こんにちは、元スノーボードインストラクターの、らくスノです。
スノーボードのセンターリングとは、ビンディングの位置を調整してボードの中心に乗れるようにセットすることです。
センターリングを調整することで、ターンやトリック時の乗り味が変わります。
逆にセンターリングの調整を怠ると、カービングでドラグしたり、グラトリで逆エッジしやすくなることも…。
今回はセンターリングの調整方法や、乗り味がどのように変わるのかについてお話したいと思います。
この記事を最後まで読めば、スノーボードが劇的に滑りやすくなりますよ。
センターリングとは→板の中心に乗れるようビンディングを調整すること

センターリングとは、スノーボードを横から見たときに、板の中心に乗れるようビンディングを調整することです。
これ角度やスタンス幅の調整より重要なことなのに、意外と調整してなかったり、間違っている人も多いんですよね。
ボーダーの8割が間違ってること→ブーツのセンター出し
— らくスノ@スノボブログやってる人 (@rakusnowkousiki) March 10, 2025
ブーツ成りでセンターリングしちゃう人多いんですけど、実際は重心がヒールに寄っちゃってるのでめっちゃ乗りづらい。
だから本当はつま先の方が出てなきゃいけないんす。
これ角度やスタンスよりも重要なことなのに、知らん人多いのよぉ🥹 pic.twitter.com/wT20TXtUSP
実際Xでも知らない人が多かったみたいで、かなり拡散されました。
スノーボードはバランスのスポーツ。トー(つま先)・ヒール(かかと)どちらかに片寄っているとバランスが取りづらくなるのは、なんとなく想像できると思います。
つまりスノーボードは中心に乗ることでバランスが取りやすくなるというわけです。
センターリングを調整しないと起きる3つのデメリット
逆にセンターリングを調整しないで滑ると、どのようなデメリットがあるのでしょうか。
■ブーツがドラグしやすくなる
ブーツの先端が雪面に当たって転倒する、ドラグが発生しやすくなります。
■ターン・トリックしづらくなる
ヒール(かかと)・トー(つま先)のどちらかに寄りすぎていると、ターン・トリックがもたつきます。
■逆エッジしやすくなる
重心に偏りがあるので、逆エッジしやすくなります。
ブーツのセンターが中心ではない!足成りでセンター出ししてみよう

まずは足の中心を知ることから始めてみましょう。中心が分からなければ、センターリングしようがないですからね。
結構youtubeや他の情報サイトでも間違っていることが多いのですが、実はブーツの中心がセンターリングではないんです。
なぜなら、人間の足は母指球・小指球・かかとの3点を結んだ点が中心となるからです。足を基準とすると、ブーツのセンターはややかかと側に寄ります。
逆にブーツを基準にセンターを取ってしまうと、重心が大きくズレてしまうので注意してくださいね。
ブーツの裏をトントンと叩き、中心をマスキングテープで留める

とはいえブーツを履いてしまったら、どこが足のセンターだか分からなくなりますよね。
そんな時はブーツを履いた状態で、指先でソールをトントン叩いてみましょう。足裏の中心に反応を感じたら、そこがセンターです。
ブーツの側面にマスキングテープを貼って目印とします。
センターリングはビンディング本体と設置箇所で調整できる

さて、足のセンターが分かったら、板の中心にくるようセンターリングを調整してみましょう。
センターリングはビンディング本体と設置箇所でそれぞれ調整できます。
次項から順番に解説していきます。
ビンディングの設置場所でセンターリング調整

一番手っ取り早いのが、ビンディングの設置箇所でセンターリングを調整することです。
ビンディングのディスクを縦軸にすれば、センターリングを調整することができます。
ブーツが前に出すぎている場合

設置した時ブーツが前に出すぎている場合は、ネジを上のビス穴にいれます。
ブーツが後ろに出過ぎている場合

ブーツが後ろに出過ぎている場合は、ネジを下のビス穴にいれます。
ちなみにビンディングの付け方・外し方に関しては以下の記事で詳しく解説してます。気になる方は合わせて参照ください。
→スノボ初心者でも簡単!バインディングの付け方・外し方完全ガイド
ビンディング本体でセンターリングを調整

実は一部ブランド・モデルによっては、ディスクを縦位置にできないことがあるんですよね。そんなときはビンディング本体でセンターリングの調整をしてみましょう。
調整の仕方は簡単!ハイバックを固定しているネジを前後に移動させるだけです。
横から見たときにトー側が少し出ていたらOK!ただしドラグに注意

足なりのセンターリングを行うと、少しトーサイドに寄るはず。最初は違和感があるかもしませんが、実はこれでOKなんです。
このセッティングの注意点はドラグです。がっつりカービングする方は、トーサイドがはみ出しすぎていると足先が雪面に接触するリスクがあります。
ドラグの防止方法については以下の記事で解説してますので、合わせて参照ください。
→スノーボード板のワイド(横幅)からブーツがはみ出ても良いの?ドラグの疑問にお答えします!
トー・ヒール側にずらして微調整してみよう!

ここまで説明してきてなんですが、実は必ずしも足が板の中心にあったほうが乗りやすいとは限らないんですよ。
人によってはトーサイド、ヒールサイド寄りのほうが乗りやすいかもしれません。たとえば、ヒールターンが苦手な人は、少しかかと側に寄せてあげたほうが良いかもしれません。
トー(つま先)側に寄せることで、トーサイドターンやバックサイドスピンがやりやすくなります。逆にヒール側に寄せるとヒールターンやフロントスピンがやりやすくなります。
スノーボードの乗りやすさって、骨格、クセ、スタイル、筋力…様々な要素で成り立っているので、「絶対これがいい!」というのはないんですよ。
でも、基本は足が板の中心にあるべきなんです。まずは板の中心でセンターリングしてみて、徐々に自分が乗りやすい方へ微調整していくのが良いと思います。
初心者はヒール(かかと)側に寄せたほうが滑りやすい
ちなみに初心者の方は、ヒールサイドに寄せたほうが滑りやすくなります。
進行方向が見えるトーサイドターンにくらべて、ブラインドになるバックサイドターンが苦手って方が圧倒的に多いですからね。
実際、レンタルボードもヒール側にセンターリングしていることが多いです。
【まとめ記事】スノーボードのセッティング箇所一覧
セッティング箇所 | 効果 |
---|---|
①ビンディングの角度 | 操作性がアップ |
②スタンス幅 | ターンやトリックの精度がUP |
③センターリング | ボードの中心に乗れるようになる |
④セットバック | 浮力アップ・転倒しづらくなる |
⑤フォワードリーン | ヒールの反応がアップ |
⑥ハイバックローテーション | パワーの分散を防止 |
⑦ストラップ | パワーの伝達力アップ |
スノーボードは上記の7箇所がセッティングできます。
自分のスタイルやコンディションに合わせて調整すると、ターンやトリックの精度はもちろん上達速度も上がります。
以下の記事では初心者の方でも分かるように解説してますので、ぜひ1箇所ずつチェックしてみてください。
元イントラが厳選!スタイル別おすすめの板92選

以下の記事では筆者の友人であるスノボショップ店長やライダー、イントラさんの意見を総合して、
- グラトリにおすすめの板
- カービングにおすすめの板
- ラントリにおすすめの板
- 軽量な板
- オールラウンドに乗れる板
- パウダーにおすすめの板
…等、ジャンル別のおすすめ板をまとめています。
具体的なモデルを検討したい方は以下の記事を参照ください。
→元イントラが厳選!ジャンル別おすすめのスノーボード板92選!
おすすめのスノーボードビンディング特集
以下の記事では筆者の友人のイントラやショップ店長から聞いた、おすすめのビンディングブランドやおすすめモデルを紹介してます。
レベル別にピックアップしているので、スノボ初心者の方から上級者の方まで役立つ内容になっています。
ビンディングをお探しの方は、ぜひチェックしてみてください。
→元スノボイントラが厳選!カービングガチ勢におすすめのビンディング10選
→グラトリにおすすめのビンディング→329人に聞いたらフラックス、バートン、ユニオンでした
まとめ
センターリングって角度よりも重要なのに、調整してない方が圧倒的に多いんですよね。
実際調整してみると分かりますが、滑りが劇的に変わるので絶対にやるべきです。
また、ブーツの中心でセンター出ししちゃってる方も多いんですよね…せっかくセンターリングしてるのにやり方が間違っていたら本末転倒。
ぜひ今回の記事を参考に、正しいセンターリング調整をしていただければと思います。
コメントを残す