2025年から始動したブランド、RUFFIX(ラフィックス)。
AIで設計したアウトライン。
軽量な芯材であるポプラやカーボンシートを使用しているにもかかわらず、消費税、送料込みで69,800円という価格設定。
トップコートを廃してまでこだわった軽量化。
そんなまったく新しいコンセプトで発売されたハイスペックラントリボードの秘密を、ライダーである荒井純太くんに聞いてみました。
目次
RUFFIXは直販にすることで69,800円という価格を実現しました
ーまず何よりも気になるのが、これだけのスペックを有しながら69,800円(税、送料込み)という価格設定ですよね
まず板を作ろうと思ったとき、「誰でもエントリーしやすいボードにしたい」という意識がありました。
ーたしかにWRXやスプレッドRDなど人気ラントリボードは、型落ちも出回らないうえに中古でさえかなり値段が高いですからね
だからこそ「これからラントリを始めてみたい」という初中級者の方にも手に取りやすい価格設定にしたかった。ただ、スペック自体はカービングエキスパートの方でも十分満足できると思います。
ーこの価格を実現できた理由は?
広告にお金をかけないことや、ショップを通さない直販にすることでコストを抑えました。
軽量なのにカーボン搭載で剛性・反発力が高いボードに仕上がってます

ー安かろう悪かろうではなくクオリティーも高いですよね
はい、特に軽量化にはこだわりました。自分のカービング経験から、スイングウエイトが軽いほうが、切り返しが軽快で、よりラントリしやすいボードになると思いました。
究極はトップコートの廃止です。コスト削減と軽量化ができて一石二鳥ですから。結果的にはおしゃれなデザインになりましたし。
ーでも、単純に軽いだけだとバタつきが心配ですが…
自分がカービングする時、特に大事にしているのがトーションの使用です。トーションが使いやすいフレックスバランスにすることで、軽くてもバタつかず、強いグリップ力を生み出すことができる板に仕上げました。
ー中国でもテストしたそうですね
中国のゲレンデは超ハードバーンでしたが、長いハンマーヘッド顔負けのエッジグリップ力でした。
ーカーボンシートを使ってこの価格は驚きです
ノーズ・テールにカーボンを配置することで、バタつきを抑えつつ高反発な板に仕上がっています。
AIにライダーの動画を学習させてラントリに最適なアウトラインを設計

ー価格とともに気になるのがAI設計という謳い文句ですが
詳しいことは企業秘密ですが、AIにライダーの滑走データやフィードバックをひたすら学習させて、そのデータを元にアウトラインを設計しました。
ーたしかに今までのボード設計は、ライダーの感覚による部分が大きかったですもんね
AIならライダーの感覚だけではなく、データに基づいて合理的な設計ができます。つまり無駄がなく洗練されているということです。
ー150サイズのみの展開というのも、AIの合理性の結果というわけですね
長すぎてもトリックがやりづらい。かといって短すぎるとキレのあるカービングができない。150サイズがグラトリとカービングを両立するうえで最適解になりました。
ちなみに150というサイズでありながら1210mmも有効エッジがあるセミハンマー形状。さらにサイドカットも8100mmなので、より体を倒したカービングがしやすくなっています。
ーウエストが太いのは足デカ族として嬉しい限りです笑
ウエストは254mmとかなり太いので、ドラグもしづらいと思います。実際私自身は前18度、後8度とがっつり前振りではないですし、以前はダッグスタンスでも滑っていました。太い板は荒れたバーンでも安定するし、メリットが大きいですね。
ーフレックスバランスを教えてください
センターは張りのあるミドルフレックスですが、ノーズ・テールのトーションを使いやすいようにバランス調整してます。ターンの導入や回転系トリックはとてもやりやすいと思います。
エキスパートから初心者まで色々な人に乗ってほしい

ーRUFFIXのブランド名の由来を教えてください
「rough(ラフ)」と「fix(フィックス)」をかけ合わせた造語です。もともとスノーボーダーってラフなイメージがあるじゃないですか。「こだわり過ぎず、自由に自分のスタイルを構築していこう」という意味が込められています。
ーブランドを立ち上げるに至った経緯は?
空前のラントリブームの中、自分もいつかボードをプロダクトしてみたいという思いはありました。今回縁があってお声がけいただき、夢であるブランドを立ち上げることができました。
ーどんな人に乗ってもらいたいですか?
中低速のグラトリからラントリを始めてみたいと思っている初中級者の方や、ゴリゴリのカービングエキスパートまで様々な方に乗ってほしいですね。
初中級者の方がカービングを始めるには丁度いいフレックス・トーションに仕上げてますし、カービングエキスパートの方のセカンドボードとしてもおすすめです。
スペック

長さ(Length) 1500mm
ウエスト幅(Waist Width) 254mm
ノーズ/テール幅(Nose/Tail Width) 295mm
サイドカット半径(Sidecut Radius) 8100mm
有効エッジ(Effective Edge) 1210mm (全長の80.7%)
接雪長(Contact Length) 1140mm (全長の76%)
キャンバー高さ(Camber Height) 4mm
ノーズ/テール高さ(Nose/Tail Height) 50mm
ソール素材 シンタード
25-26モデルの予約は2025年3月31日(月)まで
RUFFIXスノーボードの予約は2025年3月31日(月)まで。お届けは11月中旬予定です。
予約は以下のホームページより。※直販につきショップ販売はありません。
ライダープロフィール

荒井純太くんはRDチームの一員であり、ヘッドスノーボード、SPバインディングのライダーです。
最新情報を知りたい方は、インスタグラムをチェックしてみてください。
新次元のラントリボード!スプレッドRDの魅力を菅谷プロにインタビュー

大人気ブランド、スプレッドが提案する新次元のラントリボードRD。
筆者自身20年以上スノーボードやってますが、これほど尖ったコンセプトのボードには出会ったことがありません。
今回はスプレッドのライダー、菅谷プロにインタビューのお時間をいただいたので、RDの魅力を余すことなく聞いてみました。
カタログにはない情報ばかりなので、気になる方はぜひ以下の記事もチェックしてみてください。
→新次元のグラトリボード!スプレッドRDの魅力を菅谷プロにインタビュー