スノーボードのプロ達に聞いた正しいグラトリ用の板選びとは?21-22シーズンのブランド別おすすめモデルも教えるよ

こんにちは、20年以上スノーボード滑っている、らくスノです。

この記事にたどり着いたということは、グラトリの板選びに迷っている方も多いのではないでしょうか?

「柔らかい板がグラトリ向きって聞いたけど?」

「高回転を目指すなら、やっぱり軽い板がおすすめ?」

「やっぱり上達するには、有名な011とかライス28に乗るべき?」

上記はすべて誤り。

インターネットやSNSでは、残念ながらこういった誤った情報が流れているのも事実です。

ご自身のスタイルに合った正しいボード選びをしないと、上達の妨げになることも…

とにかくグラトリが上手くなりたいなら、ボード選びは慎重にしなければなりません。

でも、ご安心ください!

今回の記事は、知人のインストラクターやプロショップ店長、プロライダーさんの話を参考に私の意見も混ぜながら編集しております。

この記事を最後まで読めば、きっとあなたにぴったりのグラトリ板が見つかるはずです!

まず板ではなく自分が目指すスタイルを考える

ひとくちにグラトリといっても、大きく3つのスタイルに分かれます。

  • プレス系…プレスや低回転のトリックがメインのスタイル。
  • 回転系…540以上の高回転トリックがメインのスタイル。
  • ラントリ系…高速トリックやカービング・リバースターンがメインのスタイル。

どのスタイルを目指すかで板選びも変わってきます。

たとえば「回転系・ラントリ系」ならミドル以上のフレックス、「プレス系」ならソフトフレックスが向いてます。

だから、一概に「グラトリ=柔らかい板」とは言えないんです。

まず板ではなく、自分がどういったスタイルを目指すのかを考えてみましょう。

「自分が目指すスタイルが分からない」という方は、下記の記事にトリックをまとめていますので、合わせて参照ください。

グラトリの技ってどんな種類があるの?カテゴリー別にyoutube動画まとめてみた!

グラトリ板を選ぶ基準はフレックスと形状だけ!

グラトリ板を選ぶといっても、基準はフレックス(板の硬さ)と形状の2つしかありません。

他にもボードの説明には有効エッジ、サイドカーブ、トーションなど記載がありますが、すべて無視でOK。

なぜなら、細かいスペックにこだわってもモデルごとの性能に大差ないからです。

さらに極論を言うと、フレックスと形状さえ決まれば、あとはどんなモデルでもいいです。

デザインと金額で決めてください。

「そんな適当だなぁ」と思った方、グラトリ上級者は540くらいどんな板でも回します。

後ほど説明しますが、実は板よりもっと大事なことがあるのです。

基本的にはソフトフレックスがおすすめ

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フレックスとは板の硬さのこと。「しなり」と言ったほうがわかりやすいでしょうか。

基本的にグラトリ板は、フレックスが柔らかいものを選んでください。

「さっき「回転系」なら硬いほうがいいって言ってたよ?」

確かに前項で回転系なら硬い(ミドルフレックス)のほうがいいと説明しました。

しかし、それは540以上を目指すグラトリ中級者以上の話。

360まではソフトフレックスでも十分回りますし、上級者なら540以上回しきるでしょう。

グラトリの基本はオーリーですが、はっきり言ってミドルフレックスでオーリーするのは難しいです。

板はバネみたいなものなので、オーリーがピタっとハマると自分でもびっくりするくらい跳びます。

板のバネ感を体験するには、ハードルが高いミドルフレックスではなくソフトフレックスがおすすめです。

たとえば、当面の目標は360に設定して、540を目指す段階でミドルフレックスに乗り換えてもいいかもしれませんね。

形状の選び方①ツインとディレクショナル

続いてはグラトリ板の形状について、ポイントは2つあります。

まず正面から見たときの形状。

板のビス穴からノーズ(先頭)、テール(後部)の長さが均一なものをツイン、ノーズが長いものをディレクショナルといいます。

  • ツイン…スイッチスタンスを多用する方はツインがおすすめ。
  • ディレクショナル…スイッチではあまり滑らない、またはラントリメインという方におすすめ。
  • ディレクショナルツイン…ツインとディレクショナルの中間に当たるバランス型の形状。

3種類のどれにするかはお好みで構いませんが、グラトリではツインを選ぶ方が多いです。

ちなみにセットバックというセッティングをすれば、ツインでもディレクショナルボードのような乗り心地になります。

スノボ初心者でも簡単!バインディングのスタンス幅と角度、セットバックの決め方

形状の選び方②キャンバー、ハイブリッド、ロッカー

出典:SNOWBOARDING PLUS

横から見たときの形状は、おもに3種類あります。

  • キャンバー…高さのあるオーリーやキレのあるターンができるが、逆エッジしやすく難しい板。
  • ・Wキャンバー、フラットボード、ローキャンバー等…ロッカーボードと、キャンバーボードの中間に位置する板。万能型。
  • ・ロッカー…逆エッジしづらく、プレス系の技に向いている。簡単に乗れる反面、キレのあるターンや高さのあるオーリーが難しい。

一般的にキャンバーボードは扱いが難しいとされていますが、初心者の方でもより上達したいという目標があるなら選んでもいいと思います。

形状やフレックスに関してさらに詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせて参照ください。

日本一わかりやすい!スノーボード板の形状や各スペックの特徴を詳しく解説します

板は軽量化するほど安定感が失われる

「グラトリするなら軽い板の方がいいって聞いたけど…?」

軽量化したほうがボードの取り回しが良くなるのは確かです。

しかし、軽量化と反比例して板の安定性が失われます。

つまり、板のバタつき・ふらつき等の原因になるわけです。

軽量化がメリットなら、メーカー側ももっとアピールするはず。

しかし、私が知る限り板の重量を掲載しているブランドはありません。

それに、今はどのブランドも軽量化されてますので、重量に関してはそこまで大差ないです。

繰り返しになりますが、グラトリ板を選ぶ基準はフレックスと形状と覚えておきましょう。

大事なのは自分のレベルに合ったボードを購入すること

「グラトリが上手いボーダーはみんな011に乗ってるけど…」

確かにグラトリ上級者は、みんな011やライス28など国産ボードに乗ってますよね。

だからといって、あなたが011やライス28に乗っても上手くなれるとは限りません。

なぜなら、グラトリは板よりも練習の方が100倍大事だからです。

たとえば免許取りたての人が、フェラーリを乗りこなすことができるでしょうか?

スノーボードでも一緒。

自分のレベルに合わない高価な板を買うくらいなら、安い板を買って浮いたお金でゲレンデに行きましょう!

それが、上達への一番の近道です。

なお、スノーボード板の値段の違いについては、下記の記事も参照ください。

見た目は一緒なのに…スノボ板の上位と下位モデルで価格が違う4つの理由

レベル別おすすめグラトリ板をご紹介します!

では、具体的にどんな板を選べば良いのでしょうか。

この項では、レベル別におすすめのグラトリ板を紹介したいと思います。

  • 各ブランドは最新の在庫状況を検索できるようにしてます。人気ブランドは商品数が少ないことも予想されますので、楽天市場、アマゾン、ヤフーショッピングでそれぞれ調べる事をオススメします。
  • 各ブランドのボード画像はイメージで、最新の在庫状況を示すものではありません。最新の情報を知りたい場合は、楽天市場、アマゾン、ヤフーショッピングで検索するか、各ブランドのホームページをご覧下さい。
  • 輸入代理店のホームページがない一部海外ブランドは、本国のホームページをリンクしております。

初心者の方におすすめのモデル

まずは低速・低難易度のグラトリを楽しんでみましょう。

高回転や高速ラントリを目指すならキャンバーボードをおすすめしますが、はっきり言って扱いが難しい…

まずは、ハイブリッドやローキャンバーと呼ばれる形状の板で練習してみてはいかがでしょうか?

ナイデッカー(PLAY)

ナイデッカーホームページ

スイスの老舗ブランド、ナイデッカーからPLAYを紹介します。

フリースタイルカムロックと呼ばれる形状は、フラットとロッカーが融合した独特のシェイプで、しっかりエッジグリップが効いてくれます。

硬すぎず適度に反発があるフレックスでグラトリには最適ですね。

ライド(KINK)

ライドホームページ

ヘリックスやワーピグなど革新的なものづくりに定評のあるライドの中で、変わらないスタンダードモデルがKINKです。

ソフトフレックスなのにハイブリットキャンバー形状から得られる反発があり、フリーランの安定感も抜群。

昔から「グラトリ入門機はKINK」と言われるくらい有名なモデルです。

ナイトロ(チープスリル)

ナイトロホームページ

ナイトロのグラトリ用おすすめモデルはチープスリル。

チープスリルはフラットに近い形状でマイルドな乗り心地、逆エッジしづらいのでブラインド着地も恐怖心が克服できます。

ソフトフレックスなのでプレスや180の練習にはピッタリです。

K2(ジオメトリック)

K2ホームページ

K2の名器、もはや説明不要のWWWが21-22シーズンからジオメトリックとしてパワーアップしました。

ほどよいフレックスでプレスもやりやすいですし、上手く弾く事ができればグラトリでも720回せるポテンシャルを秘めています。(実証済み)

リーズナブルな価格帯も魅力的ですね。

バートン(プロセス)

バートンホームページ

プロセスはスノーボード界の雄、バートンのフリースタイル向けエントリーモデル。

オリンピックメダリストでもあるマーク・マクモリスが使用することでも有名です。

キャンバーとフライングV(ハイブリッド形状)の2つのラインナップが用意されているので、ご自身のレベルやモチベーションに合わせてチョイスできるもの魅力的。

何より膨大な開発費をかけているバートンが生み出した入門機ですから、間違いはありません。

バタレオン(ディザスター)

バタレオンホームページ

バタレオンは、なんといっても特許技術の3Dシェイプで逆エッジしづらい。

グラトリ始めた頃って、逆エッジで頭からドーンっていうのがけっこう怖いんですよね。

ディザスターはローキャンバーですが、逆エッジしづらいので心理的にも技術的にも安心。

初級者の方におすすめのモデル

まさに今が一番グラトリが楽しいという時期ではないでしょうか。

実際180やプレスができると、一気にフィールドが広がりますからね。

初級者レベルだと、キャンバーかそれ以外の形状を選ぶか好みが分かれるところですね。

やはり中上級者を目指すならミドルフレックスのキャンバー形状ですが、楽しく遊びたい方はソフトフレックスで万能型の形状をオススメします。

アライアン(ダメージ)

アライアンホームページ

フラッグシップモデルであるプリズムと双璧を成す、アライアンの人気モデルがダメージです。

オーリーで高さを出すには最適なキャンバー形状ですが、プリズムよりソフトなフレックスでプレスもやりやすい。

プロのグラトリライダーも使用する、ポテンシャルの高いモデルです!

リブテック(スケートバナナ)

リブテックホームページ

何を隠そう、このバナナシリーズこそスノーボードの歴史を変えたモデル。

世界初のロッカーボードモデルですが、10年以上たった今ではハイブリッドロッカーに進化してます。

ハイブリッドロッカーとは、ロッカーに似た引っ掛かりのない乗り心地ですが、しっかりエッジも効いてくれるという良いとこ取りな形状をしてます。

文字通り、初心者コースを軽く流す、スケートライクな滑りができますね。

ロームSDS(チープトリック)

ロームホームページ

ロームのおすすめモデルはチープトリック。

独自テクノロジーであるホットロッドは、ボードのしなりを損なうことなく高い反発を生み、高いオーリーとキレのあるターンを可能にします。

フュージョンキャンバー(可変キャンバー)はマイルドな乗り心地で、高回転グラトリや高速カービングの練習にぴったりの1枚です。

なによりロームはデザインがカッコいい!

バートン(カスタムフライングV)

バートンのカスタムは、数々の有名ライダーが使用してきた超有名モデル。

フライングVは前述のスケートバナナと同じくハイブリッドロッカー構造で、逆エッジしづらいのにしっかりグリップしてくれます。

またスーパーフライⅡコアを使用しており、軽快な取り回しで扱いやすい!

私も現役時代使っていた板のひとつですが、とにかくバランスが良いですね。

中級者の方におすすめのモデル

高速カービングやグラトリで540以上を狙う中級者の方は、こちらでご紹介するモデルが一押しです。

私の経験上、高速時やアプローチ・着地での安定を求めるなら、ミドルフレックスのキャンバーをオススメします。

ヨネックス(アクセ)

ヨネックスホームページ

何を隠そう、ヨネックスが本気で作ったグラトリボードがアクセなんです!

前項では「軽さは安定感を失う」とお話しましたが、ヨネックスはオールカーボンボードによってその問題を解決しました。

安定のキャンバー形状に、オールカーボンの軽さと反発を合わせ持ったまさに最強のモデルです。

サロモン(アサシン)

サロモンホームページ

サロモンといえばアサシン!

キャンバーのディレクショナルツイン形状・ミドルフレックスで、高速での安定感は抜群です。

高回転はもちろん、カービングやリバースターンなどラントリで進化を発揮するモデル。

ショップ店長が「これ一枚にサロモンの全てが詰まっている」と豪語した1枚です。

ノベンバー(ディザイア)

ノベンバーホームページ

オガサカのフリースタイル部門、ノベンバーが作る至高のグラトリモデルがディザイア。

人気ライダーも愛用する有名モデルですが、グラトリ向けボードでありながらターンも抜群の切れ味。

なぜなら足下に配置されたプレートが高速時の安定感を約束してくれるからです。

そもそもフリースタイルボードにプレートが入っていること自体が珍しいですよね。

さらなる上達を目指すなら、ぜひ乗って欲しい逸品ですね。

FNTC(TNT

FNTC

私が尊敬するライダーのひとりである、タッキーさん所属のブランドFNTC。

タッキーさんは10万人超えのYou Tubeチャンネル、スノボー先生のライダーとしても有名ですよね。

特質すべきはその軽さ!

確かに軽さは諸刃の刃ですが、FNTCの板はファナティックから受け継いだハニカム構造でその問題を解決しました。

TNTはグラトリでも抜群の軽快さを発揮してくれます。

バートン(カスタム)

もう、説明は不要ですね。

世界で一番有名なスノーボードのモデルがバートンカスタム。

オリンピック選手にも愛好者が多数おります。

特にハイスピードでのラントリや地形を使ったグラトリが得意な方におすすめです。

高速時でもバタつかないので、カービングやリバースターンにもってこいの一枚。

カスタムのような深いキャンバーは年々減りつつありますが、私のような愛好家もいるので、ぜひ今後も出し続けて欲しいものです。

上級者の方におすすめのモデル

グラトリで720回しちゃう上級者、またはこれから回したいと思っている向上心のあるあなたにおすすめのモデルをご紹介します。

高さのあるオーリー、カービングのキレ等…より上達を望むならキャンバーのモデルをおすすめします。

正直、各モデルともお高いですが(笑)購入するだけの価値はあると思いますよ。

スプレッド(LTA-F)

スプレッドホームページ

フラットバーンでは不可能と思われた900やロデオを映像に残し、グラトリ界の改革者となった尾川慎二プロが立ち上げたブランド。

おすすめのモデルLTA-Fについては、その尾川プロから直接聞いたので間違いありません!

その時の取材記事については、下記を参照ください。

最強グラトリボードスプレッドの魅力やトリック上達のコツを尾川慎二プロに聞いてみた!

011アーティスティック(ダブル)

011アーティスティックホームページ

もう「私の説明いります?」っていうくらい有名なモデルであるダブル。

グラトリであと180っていう壁を越えたいなら間違いないです。

ソフトフレックスの可変キャンバーですが、キレのあるカービングはもちろんクイックなオーリーまで答えてくれる異次元のボードに仕上がってます。

011アーティスティック(フラットキング)

こちらフラットキング、通称”フラキン”もダブルと双璧をなすフラッグシップモデル。

キックやコンベックス等こだわりをあげたらきりがありません。

ダブルよりもエッジングがシビアなので、乗りこなすのは相当難しいです。

しかし、より高回転を目指すならフラキンをおすすめします。

ライス28(RT7)

ライス28

このRT7は、ライス28のフラッグシップモデルです。

YouTubeでもRT7に乗った所属ライダーさんがグラトリを披露していますが、とんでもないポテンシャル。

どうしてもライス28というとグラトリのイメージが先行してしまいますが、カービング時の安定感も抜群です。

こちらも011と同じく早々に売り切れ必須のモデルなので、購入はお早めに!

スクーター(G8

スクーターホームページ

どちらかというとテクニカルボードで有名なオガサカ工場が、本気で作ったグラトリ向け板がG8。

ツインチップ、ソフトフレックスとグラトリ向きの要素は抑えつつ、ハイキャンバーなんて無骨なところはオガサカブランドらしいですね。

また、ソールの滑走性が抜群なので、シャバ雪でも安定したトリックを披露することができます。

トルクレックス(ユニコーン)

トルクレックスホームページ

トルクレックスのユニコーンもグラトリ板として超有名ですね。

特質すべきがガラス芯材と言われる特許を取得した独自のコア。

柔らかいのに、クイックで高反発!おまけに軽い。

可変キャンバーがしっかり雪面に食いついてくれる、文句なしの上級者向けグラトリボード。

モス

モスホームページ

日本でもっとも長い歴史を持つブランドのひとつモスから、代表的なフリースタイルモデルTOTOブラックSFの紹介です。

ソフトフレックスで軽量、さらにキャンバー形状なので高反発でグラトリ・パークにピッタリ!

特に足と一体化したかのような反応の良さは、他モデルの追従を許しません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

かなり長い記事でしたが、最後までお読みいただきありがとうございます。

結果的にこのブログの「楽しいスノーボード」というスタンスからかなり逸脱したガチの記事になってしまいましたが(笑)

上達することが楽しいとおっしゃる方がいれば、この記事を書いた意味もあったのかなぁなんて思います。

グラトリギア関連については、下記も参照下さい。

この記事が参考になれば幸いです。

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ABOUTこの記事をかいた人

スノーボード歴20年の自称育メンボーダー。北海道出身の父の影響で小学生からスキーをはじめ、18歳でスノーボードに出会う。学生時代に留年してまで山にこもり大会などにも出場するが、就職を機に趣味となる。現在は娘も幼いためあまり滑りにはいけないが、いつか子どもとスノーボードに行くのが楽しみ。