【24-25】スノーボードバックカントリー用スノーシューの選び方とおすすめモデル8選

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20年以上スノーボードやっている元インストラクターの、らくスノです。

一口にスノーシューと言っても、たくさんのモデルがあります。

それこそバックカントリーに向かないモデルを買ってしまうと、歩きづらいばかりかトラブルに巻き込まれることも…

今回はバックカントリースノーボードに特化したスノーシューのおすすめモデルについて、詳しくお話したいと思います。

この記事を最後まで読めば、バックカントリー初心者の方でも最適なスノーシューが選べるようになります。

※当コンテンツは独自の評価基準を元におすすめギアをピックアップしてます。評価・選定基準のガイドラインに関してはこちらを参照ください。

スノーシューとアイゼンの違い

スノーシューとアイゼンの違い

冬山を歩行するギアとして、スノーシューとアイゼンがあります。

ざっくり分けると、斜度がない低山ではスノーシュー、急峻な高山ではアイゼンを使用する場合が多いです。

ことバックカントリーのメジャールートでいえば、ほとんどがスノーシューでアプローチできます。

スノーボードをメインに選ぶなら、スノーシューで問題ありません。

スノーシューは大きく分けて3種類ある

スノーシュー3種類ある

スノーシューは以下の種類があります。

  • 登山用(金属フレーム)
  • バックカントリー用(プラスチックフレーム)
  • スノーハイキング用(パイプフレーム)

スノーボードのバックカントリーで使用するなら、登山用かバックカントリー用を購入しましょう。

※当ブログでは、森林限界点以上を登山、なだらかな丘陵をバックカントリーと定義しています。

登山用(金属フレーム)

出典:MSR

登山用のスノーシューは金属フレームで強度が高く、過酷な歩行にも耐えることができます。

爪が多くグリップ力が高いので、滑落の危険が高まるトラバース(山道を横断すること)においても威力を発揮します。

森林限界点以上を目指すなら、登山用を購入しましょう。

バックカントリー用(プラスチックフレーム)

出典:MSR

登山用スノーシューは強度・グリップ力が強い反面、柔軟性がないので疲れやすいです。

その点、バックカントリー用なら軽量&柔軟でハイクも楽々。

グリップは登山用ほどではないですが、初・中級ルートならまったく問題ありません。

スノーハイキング用(パイプフレーム)

出典:ベルモント

スノーハイキング用は安価で歩行も楽ですが、ほとんどのモデルが平地を想定しているためバックカントリーには不向きです。

スノーシューの選び方5つのポイント

スノーシュー選びには5つのポイントがあります。

  • サイズ
  • ヒールリフターの有無
  • クランポン(かぎ爪)の数
  • フレームの素材
  • ベルトの種類

次項から順番に解説します。

サイズは靴ではなく体重+荷物の重量で選ぶ

サイズ21インチ22インチ23インチ24インチ25インチ26インチ27インチ
推奨重量〜65kg〜70kg〜75kg〜80kg〜85kg〜90kg〜95kg

スノーシューは靴のサイズではなく「体重+荷物の重さ」で選んでください。

「体重が軽い」とか「軽いものしか持たない」ようであれば、男性の方がレディースを履いてもOK。

スノーシューは「大は小を兼ねる」ものではありません。

  • サイズが大きいと雪面の浮力はあるが重くて歩きづらい
  • サイズが小さいと雪面の浮力は劣るが歩きやすい

しっかり自分に合ったサイズを選びましょう。

ヒールリフターは傾斜での歩行が楽になる

ヒールリフターは、かかとを斜めにすることで斜面が歩きやすくなる機能です。

基本的にバックカントリー用のスノーシューには付属していることが多いですが、購入前に念のため確認してみましょう。

クランポン(かぎ爪)の数でグリップ力が決まる

出典:アトラス

基本的にクランポン(爪)の多いほうがグリップ力が高いです。

同じバックカントリー用スノーシューと言っても、クランポンの数は違います。

ご自身のメインに考えているフィールドを想定して選びましょう。

フレームの素材で変わる歩きやすさ

出典:アトラス

  • 金属フレーム…登山用
  • プラスチックフレーム…バックカントリー用
  • パイプフレーム…スノーハイキング用

バックカントリー初心者の方が購入するならプラスチックフレームがおすすめです。

金属フレームは強度・グリップ力が高いものの柔軟性に欠けるため、慣れないと足に負担がかかります。

ベルトの種類で装着が楽になる

出典:タブス

  • ゴムベルト…装着が楽、予備があれば山で修理もできる
  • BOAベルト…装着はすこぶる楽だが、山での修理が難しい
  • ナイロンベルト…強度は高いが、装着に時間がかかる

初めて購入するならゴムかBOAベルトがおすすめ。

ただしダイヤル式のBOAベルトは装着が楽な反面、壊れると修理が困難です。

より安全性を担保するなら、ゴムベルトかナイロンが無難でしょう。

スノーボードバックカントリー向けスノーシューおすすめモデル8選

ブランド/モデル価格グリップ収納重量歩きやすさ脱着
MSRライトニング63,800円(税込)1.84kg(22in)
MSR EVO39,600円(税込)1.63kg(21in)
モンベル アルパイン5619,800円(税込)1.72kg(22in)
アトラス レンジBC49,500円(税込)1.65kg(22in)
アトラス ヘリウムBC31,900円(税込)1.41kg(23in)
タブス VRT39,600円(税込)2.18kg(24in)
TSL シンボイス44,000円(税込)1.96kg(23in)
バーツ ウルトラ40,900円(税込)0.84kg(23in)
すべて男女兼用モデルです。

私がおすすめするバックカントリー用のスノーシューは上記の8つになります。

というか「ほとんどのスノーボーダーが上記の8モデルを使っているのではないか」と思うくらい、シェア率は高いです。

それぞれメリット・デメリットはあるものの、とりあえず上記の8モデルから選んでおけば間違いありません。

トッププロも愛用!MSR ライトニング

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バックカントリー用スノーシューとしては、もっともハイスペックなモデルがMSRのライトニングです。

日本を代表するバックカントリープレイヤーの中井孝治プロも愛用してます。

外周を取り囲む合金フレームとヒールまで配置された爪で、スノーシューが不得意なアイスバーンやトラバースにおいても抜群のグリップを発揮します。

パラゴンバインディングと呼ばれるハンモックのようなストラップは、他メーカーにくらべて着脱が楽です。

ただし、強度が高い反面、プラスチック性に比べると疲れが溜まりやすいのも事実。

値段も高いので、バックカントリー中上級者向けと言えるでしょう。

定番の大人気スノーシュー!MSR EVO

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「MSRは有名だから気になるけど、合金フレームは敷居が高い…」

そんな方におすすめなのがEVOです。

スノーシューの中でも圧倒的な人気なので、とりあえず何を買っていいかわからなければEVOで間違いないです。

フレームがプラスチックなので柔軟性があり、バックカントリー初心者の方でも歩きやすい。

ライトニングには劣るものの、左右の刃がしっかりグリップしてくれるので安心感があります。

また、小さく収納できるので、滑走時のバランスも取りやすい。

実勢価格はライトニングの半分程度で、購入しやすい値段も魅力的ですね。

バックカントリー初心者から上級者まで、汎用性の高いスノーシューです。

コスパ最強!見つけたら即買い!モンベル アルパイン スノーシュー 56

モンベル公式WEBショップ

モンベルのアルパイン スノーシュー 56はアルミ合金でありながら19,800円とコスパ最強のスノーシューです。

モンベルはこのあと紹介するアトラスの代理店をしてるので仕様も似てるんですが、価格が1/3くらいというバグ価格。

しかも価格が安いからって、機能性にも一切妥協はありません。

  • ペアで1.72kgと超軽量
  • 細身のフォルムで歩きやすい
  • アルミ合金で安定感が高い

友人に聞いてもめちゃくちゃ評判良いですね。

唯一のデメリットは、人気すぎて入手困難なことです。(店舗か公式WEBショップしか買えません)

店舗でも見たことないですし、WEBショップでもだいたい売り切れなことが多いんですよ(笑)

だからアルパイン スノーシュー 56が欲しい方は、定期的にWEBショップをチェックする必要があります。

アルミフレームで強度が高い!アトラス レンジBC

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アトラスのハイスペックモデル、レンジBCを紹介します。

MSRのライトニングと同じくアルミフレームを採用してますが、幅が狭いので、装着時にも違和感なく歩きやすい

金属フレームの弱点である「疲れの溜まりやすさ」軽減されます。

グリップこそライトニングに劣るものの、実勢価格で2万円安く買えることを考えるとコスパは高いですね。

軽量スノーシューの代名詞!アトラス ヘリウムBC

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「軽量スノーシューと言えば、アトラスのヘリウム!」というくらい有名なモデルです。

空気より軽いヘリウムをモデル名に冠しているだけあって、バックカントリー用スノーシューでは最軽量クラス。

23インチで1.41kgと、一般的なスノーシューの2/3くらいの重量しかありません。

また、軽さだけでなく、ルーバー(羽板)が柔らかく歩きやすい。

あえて言うなら、MSRやタブスにくらべ装着にやや時間がかかるのがデメリット。

とはいえグリップ、収納、歩きやすさなどを考慮すると、バランスの取れたモデルです。

圧倒的な着脱の速さ!タブス VRT

タブスからはVRTを紹介したいと思います。

VRTはBOA(ダイヤル式)採用しており、とにかく脱着が楽!

筆者もタブスのBOAを使ってますが、脱着が多いルートでは最強のレスポンスを発揮します。

さらにテール部分が柔らかく、長時間の歩行でも疲れにくいです。

ルーバー(テールの羽板部分)に雪が付きづらいのも地味に助かりますね。

ただし、BOA部分が小さくたためないので滑走時にかさばります。

またBOAはその場での修理が難しいので、トラブルに弱い点はあらかじめ留意が必要です。

柔軟性があり歩きやすい!TSL シンボイス

MSR、ダブス、アトラスと並ぶ人気スノーシューブランドTSLからは、シンボイスを紹介します。

まぁ紹介もなにも、上の写真を見てもらえば一目瞭然ですよね。

他のブランドとは一線を画すハイパーフレックスと呼ばれる構造。

それぞれの爪が独立していることで実現できる柔軟性なんですね。

さらにフレームレスで細身だから、パウダーはもちろん荒れたバーンでも快適に歩行できます。

ただし、スノーボードのビンディングのような装着方法なので、歩行感覚は好き嫌いが分かれるかもしれません。

気になる方は、専門店に相談することをおすすめします。

新感覚のスノーシュー!バーツ ウルトラ


簡易スノーシューとして驚異的な軽さを誇り、有名ライダーの間でも大人気になっています。

バックパック内に収納できることから、予備のスノーシューとして持ち運ぶ方もいるようです。

ただし、合金フレームにくらべて強度が弱いので、使用は難易度の低い山に限定されます。

それでも入門モデルとしては超おすすめなので、バックカントリー初心者の方はぜひチェックしてみてください。

おすすめのスプリットボード10選!スノーシューとの違いも教えます

ブランド/モデル定価フレックス
バートン/ホームタウンヒーロー247,500円(税込)ミドルハード
コルアシェイプス/ペンシル104,500円(税込)ミドル
K2/ISOLATOR159,500円(税込)ミドルハード
ライド/スプリットピグ137,500円(税込)ミドル
ゲンテンスティック/スティングレイ177,100円(税込)ミドル
オガサカ/ファセット231,000円(税込)ミドル
モス/マタギ143,000円(税込)ミドル
サロモン/HPS TAKA SPLIT187,000円(税込)ミドル
リブテック/T.RICE ORCA SPLIT196,020円(税込)ミドル
アーバー/サトリ121,000円(税込)ミドル

スノーシューと同時にスプリットボードを検討している方も多いのではないでしょうか。

でも、「スプリットボードとスノーシューの違いは?」「スプリットボードのメリットは?」なんて、疑問もあるかと思います。

以下の記事ではおすすめのスプリットボードはもちろん、疑問全般についても特集してます。

気になる方は合わせてチェックしてみてください。

バックカントリーにおすすめのスプリットボード10選

おすすめのバックカントリーギア特集記事

以下の記事ではバックカントリーボーダーにおすすめのギアを特集しています。

ブーツ以外のバックカントリーギアをお探しの方は、合わせて参照ください。

メジャーから玄人向けまで!おすすめのパウダーボード30ブランド

【最新版】スタイル別スノーボードバックカントリーにおすすめのブーツ9選

【最新版】バックカントリーにおすすめのパウダーボード用ビンディング9選

まとめ

ブランド/モデル価格グリップ収納重量歩きやすさ脱着
MSRライトニング63,800円(税込)1.84kg(22in)
MSR EVO39,600円(税込)1.63kg(21in)
モンベル アルパイン5619,800円(税込)1.72kg(22in)
アトラス レンジBC49,500円(税込)1.65kg(22in)
アトラス ヘリウムBC31,900円(税込)1.41kg(23in)
タブス VRT39,600円(税込)2.18kg(24in)
TSL シンボイス44,000円(税込)1.96kg(23in)
バーツ ウルトラ40,900円(税込)0.84kg(23in)
すべて男女兼用モデルです。

今回はスノーシューの有名&人気モデルをまとめてみました。

この記事で紹介したスノーシューは、どれも信頼のおけるブランドばかりです。

とはいえ、経験者はともかく初心者の方はどれがいいか迷いますよね。

もし分からないことがあればしっかり専門店で相談、納得してから購入しましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

スノーボード歴22年の自称育メンボーダー。北海道出身の父の影響で小学生からスキーをはじめ、18歳でスノーボードに出会う。学生時代に留年してまで山にこもり大会などにも出場するが、就職を機に趣味となる。現在は娘も幼いためあまり滑りにはいけないが、いつか子どもとスノーボードに行くのが楽しみ。