こんにちは、元スノーボードインストラクターの、らくスノです。
まず結論から知りたい方のために、身長別の推奨スタンス幅の目安表を作りました。
身長 | スタンス幅の基準値 |
---|---|
160cm未満 | 48cm |
160cm〜 | 50cm |
165cm〜 | 52cm |
170cm〜 | 54cm |
175cm以上 | 56cm |
でも、カービング、グラトリ、パウダーラン、パーク…志向するスタイルを極めたいなら、さらに細かく調整する必要があります。
今回の記事ではスタンス幅の決め方から微調整の方法まで、初心者の方にも分かるように解説していきます。
この記事を最後まで読めば、スノーボードの滑りが圧倒的に変わりますよ!
スタンス幅とは→両足のビンディング間の長さ

スタンス幅とは、両足のビンディング間の長さのこと。
なぜスタンス幅を調整するかというと、幅を広げたり狭めたりすることによって操作性が変わるんですね。
たとえば初めて運転する車だったら、シートの位置を調整しますよね。スタンス幅も同じイメージでとらえてください。
つまり、よりスノーボードをコントロールしやすくするためにスタンス幅を調整するわけです。
スノーボードのスタンス幅を決める4つの手順

スタンス幅は以下の順で決めていきます。
- スタンス幅の基準値を知る
- バインのディスクだけ取り出して設置するネジ穴を決める
- ターン重視なら広く、トリック重視なら狭くしてみる
- カービング・パウダーランメインならセットバックを入れてみる
次項から詳しく解説していきます。
スタンス幅の基準値目安表
身長 | スタンス幅の基準値 |
---|---|
160cm未満 | 48cm |
160cm〜 | 50cm |
165cm〜 | 52cm |
170cm〜 | 54cm |
175cm以上 | 56cm |
まずはご自身のスタンス幅の基準値を知ることから始めましょう。
よく「スタンスは肩幅を基準に!」なんて言われますが、計測位置で誤差が出やすいですし、一人だと測ることができませんよね。
ご安心ください、わざわざ肩幅を測らなくても上記の表を目安にすればOKです。上の表は日本のプロライダーやイントラさんの平均値から算出してます。
海外だとスタンス幅58cm以上に設定しているプロもいますが、日本だと180cm以上の高身長の方でも56cm以上に設定している方はほとんどいないです。
女性も同じ。身長150cm未満のライダーさんでも、48cmより狭める方はほとんどいません。
ですので、基本はスタンス幅48〜56cm以内で収めるのがおすすめです。
バインのディスクだけ取り出して設置するネジ穴を決める

ご自身のスタンス幅の基準値が分かったら、設置するネジ穴を決めます。
まずはビンディングのディスク部分だけを取り出し、ボードに乗せてみましょう。乗せるビス穴は左右ともに同じ位置です。
ディスクの中心部分を計測の起点として、左右の間の長さがご自身の基準値(私の場合54cm)になるように調整してください。

このとき片方のビンディング位置だけずらすと、ボードの重心が移動してしまうのでNG。

必ず左右同じビス穴ぶんだけ広げたり狭めたりしてください。
私はスタンス幅の基準値が54cm。
だから54cmになるまで、左右のディスクを広げたり狭めたりして調整します。

ちなみに一部ブランドは、ディスクを横軸にするとスタンス幅の微調整が可能です。フラックスの場合0.5〜2cmの間で調整できます。
そもそも設置方法が分からないという方は、以下の記事を参照ください。
→スノーボード初心者でも簡単!バインディングの付け方・外し方
ターン重視なら広く、トリック重視なら狭く

さらに自分の乗りやすいようにカスタムしてみましょう。一般的にはターン重視なら狭く、トリック重視なら広くがセオリーです。
- スタンス幅を狭くする…板を回しやすい、高さを出しやすい
- スタンス幅を広くする…安定感、走破性が上がる
電車内で立ってると思うと想像しやすいですね。ブレーキがかかったとき、スタンスが広いほうが踏ん張りやすいです。
逆にスタンスを狭めると、高く跳べるうえに、軸が安定するので回しやすくなります。
たとえばパーク・グラトリ好きならスタンス幅を基準値よりビス穴1個分狭く、ターン重視ならビス穴1個分広くしたほうが乗りやすくなるかもしれません。
いずれにしろスタンス幅に明確な答えはないので、ぜひいろいろ試してみてくださいね!
カービング・パウダーランメインならセットバックを入れてみる

セットバックとは有効エッジの真ん中よりテール側(後方)に重心をずらすことです。
セットバックをすると3つのメリットがあります。
- パウダーでより浮力を得ることができるようになる
- 転倒しづらくなる
- 前ふりスタンスで角付けがしやすくなる
カービング・パウダーメインの方ならセットバックの調整も検討してみましょう。詳しく知りた方は以下の記事も参照ください。
→スノボのセットバックって何?→重心を後ろへずらすことで浮力やコントロール性能がアップ
スノボ初心者でも簡単!ビンディングの角度の決め方
前足 | 後足 | |
---|---|---|
初心者 | 15~21度 | 9~ー6度 |
グラトリ・パーク | 6~18度 | ー6~ー18度 |
カービング | 15~36度 | 9~27度 |
フリーライド | 18~24度 | 3~ー6度 |
パウダーラン | 15~21度 | 6~ー6度 |
スノーボードの角度とはビンディングの向き。つまり「どの方向に足を向けて滑るかセッティングする」ということです。
基本的には上記を基準にセットすれば問題ありません。
でも、カービング、グラトリ、パウダーラン、パーク…志向するスタイルを極めたいなら、さらに細かく調整する必要があります。
スノーボードの推奨角度や微調整の方法について詳しく知りたい方は、以下の記事も参照ください。
【まとめ記事】スノーボードのセッティング箇所一覧
セッティング箇所 | 効果 |
---|---|
①ビンディングの角度 | 操作性がアップ |
②スタンス幅 | ターンやトリックの精度がUP |
③センターリング | ボードの中心に乗れるようになる |
④セットバック | 浮力アップ・転倒しづらくなる |
⑤フォワードリーン | ヒールの反応がアップ |
⑥ハイバックローテーション | パワーの分散を防止 |
⑦ストラップ | パワーの伝達力アップ |
スノーボードは上記の7箇所がセッティングできます。
自分のスタイルやコンディションに合わせて調整すると、ターンやトリックの精度はもちろん上達速度も上がります。
以下の記事では初心者の方でも分かるように解説してますので、ぜひ1箇所ずつチェックしてみてください。
元イントラが厳選!スタイル別おすすめの板92選

以下の記事では筆者の友人であるスノボショップ店長やライダー、イントラさんの意見を総合して、
- グラトリにおすすめの板
- カービングにおすすめの板
- ラントリにおすすめの板
- 軽量な板
- オールラウンドに乗れる板
- パウダーにおすすめの板
…等、ジャンル別のおすすめ板をまとめています。
具体的なモデルを検討したい方は以下の記事を参照ください。
→元イントラが厳選!ジャンル別おすすめのスノーボード板92選!
まとめ
身長 | スタンス幅の基準値 |
---|---|
160cm未満 | 48cm |
160cm〜 | 50cm |
165cm〜 | 52cm |
170cm〜 | 54cm |
175cm以上 | 56cm |
特にこだわりが無ければ、最初は早見表通りで構いません。
ただカービングやグラトリなどすでにスタイルが決まっていて、さらに精度を上げたいならスタンス幅にもこだわるべきです。
とはいえ筋力や骨格によっても違うので、答えはありません。
ぜひゲレンデでいろいろなスタンス幅を試してみてください。
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