スノボの滑り方は5種類!各スタイルの特徴とおすすめ板を教えます

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こんにちは、20年以上スノーボード続けている元イントラの、らくスノです。

ゲレンデで楽しめるスノーボードの滑り方には、大きく分けて5つの種類があります。

スタイル特徴
グラトリアイテムを使わずに一般コースでトリックをするスタイル
カービングスピード感やターン時の遠心力を感じるのが醍醐味のスタイル
フリーライドゲレンデの地形を使ってターンやトリックをするスタイル
バックカントリー未圧雪ゾーンで深雪の浮遊感を楽しむスタイル
キッカージャンプ台を使ったトリックを楽しむスタイル

今回は上記の5つのジャンルを中心に、各スタイルの特徴や板選びのコツ、おすすめボードについて解説したいと思います。

この記事を最後まで読めば、ご自身が志向するスタイルと最適なスノーボード板を知ることができますよ。

スノーボードは5つの滑り方がある

スノーボードには5つの滑り方があるんです。競技などを入れるとさらに細分化されますが、今回は一般スノーボーダーがゲレンデで楽しめるスタイルに限定します。

でも、スノーボードの滑り方って明確に線引できるわけではなく、中にはバンクドスラローム(カービング✕フリーライド)やラントリ(グラトリ✕カービング)など、2つの要素を兼ね備えたサブジャンルも存在するんです。

なんかドラクエの転職システムみたいですよね(笑)

最初は5つのスタイルからはじめて、徐々に2つの要素を取り入れたサブジャンルに挑戦しても良いかと思います。

では、次項から順番に各滑り方の特徴とおすすめボードについて解説したいと思います。

グラトリはアイテムを使わず一般コースでトリックする滑り方

グラトリとはグラウンドトリックの略語。

主に一般コースのフラットバーンで跳んだり回ったりといったトリックをすることです。

アイテム(ジャンプ台、レール、BOX)を使用しないので、トリック初心者の方も安全に挑戦できます。

またアイテムに入る前のステップにもなるので、周りの滑走者に配慮しながら気軽に試してみてください。

グラトリの板選びのコツはフレックス(板の硬さ)

グラトリの板選びのコツは、ずばりフレックス(板の硬さ)です。「フレックス=バネの硬さ」とイメージしてもらえると分かりやすいと思います。

硬いほうが反発力は高いですが、乗り手にパワー・技術が無いとオーリーで弾くのが難しいです。

逆に柔らかいほうが反発力は低いですが、グラトリ初心者の方でもバネで弾かれている感覚がつかみやすい。

キッカーなどと違いグラトリは自分の力だけで板をしならせなければいけないので、ボードフレックスでメイクできる技や上達速度が変わると言っても過言ではありません。

ご自身のレベルやモチベーションに合わせてフレックスを選ぶと、失敗がないですよ!

グラトリにおすすめの板16選

ブランド/モデル定価形状フレックス
スプレッド/LTA-F109,780円(税込)ツイン/キャンバーミドルソフト
スプレッド/AX-F96,800円(税込)ツイン/キャンバーミドルソフト
ナンバー/V88,000円(税込)ツイン/キャンバーミドルソフト
GT/XENO88,000円(税込)ツイン/ローキャンバーソフトミドル
クロージャ/WORM96,800円(税込)ツイン/ダブルキャンバーソフト
ライス28/GT288,000円(税込)ツイン/Wキャンバーソフト
011/X FLY SPIN107,800円(税込)ツイン/ダブルキャンバーミドル
011/DOUBLE FLY107,800円(税込)ツイン/キャンバーソフト
TRQ/ディアブロ108,900円(税込)ツイン/ダブルキャンバーミドルソフト
ヨネックス/アクセ97,900円(税込)ツイン/可変キャンバーミドルソフト
スプレッド/RD96,800円(税込)ツイン/キャンバーミドル
FNTC/TNT64,900円(税込)ツイン/RLダブキャン、Cキャンバーミドルソフト
GT/ゲイン64,900円(税込)ツイン/可変キャンバーソフト
K2/ジオメトリック66,000円(税込)ツイン/可変キャンバーミドルソフト
TRQ/スナップマジック70,400円(税込)ツイン/ダブルキャンバーミドルソフト
アンガード/ライラック68,200円(税込)ツイン/ダブルキャンバーソフト
※はレディースサイズありモデル。

先日行われた神立スキー場の試乗会で、各ブランドのライダーさんにおすすめモデルを聞いてみました。

上級者モデルから高コスパモデルまで紹介してますので、気になる方はチェックしてみてください。

人気ライダーさん達に聞いた!おすすめのグラトリ板16選

カービングはスピード感や遠心力の気持ちよさを味わうスタイル

カービングはスピード感やターン時の遠心力を感じるのが醍醐味のスタイルです。

SAJ公認全日本スノーボード技術選手権大会を5度も優勝したプロライダー平間和徳さん(通称ラマさん)などの影響もあり、人気に火が付きました。

筆者がスノーボードを始めた当時はけっしてメインストリームとは言えないジャンルでしたが、今ではカービング人気が凄まじいです。

すでにゲレンデでは一大ジャンルとして定着しており、スノーボード板はもちろんカービング用グローブまで販売されている人気っぷりです。

カービングの板選びのコツは有効エッジ

カービングの板選びのコツは、ずばり有効エッジです。有効エッジが長いほどより強い遠心力にも耐えられるので、深く踏み込むことができるようになります。

そしてカービングと言えばハンマーヘッドを思い浮かべる方も多いと思いますが、あの独特な形状も有効エッジを極限まで長くするために生まれたシェイプなんです。

とはいえ、ハンマーヘッドは扱いが難しく雪面に刺さりやすいなどのデメリットもあります。カービング初心者の方はむしろ乗りやすいラウンドボードを選ぶべきでしょう。

見た目は一般的なトリックボードと変わりませんが、有効エッジが長めに設定されており、サイドカーブ・トーション等より鋭いターンができるように設計されています。

「体重がかなりある」「もう少し有効エッジが欲しい」なんて方は、中間にあたるセミハンマーボードもおすすめです。

ハンマーヘッドの特徴と選び方!おすすめモデルも教えます

おすすめのカービングボード13選

ブランド/モデル形状①形状②フレックス
キャピタ/KAZU KOKUBOラウンドディレクショナル/キャンバーミドルハード
オガサカ/CTラウンドディレクショナル/キャンバーミドル
BCストリーム/Sラウンドディレクショナル/可変キャンバーミドル
モス/リボルバーラウンドディレクショナル/キャンバーミドル
オガサカ/オルカラウンドディレクショナル/キャンバーミドル
ナイデッカー/ブレードラウンドディレクショナル/キャンバーミドルハード
オガサカ/FCセミハンマーディレクショナル/キャンバーミドル
モス/RRRセミハンマーディレクショナル/キャンバーミドル
BCストリーム/DRピンテールディレクショナル/キャンバーミドル
BCストリーム/R-2ハンマーディレクショナル/可変キャンバーミドル
グレイ/デスペラードTiハンマーディレクショナル/キャンバーハード
モス/ツイスターフリーダムハンマーディレクショナル/キャンバーミドル
ヨネックス/スラストハンマーディレクショナル/可変キャンバーミドル
※はレディースサイズありモデル

以下の記事では、カービングにおすすめの板を集めてみました。

初心者の方でも乗りやすいラウンド形状から中上級者向けハンマーヘッドまで、どれもイントラさん御用達のモデルばかり。

絶対に合う板が見つかると思いますので、ぜひチェックしてみてください。

元イントラが厳選!ジャンル別おすすめのスノーボード板92選

ラントリは高速で滑りながらトリックをするスタイル

ここでカービングとグラトリを掛け合わせたサブジャンル、ラントリを紹介しましょう。

ラントリとは高速で滑りながら、トリックをするスタイルのこと。大人気You Tuber、いぐっちゃんこと井口勝文さんが提唱しました。

たとえばグラトリだと540や720なんてトリックがありますが、高難易度になるほど減速しちゃうんですよね。

ラントリはカービングしつつ180など減速に繋がらないトリックを織り交ぜることで、カービングとグラトリの良い部分を引き出したスタイルということになります。

リバースターンは、もはやラントリ定番トリックですね。

ラントリには有効エッジが長くてセンターフレックスが柔らかい板がおすすめ

ラントリボードってカービング性能とトリック性能を両立させる必要があるので、そもそも作るのが難しいんですよね。

まず有効エッジが長いボードがおすすめです。当たり前ですが、有効エッジがある程度確保できないと、カービングで遠心力に耐えきれないですからね。

ただし有効エッジが長いボードって、センターフレックスが硬い、ガチガチのカービングボードであることが多いんですよ。

トリックをするためには、センターフレックスが柔らかい板のほうがいいです。

ラントリにおすすめの板12選

ブランド/モデル定価形状フレックス
FNTC/TNT-C※64,900円(税込)ツイン/可変キャンバーミドルソフト
K2/ジオメトリック※66,000円(税込)ツイン/可変キャンバーミディアムソフト
GT/ゲイン64,900円(税込)ツイン/可変キャンバーソフト
WRX/Mk-S※125,400円(税込)ディレクショナル/可変キャンバーソフトミドル
BCストリーム/S※115,500円(税込)ディレクショナル/可変キャンバーソフトミドル
FNTC/SoT※86,900円(税込)ディレクショナル/可変キャンバーミドルハード
ノベンバー/DX4※99,000円(税込)ツイン/可変キャンバーミドル
ライス28 /RT6※108,680円(税込)ツイン/可変キャンバーミドルソフト
BCストリーム/ブラフ※117,700円(税込)ディレクショナル/ダブルロッカーミドルソフト
WRX/Mk-U※125,400円(税込)ディレクショナル/可変キャンバーソフトミドル
スプレッド/RD96,800円(税込)ツイン/キャンバーミドル
オガサカ/CT-IZ※125,400円(税込)ディレクショナル/可変キャンバーソフトミドル
※印はレディースサイズあり

以下の記事では、ラントリ志向ボーダーの難しい要望を満たしたおすすめ板を紹介してます。ぜひチェックしてみてください。

元イントラが厳選!ジャンル別おすすめのスノーボード板92選

フリーライドはゲレンデの地形を使って自由に滑るスタイル

そもそも雪上を滑ることはすべてフリーライドになるので、人によって定義は分かれますが…筆者は「ゲレンデの地形を使って自由に滑ること=フリーライド」と定義してます。

フリーランも同じ意味と思ってもらって構いません。

  • 壁があったら飛んでみたり
  • 落ち込みで180してみたり
  • 沢地形で遠心力を使いながらライドしたり
  • ゲレンデの端パウで浮力を楽しんだり

ただし、人工物(ハーフパイプ、キッカー)を使う時は、あまりフリーライドとは言わないですね。

フリーライドボードは3ジャンル!どんな滑りを志向するかで板選びは変わる

フリーライドボードは自由度が高いからこそ、ボード選びも難しいんですよね。

地形を使ったジャンプなどトリックを重視するなら、ド定番のオールラウンドボード。

パウダーの浮力が抜群な極太シェイプ、だけど短くて軽快にコントロールできるショートファットボード。

バンクドや沢地形が楽しくなる、カービングもできちゃうオールマウンテンボード。

フリーライドの中でも、あらかじめどんな滑りを志向するか考えておくと、スムーズにチョイスできますよ。

フリーライドにおすすめの板10選

ブランド/モデル定価形状フレックス
バートン/カスタム107,800円(税込)ディレクショナル/キャンバーミドル
キャピタ/DOA88,000円(税込)ツイン/可変キャンバーミドル
ヨネックス/スムース108,900円(税込)ディレクショナル/キャンバーミドル
ライド/ワーピグ94,600円(税込)ディレクショナル/フラットミドル
コルアシェイプス/ダート81,400円(税込)ディレクショナル/キャンバー(ノーズロッカー)ミドルハード
K2/スペシャルエフェクト101,200円(税込)ディレクショナル/フラット(ノーズロッカーミドルハード
モス/KING134,200円(税込)ディレクショナルツイン/キャンバーミドルハード
ファナティック/FTC83,600円(税込)ディレクショナル/キャンバー(ノーズロッカー)ミドルハード
グレイ/ラブバズ79,200円(税込)ディレクショナル/キャンバーミドルハード
ネバーサマー/ハーポーン121,000円(税込)ディレクショナル/ダブルキャンバーミドル
※はレディースサイズありモデル

当ブログではフリーライドを3カテゴリーに分類しました。

ド定番オールラウンドボードであるカスタムやDOA。大人気ショートファットボードのワーピグやダート。そして長年オールマウンテンボードの人気を牽引するハーポーンやKING。

各モデルの特徴は以下の記事にまとめているので、合わせて参照ください。

元イントラが厳選!ジャンル別おすすめのスノーボード板92選

バックカントリーは深雪の浮遊感が魅力のスタイル

他のスタイルとは一線を画すバックカントリー。

グラトリやカービング・キッカーは整備されたコース(ゲレンデ)を滑りますが、バックカントリーは降りっぱなしの深雪の上を滑走します。

ピステン(圧雪車)で固められていないパウダーと呼ばれる深雪は独特の浮遊感があり、筆者も含め愛好者が多いです。

ちなみに当ブログでは雪山をハイクして滑走することをバックカントリー、スキー場内を滑ることをパウダーラン(端パウ、未圧雪ゾーン等)と定義してます。

パウダーボードは滑走ルートで板が選べる唯一のスタイル

パウダーボードってローカルブランドも数多く存在するので、滑走ルートで板を選んだほうが絶対に面白いんですよ。

  • あのルートはツリーが多いけど雪は柔らかいから浮力があって軽快なモデルを選ぼう
  • いつも滑っている場所は雪が硬いから、浮力より安定感重視で選ぼう
  • オープンバーンだからスピードレンジが高いパウダーボードを選ぼう

まずは、ご自身が滑るルートを想像してみてください。そしてノーズ・テールの形状やボードの太さでマッチするか考えてみましょう

筆者自身、こうやってイメージを膨らませると楽しくなってくるんですよね(笑)

おすすめのパウダーボードブランドと選び方のコツ

↑知識があれば、カタログを見なくてもパウダーボードの特徴が一瞬で分かる!

でもね、ペンシルノーズやら、スワローテールやら、スプーン形状やら…形状による乗り味の違いが分からないという方も多いと思います。

ご安心ください。以下の記事を読めば、たとえば上図のようにゲンテンのボードも形状を見ただけで特徴が分かるようになります。

おすすめのパウダーボードブランドも紹介してますので、気になる方はチェックしてみてください。

メジャーから玄人向けまで!おすすめのパウダーボード30ブランド

長さを−15〜−20cmで選ぶのは間違い!正しいボードの選び方

「ところでスノーボードの長さを選ぶ基準は?」

よく「スノボ板は身長-15〜-20cmの長さを選んでください」なんて説明を聞くことがあると思いますが、あれウソですからね。

私の知人のイントラもプロライダーも、身長で選んでいる人なんていません。

いくら身長が同じ170cmでも、体重60kgの人と120kgの人が同じ長さの板っておかしいですよね。

船をイメージしてもらうと分かりやすいと思います。

体重が重いボーダーが短いボードに乗ると、ターンの時、板(有効エッジ)が重さに耐えきれず転倒してしまいます。

実はボードの適正サイズは体重✕0.8+100という計算式で簡単に求めることができます。

例)65kg✕0.8+100=152cmが適正サイズ

さらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参照ください。

スノボ板を身長−15〜−20cmで選ぶのはウソ!→適正な板の長さは体重基準です

キャンバーとかダブキャンてなに?形状の違いを分かりやすく解説!

キャンバーやロッカーというのは、板を真横から見た時の形状の違いです。

各メーカー呼び名の違いはあるものの、おおむね6種に大別されます。

上図の通り、キャンバーはパフォーマンスは高いがコントロールが難しい。ロッカーは乗りやすいがパフォーマンスは低い等、メリット・デメリットがあるので一概にどれがおすすめとは言えません。

各形状の特徴や、メリット・デメリットについては以下の記事で詳しく書いているので、気になる方は合わせて参照ください。

日本一わかりやすい!スノーボード板の種類・形状をくわしく解説します

まとめ

スタイル特徴
グラトリ一般コースでアイテムを使わずにトリックをするスタイル
カービングスピードやターン時の遠心力を感じるのが醍醐味のスタイル
フリーライドゲレンデの地形を使ってターンやトリックをするスタイル
バックカントリー未圧雪ゾーンで深雪の浮遊感を楽しむスタイル
キッカージャンプ台を使ったトリックを楽しむスタイル

便宜上5つのスタイルに分けましたが、どんな板でもできないことはないです。

まずは今持ってる板で挑戦してみて、楽しくなってきたら専用の板に買い替えるというのもありだと思いますよ。

専用の板に乗って滑る頃には、スノーボードがさらに楽しくなっていると思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

スノーボード歴22年の自称育メンボーダー。北海道出身の父の影響で小学生からスキーをはじめ、18歳でスノーボードに出会う。学生時代に留年してまで山にこもり大会などにも出場するが、就職を機に趣味となる。現在は娘も幼いためあまり滑りにはいけないが、いつか子どもとスノーボードに行くのが楽しみ。