こんにちは、20年以上スノーボードしている、らくスノです。
- カービングすると足先が雪面に引っかかります…
- どの程度足先がはみ出てもいいものなんですか?
- 足が大きいので、どうしても板の横幅からブーツがはみ出します…
そんな悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
ターン時などに足先が雪面に当たることを業界用語でドラグ(drag)といい、(英語で引きずるなんて意味があります)減速や転倒・バランスを崩す原因となります。
では、どうすれば足先がはみ出る事によるドラグを防止できるのでしょうか?
今回は、
- ブーツはどの程度ボード(横幅)からはみ出ていいのか
- ドラグを防ぐ方法
- 話題のドラグダケのメリット・デメリット
についてお話したいと思います。
この記事を最後まで読めば、ドラグの疑問がすべて解決しますよ!
目次
ブーツはボード(横幅)から前後2cm程度はみ出してもOK!
まず大前提として、ブーツは板(横幅)からはみ出ていいものなんです。
ヒール・トゥ(かかととつま先)それぞれ2cmくらいはみ出しても問題ありません。
私のブーツもボードから2cmほどはみ出してますが、傾斜角度を測ってみると約60度でした。
要は60度板を倒さないと雪面に接触しないわけです。
ある程度技術がないとドラグしない
元スノボイントラの私がこれだけカービングしても、雪面には当たりません。
60度以上ボードを傾けるってかなりカービング技術が要求されますから、少なくても一般ボーダーがそこまでドラグを気にする必要はないです。
ドラグを防ぐ6つの方法
では前後2cm以上はみ出している方、バリバリカービングする方はどうすればドラグを防ぐことができるのでしょうか?
■ドラグを防ぐ6つの方法
- バインディングの前後とアングル(角度)を調整する
- プレートでバインディングの高さを底上げする
- 太い板に買い換える
- サイズダウンせずに軽量な板を選ぶ
- ヒールカップが高いモデルを選ぶ
- リアエントリービンディングを選ぶ
順番にお話していきます。
バインディングの前後とアングル(角度)を調整する
まず大前提として、バインディングやブーツがセンタリング(板の中心に配置)されているか確認しましょう。
当然ながら、バイン・ブーツが前後に出すぎているとドラグの原因になります。
→日本一分かりやすい!スノーボードバインディングの付け方、外し方教えます
また、バインディングのアングル(角度)を広角にすると、ブーツがはみ出なくなります。
ただし、アングルを変えることによって乗りにくくなっては本末転倒。
あくまで自分が乗りやすい範囲内で調整しましょう。
→スノボ初心者でも簡単!バインディングのスタンス幅と角度、セットバックの決め方
プレートでバインディングの高さを底上げする
セッティングでの調整が難しい場合は、プレートを入れてみましょう。
上図のように、ボードとブーツの間をプレートで底上げすれば、はみ出る角度が減少するのでドラグ防止になります。
OJKではカービング・アルペン用プレートだけでなく、グラトリ・パークなどフリースタイル用のプレートもラインナップしています。
さらにフレックスを損なわないドラグ防止用(ドラグダケ)プレートも販売しているので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
※ドラグダケのメリット・デメリットは後述。
太い板(ワイドボード)に買い換える
スノーボード全日本技術選手権を5
つまり太い板でも十分キレのあるカービングができるということです。
むしろ太い板のほうがカービングしやすいというプロライダーもいます。
最近はモスやグレイ、BCストリームなどが発売するカービングボードでもワイドモデルのラインナップが増えています。
ドラグが気になる方は太いボードを選んでみるもの一つの方法ですね。
ワイドボードのメリット・デメリット
- メリット…浮力がある、安定感がある
- デメリット…エッジ切り替えがもたつく、重い
一般的に細い板のほうがエッジの切り替えも軽快で扱いやすいです。
太い板も一長一短があるので、ご自身の志向に合わせて選びましょう。
サイズダウンせずに軽量な板を選ぶ
パーク・グラトリなどフリースタイル思考の方は基準より短い板を選ぶ傾向にあるので、横幅がはみ出さないか心配ですよね。
ちょっと視点を変えてみましょう。
フリースタイルの場合、板を短くする理由はウエイト(重量)だと思います。
例えば、
- ヨネックス スタイラーホリック
- FNTC CAT
- ファナティック FTCツイン 等
上記のモデルはスイングウエイトを減らすためにテール・ノーズ(板の前後)を肉抜きしてるため、サイズダウンしなくても取り回しが良くなっています。
※テール・ノーズ(板の前後)が軽いと板が回しやすくなります。
足が大きくてワイドが心配な方は、サイズダウンせず軽量モデルを選んでも良いかと思います。
→えっこんなに軽いの!?スノボ歴20年の筆者がおすすめする軽量な板10選
ヒールカップが高いモデルを選ぶ
出典:フラックス
ヒールカップの高いモデルをチョイスすることで、よりドラグしづらくなります。
たとえばフラックスCVは現行のXFよりヒールカップを高くすることで、カービング時のドラグを低減しています。
ヒールカップが高いと、テコの原理でバックサイドターン(背中側のターン)のレスポンスが良くなるというメリットもありますね。
リアエントリービンディングを選ぶ
出典:フロー
フローやSPのリアエントリーバインディングは、元々ヒールカップが無いのでドラグ防止になります。
→リアエントリータイプのバインディングってなに?メリット・デメリットは?
大人気のドラグダケ!メリットはフレックスを損なわないこと
OJKから販売されている、大人気フリーライドプレート「ドラグダケ」。
そもそもプレートを入れるとボードが硬くなるので、パーク・グラトリ・ラントリユーザーからは敬遠されてました。
でも、ドラグダケは柔らかいのでボードのトーション・フレックスを損なうことなく、名前のとおり”ドラグだけ”を防止するプレードになってます。
だからドラグダケがあれば、フレックス全開のフルオーリーからビッテリーまでこなせてしまうんです。
ドラグダケのデメリットは安定感が損なわれること
ドラグダケのデメリットは安定感が失われることです。
そもそもプレートはビンディングを底上げすることで、「体が倒しやすくなる」「テコの原理で強いエッジングができる」といったメリットがあります。
しかし、重心が高くなるので安定性が損なわれます。
たとえば車もトラックよりスポーツカーのほうが安定性が高いですよね。
また、足裏感覚も悪くなるので、雪面に応じた細かい操作性が不得手です。
ドラグダケも万能なアイテムではありません。ご自身の志向に応じてチョイスしましょう。
購入時は店舗でブーツを合わせるかブランドサイトを確認
出典:バートンホームページより
「板を購入するときに、どのくらいはみ出すか心配なんです…」
当然ブーツをお店に持参して合わせるのが一番安心ですが、
「遠くてお店に行けない」
「お店に購入したいモデルが売っていない」
なんてこともありますよね。
そんなときは、購入したいブランドのサイトを見てみましょう。
ブランドによってはワイドのサイズまでしっかり記載しています。
実際はセッティングするスタンス幅でも変わってきますが、ブーツのサイズから-4cm前後を基準に購入すれば間違いありません。
「ブランドのホームページにも記載がない場合はどうすれば良いのでしょうか?」
私の経験上、ご自身の体型に合わせて購入したボードなら極端にはみ出てしまうことはないです。
不安な場合はブランド(または販売代理店)に直接問い合わせてみるのも良い方法ですね。
まとめ
最後に今回の記事をまとめてみたいと思います。
①ブーツはヒール・トゥそれぞれ2cmくらいはみ出しても問題なし
②ドラグを防ぐ6つの方法
- バインディングの前後やアングル(角度)を調整する
- プレートでバインディングの高さを底上げする
- 太い板に買い換える
- サイズダウンせずに軽量な板を選ぶ
- ヒールカップの高いモデルを選ぶ
- リアエントリービンディングを選ぶ
③購入時は店舗でブーツを合わせるかブランドサイトを確認
なおウエストサイズや形状の違いによる乗り味の変化については以下の記事も参照ください。
→中・上級者向け正しいスノボ板の選び方!スペック表の見方も教えます
【関連記事】
→劇的に滑りやすくなる!バインディングのセッティング方法教えます
→これから購入する方必見!スノボバインディングの機能・スペックの違いを徹底解説します!