日本一わかりやすい!スノーボード板の形状をくわしく解説します

こんにちは、20年以上スノーボードをやっている元インストラクターの、らくスノです。

「スノーボードの板って、どんな形状があるの?」
「初心者向きの形状は?」
「キャンバーとかダブルキャンバーってなんのこと?」

いざ自分だけのマイボードを買おうと思って、楽天市場やAmazonの販売サイトを見ても、ページ内はカタカナの専門用語ばかりでよく意味がわかりませんよね。

実は、ボードの形にはそれぞれ全く異なる特徴があります。板の種類や形状をよく理解しないまま購入してしまうと、自分の滑り方に合わなくて上手く乗れなかったり、上達の妨げになってしまうリスクもあるのです。

せっかくの大きなお買い物で絶対に失敗してほしくありません。

そこで今回は、スノーボード板の形状の違いを、初心者の方にも100%伝わるように「専門用語を極力使わず」に分かりやすく解説したいと思います。

近年、各メーカーの公式サイトやYouTubeのギア紹介動画でも、初心者向けボードの選び方は「デザイン」だけでなく「形状の相性」が最重視されています。この記事を最後まで読めば、プロ並みの目利きで自分に最高の1本を選べるようになりますよ

元イントラでスノーボード専門ライター。数々の有名ライダーと取材経験あり。元々スロープスタイルの選手でしたが、 引退後はカービングやバックカントリーを中心にスノーボードを楽しんでいます。

キャンバー、可変キャンバー、ダブルキャンバー、ロッカー形状の違い

キャンバーや可変キャンバーというのは、スノーボードの板を「真横から見た時の形状」の違いを指します。

近年、各メーカーの公式サイトを見ると、さらに細分化された「ダブルロッカー」や「フラット(ゼロキャンバー)」といった形状も一部存在しますが、現在のトレンドや市場での流通量を考えると、初心者が最初に覚える必要はほとんどありません。そのため、今回はあえて割愛させていただきますね。

スノボ初心者の方は、これから紹介する主要な4つの形状の特徴さえつかんでおけば、通販サイトでの板選びで迷うことは完全になくなります。

YouTubeの最新のギア解説動画でも、この4つの基本形状を押さえることがマイボード選びの必修科目とされています。それでは、それぞれの形状によって「乗り心地」や「滑りやすさ」がどう変わるのか、1つずつ分かりやすく解説させていただきます!

究極の反発力&グリップ力!キャンバー

キャンバーボードの最大の特徴は、圧倒的なグリップ力と高い反発力(跳ね返る力)です。

図のように、板を床に置くと中心が浮き上がり、雪面に対して前後2箇所しか接していません。そのため、自分の体重(荷重)がすべてその2点に集中する構造になっています。(※実際には雪の上で滑ると板がたわむため、2点だけで支えるというのはイメージです。)

これは、野球やサッカーの「スパイク」を履いている状態をイメージすると非常に分かりやすいでしょう。エッジが雪面をガッチリと捉えて噛んでくれるため、スピードを出した高速滑走時や、夕方の荒れたデコボココースでも、ガタガタぶれずに安定して滑ることができます。

また、キャンバー形状はグラトリの基本技である「オーリー・ノーリー」で、より高くジャンプすることができるのも大きなメリットです。添付のGIFアニメーションを見れば一目瞭然ですが、中心の浮いているアーチ部分が「強力なバネ」の役割を果たすため、板の反発を使って高く舞い上がることができます。

しかし、スノボ初心者にとってメリットばかりではありません。

前後2つの「点」で強く雪面を支えている構造上、他の形状に比べるとエッジが引っかかりやすく、逆エッジになるリスクが格段に高いというデメリットがあります。さらに、アーチ部分のバネをしっかりとしならせてジャンプの反発をもらうには、ある程度の脚力と正しい技術が必要です。

操作しやすく逆エッジも防げる!ダブルキャンバー

ダブルキャンバーボードは、その名の通り1枚のボードの中に2つのキャンバー(アーチ)が並んでいる形状の板です。

真横から見ると、両足の下あたりにそれぞれアーチがあり、ボードの中心(両足の間)が雪面に触れるカモメの羽のような形をしています。

この形状は雪面に触れる接雪点が3つあるため、低速時でも驚くほど板をクルクルと操作しやすいのが特徴です。また、キャンバーボードに比べてエッジの端が雪面に突き刺さりにくいため、初心者にとって恐怖の「逆エッジ」のリスクを大幅に減らすことができます。

自由度が高くて扱いやすいため、グラトリ(グランドトリック)を練習したいライダーはもちろん、これからターンを練習するスノボ初心者の方にも心からおすすめできる万能な形状ですね。近年、多くの有名ブランドの公式サイトでも、エントリーモデルやグラトリ特化モデルとしてYouTube等で大々的に紹介されています。

ただし、良いことばかりではなく、特有のデメリットもあります。

板全体のアーチが分断されているため、純粋なキャンバーボードに比べるとエッジのグリップ力や板の反発力(跳ね返り)はやや弱めです。そのため、オーリー(ジャンプ)をしたときに思ったような高さが出しづらかったり、スピードを出した高速カービングターンでは足元がバタついて安定感が悪くなる傾向があります。

軽快でマイルドに乗れる!可変キャンバー

近年のスノーボード界で一大トレンド(主流)になっているのが、この「可変キャンバー」形状です。

ブランドやメーカーによって呼び名が異なり、「ハイブリッドキャンバー」「フラットキャンバー」「バリアブルキャンバー」など様々な名称で販売されていますが、基本的には同じ仕組みを指しています。

可変キャンバーはその名の通り、普通に床に置いた状態では伝統的なキャンバー形状(中央が浮いたアーチ状)をしています。しかし、ライダーが板の上に乗り、グッと足元を踏み込んで板がたわむ(しなる)と、ノーズ(先頭)とテール(後方)の端がフワッと雪面からせり上がるように形が変化(可変)する仕組みになっています。

この画期的な可変システムのおかげで、これまでの板の弱点をすべて克服しました。

  • キャンバーボードが持つ「圧倒的なグリップ力」と「強い反発力」をしっかりキープできる
  • 踏み込んだときだけ端が浮くため、逆エッジがかかりにくく、板の操作性が格段に向上する

とにかくターンがしやすく、滑っていて余計なストレスを感じないため、各ブランドの最新公式サイトでも「入門用の初心者モデル」から「プロ仕様の上級者モデル」まで、最も多くの板に採用されている大本命の形状です。YouTubeの試乗インプレッション動画でも、その扱いやすさが大絶賛されています。

ただし、あらゆる性能を平均以上にこなせる万能さゆえのデメリットもあります。

すべてが優等生すぎて「飛び抜けた尖った特徴」がないため、時速100キロ近い猛スピードでがっつり高速カービングターンを極めたい超上級者や、逆に低速でのゆるいグラトリ(グランドトリック)しかやらないという特化型の方にとっては、少し中途半端な乗り心地に感じてしまうかもしれません。

深雪での浮力が抜群!パウダーロッカー

パウダーロッカーは、その名の通り「深雪(ふかふかの新雪・パウダースノー)」を滑ることに特化した形状です。

真横から見ると、船の底やサーフボードのようにノーズ(先頭)側が大きく反り上がった独特のシェイプ(輪郭)をしており、深い雪の中でも板が埋まることなく抜群の浮力を誇るのが最大の特徴です。

新雪を踏み荒らされていない極上のコースを滑るための「パウダーボード」と呼ばれるジャンルの板では、高確率でこのパウダーロッカー形状が採用されています。近年、海外ライダーのYouTube動画や、積雪量の多いニセコ・白馬などのスキー場公式サイトでも、パウダーシーンの必須ギアとして大きくフューチャーされています。

ただし、特化型ゆえの明確なデメリットがあります。

綺麗に整備されたピステン(圧雪)バーンを滑るのには全く向いていません。板の有効エッジが短くなるため、固い雪面ではエッジがズレやすく、スピードを出すとバタバタと暴れてしまいます。

そのため、普通のゲレンデ内を気持ちよく滑る「ゲレンデクルージング」がメインの初心者~中級者スノーボーダーさんは、最初の購入候補からは完全に除外してしまって問題ありません。

まとめ

もちろん、上級者の中には「ダブルキャンバーの板で超高速カービングターンをする」「パウダーロッカーの板でバチバチにグラトリを決める」といった、セオリーを完全に無視した自由なギア選びで異次元の滑りをする人もたくさんいます。

しかし、それは板の特性を完璧にコントロールできる高い技術があってこその話です。

スノボ初心者〜中級者の方がマイボード選びで失敗しないためには、まずは以下の「プレイスタイル別・おすすめ形状の選び方」に合わせて板を選ぶのが最も確実で安全です。

また、「今はまだ下手くそで初心者だけど、これからめちゃくちゃ練習して絶対に上手くなってやる!」という高い向上心のある方であれば、あえて最初から「キャンバー」や「可変キャンバー」を選んでしまうのも大いにアリです。

これらの形状はエッジの使い方の基本がシビアに身につくため、ごまかしがきかない分、正しい滑り方のフォームが驚くほど早く身につきますよ!

4件のコメント

いつも拝見させてもらってます。

質問なのですが、去年からスノボ復帰してターンができ始めたレベルの初心者で今ライドのクルック(5年くらい型落ち)からアジェンダを買うか迷っているのですが、ハイブリッドロッカーは扱いにくいですか?

メンマ様

コメントいただきありがとうございます。
結論から言えば、アジェンダでぜんぜんOK、というかむしろおすすめです。
もともとアジェンダ自体初心者の方向けに作られていますが、
柔らかく適度に遊びがありながらもしっかりターンからグラトリまでできる板に仕上がってます。

扱いにくいというより、むしろ扱いやすいです。
ただし、ハイブリッドはバランス型。良くも悪くも特化したスペックがないのでその点は理解しておいたほうがいいかもですね(^^)

返信ありがとうございます。感激です笑

買うか迷ってましたが、背中を押してもらえました♪今から買ってきます!

これからも更新を楽しみにしてます(^^)ありがとうございました!

こちらこそ、いつも応援していただきありがとうございます!
お互い良いシーズンになると良いですね!

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ABOUT US
らくスノさん
スノーボード歴22年の自称育メンボーダー。北海道出身の父の影響で小学生からスキーをはじめ、18歳でスノーボードに出会う。学生時代に留年してまで山にこもり大会などにも出場するが、就職を機に趣味となる。現在は娘も幼いためあまり滑りにはいけないが、いつか子どもとスノーボードに行くのが楽しみ。