リアエントリータイプのバインディングってなに?メリット・デメリットは?【スノーボード】

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こんにちは、20年以上スノーボードやっている元イントラの、らくスノです。

皆さんリアエントリーのバインディングをご存知でしょうか?

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現在主流となっているストラップタイプとは異なり、ハイバック(背もたれ)を倒してブーツを履くバインディングのことです。

ところでリアエントリーの購入を検討されている方は、ストラップタイプと比べどんなメリット・デメリットがあるか気になるのではないでしょうか。

購入後に「こんなはずじゃなかったのに…」なんて後悔したくないですからね。

今回は長年リアエントリーバインディングを使ってきた筆者が、メリット・デメリットについて詳しく解説したいと思います。

この記事を最後まで読めば、リアエントリーの特徴がすべてお分かりいただけると思います。

リアエントリータイプのバインディングのメリット・デメリットとは

リアエントリータイプのバインディングには、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

■メリット

  • 着脱が早い
  • オフトレ施設・室内ゲレンデでは最強
  • 立って装着できる
  • 足が痛くならない
  • 目立つ
  • ドラグを防ぐことができる

■デメリット

  • 重い
  • リフト乗車時に引っかかる
  • 友達の装着が遅いと意味ない
  • ワンフット系のトリックがやりづらい
  • 強く締められない
  • 締め分けができない
  • バインディングに詰まった雪が取り除きづらい
  • ブーツが傷みやすい

次項から順番に説明させていただきます。

リアエントリーバインディング6つのメリット

私は現役時代リアエントリーをメインに活動していたので、使っていた中で感じた6つのメリットをまとめてみました。

着脱が早い

なんと言っても、一番のメリットは着脱が早いということ。

足を入れたらハイバックと呼ばれる背もたれを上げるだけなので、わずか2秒で装着が完了します。

装着してすぐ滑り出せるので、特にヒトリストボーダーにはおすすめですね。

オフトレ施設・室内ゲレンデでは最強

オフトレ施設や室内ゲレンデ、オープン直後のスキー場は滑走距離が短いので、どうしてもバインディングの着脱回数が増えます。

でも、リアエントリーなら装着時間を大幅に短縮できますね。

また、現役時代の私はパークアイテムをハイクアップで集中的に練習してたので、リアエントリーがとても重宝しました。

※ハイクアップとは、リフトを使用せず自分の足で斜面を登ること。

立って装着できる

「立ったままバインディング装着する」ってなんとなく上級者なイメージがあると思いますが、リアエントリーなら初心者の方でも簡単!

誰でもできる!立ったままバインディングをつけるたった1つのコツとは【スノーボード】

足が痛くならない

まぁメリットというか構造上の問題でもあるのですが、足を入れやすくするための隙間を残しておかなければいけないので、必然的に足にかかる負担が減ります。

また、フローのバインディングは面でカバーしてくれるので、ストラップ部分のみに負荷が加わるのを防いでくれます。

目立つ

ゲレンデではリアエントリーを使っているボーダーが圧倒的に少ないので注目を浴びますね。

ドラグを防ぐことができる

ヒールカップ(かかとの金具)が無いので、ドラグ(バインディングが雪面に当たってしまうこと)の防止になります。

スノーボード板のワイド(横幅)からブーツがはみ出ても良いの?ドラグの疑問にお答えします!

リアエントリー8つのデメリット

当然良いことばかりではありません。

続いてはリアエントリーバインディングのデメリットもレビューしてみたいと思います。

重い

最大のウィークポイントが重いということです。

ヒールカップ(かかとの金具)が無いので、ハイバックをアルミなどで強化しています。

結果、一般的なストラップタイプよりも、相対的に重くなってしまうのです。

実際軽量なカーボンバインディングと、両足で約600gの差があります。

とは言っても、わずか数百グラムの差ですので、普通に滑る分にはまったく問題ありません。

しかし、グラトリ・ジブメインの方、特に女性や脚力の弱い方は再考の余地があるかもしれません。

リフト乗車時に引っかかる

構造的にハイバックを倒すことができないので、ほぼバインディングがせり立ったままリフトへ乗車することになります。

だから気をつけて乗車しないと、バインディングがリフトに引っかかってしまうのです。

私自身ハイバックがリフトに引っかかってコケた経験はありませんが、乗降時には注意が必要ですね。

友達の装着が遅いと意味ない

前項では「素早く装着できるのがリアエントリーの最大のメリット」とお話しました。

しかし、結局ストラップタイプの友人の装着を待たなければいけないので、複数で滑る時はあまり意味をなしません。

ワンフット系のトリックがやりづらい

【GIF】

やらない人にとってはどうでも良い話ですが(笑)ワンフット系のトリックがやりづらいです。

ハイバックが立ったままなので、オーリーした時に足が引っかかるんですよね。

「今シーズンはワンフットもやってみたい!」なんて方は注意してください。

強く締められない

これは完全に好みの問題なんですが、強く締められないのは少し気になりますね。

正確にいうと、履いたあとにストラップを調整することで強く締めることもできるんです。

でも、そうなるとリアエントリーを使用する意味がありません。

また、いったん強く締めてしまうと着脱がしづらくなります。

「ストラップはガチガチに締めたい!」ってタイプの方は気をつけてください。

締め分けができない

ストラップタイプなら、つま先と足首のストラップを調整して「ジブは足首を少し緩めてルーズに流す」とか「カービングするからつま先を強めに締める」なんてことができます。

しかし、リアエントリーは締め分けができません。

正確に言うとできないことはないですが、それだとわざわざリアエントリーにする意味がありません。

まぁこの辺は上級者限定の話になってきますが、あらかじめ知っておいて損はないと思います。

バインディングに詰まった雪が取り除きづらい

滑っているうちにバインディングに雪が詰まることありますよね。

リアエントリーの場合、ストラップは付けたままなので雪を取り除くのがとても不便。

「ブーツのかかとで凍った雪をガシガシを砕く」なんてこともやりづらいです。

ブーツが傷みやすい

出典:https://item.rakuten.co.jp/secondbrand/6917aero-blk/

ナイデッカー(旧フロー)のブーツは、リアエントリーでも足を入れやすいように細身で、なおかつ、つま先やかかと部分に余計な縫い目がなかったりします。

※現在フローのブーツはナイデッカーブランドとして販売されています。

出典:https://item.rakuten.co.jp/sports-bazaar/s-sb550817/

対して他のブランドのブーツは、リアエントリーなんて意識して作ってないので、甲高で足が入れづらかったり、つま先・かかと部分が擦れて傷みやすいです。

写真を比べていただければ両者の違いは一目瞭然ですね。

リアエントリーならフローかSPユナイテッドを狙え!

そんな少数派であるリアエントリーのバインディングですが、販売しているブランドも少ないのが現状。

有名なのはフローとSPユナイテッドというブランドです。

とりあえずリアエントリーが気になる方は、この2ブランドをチェックしてみてください。

フロー

優しく包み込むようなストラップが特徴のブランドです。

ハイバック開放時にストラップがせり出すので、履きやすい構造になっています。

SPユナイテッド

ストラップタイプとしても使えるのがSPユナイテッドの特徴です。

劇的に滑りが変わる!おすすめのバインディングブランド・モデル

「今乗っているバインディングは自分のスタイルに合ってないのではないか?」

そう悩んでいる方も多いと思います。

自分のスタイルに合っていないビンディングに乗っていると、いつまで経っても上達は望めません。

下の記事では私のイントラとしての経験はもちろん、友人のショップ店長やプロライダーの意見を総合しておすすめブランド・モデルをピックアップしてみました。

この記事を読めば、きっと運命のビンディングに出会えるはずです!

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まとめ

デメリットでは、いろいろ辛辣(しんらつ)なことも書きましたが(笑)

メリットを最大限に享受できる使い方をすればリアエントリーは最強です!

■リアエントリーはこんなボーダーにおすすめ

  • ヒトリスト
  • オフトレ施設、室内ゲレンデによく行く方
  • オープン直後のスキー場で滑る方
  • ストラップタイプだと足が痛くなる方

まぁ超有名プロライダーの石川敦士さんは、リアエントリーでパウダー、グラトリ、ジブ、キッカーなんでもやってましたけどね(笑)

だからストラップタイプと比べ、圧倒的に何かが劣るということはありません。

あとはメリット・デメリットを知ったうえで購入すれば、「こんなはずじゃなかった」なんて失敗も少ないかと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

スノーボード歴22年の自称育メンボーダー。北海道出身の父の影響で小学生からスキーをはじめ、18歳でスノーボードに出会う。学生時代に留年してまで山にこもり大会などにも出場するが、就職を機に趣味となる。現在は娘も幼いためあまり滑りにはいけないが、いつか子どもとスノーボードに行くのが楽しみ。