルとしてはバートン・サロモンよりも5千円~1万円高い価格設定。
ですので、より向上心のある初心者・初級者の方にぴったりの板と言えるでしょう。
アンサー(エラン)
- 実勢価格:型落ちで2万円台前半~
- フレックス(硬さ):ソフト
- 形状:ダブルキャンバー、ツイン
- スタイル:トリック
続いては、日本人にはあまり馴染みのないスロベニア発のブランド「エラン」。
まぁ初めて聞くと「スロベニアのブランドなんて大丈夫?」って感じしょうけど(笑)ガチのレースモデルも製作する本格的なブランドなんです。
エランの魅力は、なんと言ってもリーズナブルなお値段ですね。
バートンやサロモンの入門モデルと比べて実勢価格で5千円前後安いイメージでしょうか。

出典:エランホームページ
足元がキャンバー、センターがロッカーという形状ですので、エッジの引っ掛かりも少なくスムーズなターンが可能です。

出典:エランホームページ
また、板にポプラ材を使用して反発力を向上させたり、値段を考えると十分な性能は備えています。
楽天市場ではボード・ブーツ・バインの3点セット商品も充実してますね。
「ボードは欲しいけと、ノーブランドは嫌だ!」とか「とりあえず滑ることができればいいので、安くてイージーに乗れるボードが欲しい!」なんて方にぴったりのモデルです。
ウォーリー(バタレオン)
- 実勢価格:型落ちで3万円台前半~
- フレックス(硬さ):ミディアムソフト
- 形状:ローキャンバー、ツイン
- スタイル:トリック
たまには変わり種もご紹介したいと思います。
スノーボード界に革命を起こしたといっても過言ではないブランド、バタレオン。

出典:バタレオンホームページ
革命を起こしたと言われる所以は、この3Dシェイプにあります。
なんとバタレオンの板は、板がスプーンのように曲がっているのです。
このシェイプにより、一般的には難しいと言われるキャンバー形状でありながら、逆エッジのリスクを低減することに成功したのです。
初心者の方にとって逆エッジは大敵ですからね。

出典:バタレオンホームページ
この板なら、スムーズなターンはもちろん、グラトリに挑戦したいなんて方にもピッタリ。
型落ちで3万円台から購入できますし、スノボの技術は板の性能でカバーしちゃいましょう!
チープトリックAT(ロームSDS)
- 実勢価格:型落ちで3万円台前半~
- フレックス(硬さ):ソフト
- 形状:Wキャンバー、ツイン
- スタイル:トリック
技術力の高さには定評のあるスノーボード総合ブランド、ロームSDSからはチープトリックATのご紹介です。
こちらは、グラトリなどのトリックに特化したツインシェイプのボードとなります。

出典:ロームSDSホームページ
チープトリックATの特徴はバンブーホットロッド!
ボードの中心に埋め込まれたバンブー(竹)の反発により、高さのあるジャンプを繰り出すことが可能となったのです。
前述のライドのマニックに入っているカーボンは、オーリーの反発を得るというよりも板の安定性やレスポンスを高めるためのものでした。
この事実だけ取っても、いかにチープトリックATが技に特化したボードだということがお分かり頂けると思います。

出典:ロームSDSホームページ
チープトリックATはWキャンバーを採用しています。
この形状は、キャンバーの安定性とロッカーの操作性を併せ持ったハイブリッド形状。
中心のロッカーがコマの軸のようになるので、逆エッジを気にすることなくイージーにスピンできます。
型落ちで3万円台から購入できる板としては、万能のパークボードと言えるでしょう。
T-DECK(ファナティック)
- 実勢価格:型落ちで3万円台前半~
- フレックス(硬さ):ミディアムソフト
- 形状:Wキャンバー、ツイン
- スタイル:トリック
ファナティックからはトリックに特化したT-DECKのご紹介です。
T-DECKは軽さを追求したモデルとなっております。
簡単に「軽さを追求」と言いましたが、スノーボードの場合一筋縄ではいきません。
なぜなら、軽量化するとボードの安定感が失われてしまうからです。
ボーリングをイメージしていただくと分かりやすいと思いますが、ボールが重いほうが真っ直ぐ進むし、ピンに当たってもぶれないですよね。
スノーボードも同じことが言えます。

では、なぜファナティックがボードの軽量化に成功したかというと、飛行機の構造をヒントに開発したと言われるハニカム構造を使って肉抜きしたからです。
ハニカム(蜂の巣)を配置することによって、剛性は保ちながら軽量化に成功しました。
また、この構造によって、ボードが格段にコントロールしやすくなってます。
確かに値段でいうと他の入門モデルよりも高価ですが、コストパフォーマンスは高い。
「グラトリやってみたいけど、筋力に自信がない…」なんて初心者の方におすすめしたい逸品です。
4XP(ヨネックス)
- 実勢価格:型落ちで3万円台前半~
- フレックス(硬さ):ミディアムソフト
- 形状:ハイブリッドキャンバー、ツイン
- スタイル:オールラウンド
さて、最後は真打の登場、ヨネックスの4XPです。
この板、ここまで紹介した入門モデルとレベルが違います。
前項では「カーボンがすごい!」なんて言ってきましたが、使われているのはボードのほんの一部分でしかありません。
でも、4XPは惜しげもなくボード全体に使ってます。

出典:ヨネックスホームページ
板の中心にハニカムを配置した上にカーボンを何層にも重ねているので、軽量化・安定性・反発…もはや言うことありません。

出典:ヨネックスホームページ
フレックス(硬さ)はミディアムソフト、形状はツインのキャンバーシェイプ。
ここまで散々お話してきた通り、キャンバーは難しいんです。
しかし、ヨネックスはその難しさを軽減するため、初心者の方にも乗りやすいようにイージーライドキャンバーという形状を採用してます。
足下部分をフラットにすることで、引っかかりや逆エッジが少ない板に仕上げたんですね。
上級者モデルならともかく、入門モデルでここまでやるかって感じです。
ターンインがスムーズで、無理にコントロールしなくても板が勝手に導いてくれるような乗り心地。
もちろん、グラトリやカービングも安定感抜群です。
これ、上級者モデルと言っても過言ではないくらいのクオリティーですが、弱点がないわけではありません。
他のブランドの入門モデルに比べ若干高い(笑)
初心者・初級者の方に投資させるにはいささか気が引ける金額ではありますが、間違いなく乗りやすいです。
スノーボードには不向きなコブや荒れたバーンさえ楽しくなりますよ!
初心者が初心者に見えなくなる、そんな究極の入門ボードと言えるでしょう。
セッティングやメンテナンスは誰でもできる!

「友人からもらったバインディングを取り付けたい場合はどうするの?」
「ワックスってたまに塗らなきゃダメなんだよね?」
「オフシーズンの保管ってどうすればいいの?」
最近はインターネットでも、バインディングの取り付けやWAXがけサービスをやってくれる販売店が多いです。
でも、購入後は自分でメンテナンスしなければなりませんよね。
安心してください、誰でも簡単にできます!
下記のページに解決方法をすべてまとめています。
もしセッティングやメンテナンスが不安だったら、各記事を読んでみてください!
→初心者でもできる!超簡単なスノーボードギアのメンテナンス方法
まとめ
いかがでしたでしょうか。
気がついたら文庫本20Pくらいの文字数になってました…もはやブログじゃないですね(笑)
でも、私のスノーボードの知識と経験、ショップ店員さんやボード仲間などの意見を総合して書いたので、「お読みいただいた初心者・初級者の方のお役に立てた」と自負しております。
正直、まだ紹介したいブランドやモデルがあったのですが、泣く泣く10選とさせていただきました。
もっと良いボードが現れたら随時更新していくつもりです。
ぜひ、今シーズンこそはマイボードを購入してスノーボードを楽しんでみてはいかがでしょうか。
この記事が参考になれば幸いです。
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