こんにちは、20年以上スノーボードやっている元イントラの、らくスノです。
一口にバックカントリー用ビンディングと言っても、
- スノーサーフ
- フリースタイル
- ツリーラン
- ゲレンデクルーズ併用
スタイルによりおすすめのモデルは変わります。
「ゲンテンの玉井太朗さんがソフトバインだから…」なんて、ご自身のメインとするルート・スタイルに合わないビンディングを選んでしまうと、雪山で後悔することに…
今回はバックカントリーのスタイル別おすすめモデルを紹介したいと思います。
この記事を最後まで読めば、ご自身にぴったりのパウダー用ビンディングを知ることができます。
目次
ルートやスタイルによって変わるパウダー用ビンディング選び
たとえばジブなら柔らかめ、パイプなら硬め…みたいに、滑走スタイルによってある程度セオリーがあると思うんです。
でも、パウダー用ビンディングとなると、バックカントリーを主戦場とするプロでも硬軟様々なビンディングを使用しています。
実は一口にバックカントリー用と言っても、ルートやスタイルによってビンディングの選び方は異なるのです。
- サーフライド
- ツリーラン
- フリーライド
- ゲレンデクルーズ併用
次項からはそれぞれのスタイルに合わせた、おすすめのビンディングを提案させていただきます。
バックカントリーにおすすめのパウダーボード用ビンディング9選
バックカントリーにおすすめのビンディングは以下のとおりです。
- フラックス/SR
- カラコラム/レイバック
- SPバインディング/ブラザーフッド
- サロモン/ディストリクト
- ユニオン/ファルコア
- ジョーンズ/オリオン
- バートン/ジェネシス
- ユニオン/ウルトラ
- ナウ/セレクト
次項から順番に解説していきます。
スノーサーフスタイル!オープンバーンにおすすめのビンディング
オープンバーンでのスノーサーフスタイルを求めるなら、この項で紹介するビンディングをおすすめします。
サーフライドビンディングの特徴は、できる限り体重移動(荷重)のみで板をコントロールしようというスタイルです。
ソフトフレックスは足の動きが阻害されないので、より地形の変化や雪の浮遊感を味わうことができます。
フラックス/SR
SRはフラックスが独自開発したサーフライド系ビンディング。
「開発にサーファーが関わった」というエピソードも面白いですね。
可動域が超絶広いので、雪面でボトムターンのような動きもできます。
ハイバックはぐにゃぐにゃ。ほぼ荷重でターンするしかない上級者向けのモデルですが、特にサーファーの方はドハマリしちゃうんじゃないかな(笑)
当然ながら柔らかいブーツとの相性が良いので、バートン/モトやディーラックス/IDなどと合わせてみてはいかがでしょうか。
カラコラム/レイバック
ゲンテンスティックの創始者である玉井太朗氏や藤田一茂プロなど、一流のライダーが愛用するビンディング。
カラコラムといえばスプリットボード用ビンディングとして有名ですが、レイバックはソリッドボード(普通のボード)も併用できます。
「もう私の説明より映像見て!」って感じでですが(笑)とにかくビッグ・マウンテンとの相性が抜群!
まさに空を飛ぶような感覚を味わうことができます。
ただし、圧雪でのもたつき感は否めないので、個人的にはパウダー特化のビンディングとしておすすめですね。
SPバインディング/ブラザーフッド
SPバインディングの特徴といえば、リアエントリーによる着脱の早さ。
滑走途中に登り返しやトラバースを挟むルートで重宝します。
上位モデルであるスラブをベースとしているので剛性が高く、ベースプレートが薄いので足裏のフィーリングも抜群。
パウダー特有のノーズ・テール荷重にも柔軟に対応できるので、過酷なルートでも信頼できるビンディングです。
ツリーラン・フリースタイルにおすすめのビンディング
細かい切り返しが必要なツリーランエリアやパウダーゾーンでのトリックを志向するボーダーは、こちらのビンディングをおすすめします。
パウダー特有の気持ちいい浮遊感を感じつつ、クイックな動きにはレスポンスよく反応してくれるモデルばかりです。
サロモン/ディストリクト
バックカントリーボーダーの誰もが憧れる中井孝治プロ使用モデル。
前述のサーフライド向けビンディングとは違い、ディストリクトはツリーランやパウダーでのトリックを得意とします。
縦軸だけでなく横軸も柔軟に動くシャドウフィットは、レスポンスの高さと可動域の広さを両立したサロモン独自のシステム。
どんなルートでも対応できる万能のビンディングといえるでしょう。
ユニオン/ファルコア
こちらも伝説のスノーボーダー、トラビス・ライス使用モデル。
もうトラビスはね…パウダーの滑りが無茶苦茶なんですよ(笑)ファーストトラックでこんな攻めた滑りはできません!
でね、攻めた滑りをすればするほど、一瞬の反応が重要になってきます。
いつ岩やクレバスが現れるとも限りませんからね。
そんな一瞬の判断をすぐボードに伝えてくれるのが、ファルコアのレスポンス力なんです。
3つの支点を結んだカーボンが、安定感、反応、剛性というパフォーマンスを与えてくれます。
フィット感も抜群で、ストレスを感じさせない逸品です。
ジョーンズ/オリオン
海外では圧倒的な人気を誇るジェレミー・ジョーンズのビンディング。
オリオンは一口で二度美味しいビンディング。
ハイバックは上部になるほど柔らかく、ライダーの踏み込み具合でクイックにもスローにもなる。
またアンクルストラップもサーフライド/フリーライドに設定できるので、コンディションやルート次第で調整できる。
特に決まったルートがないなら、万能ビンディングであるオリオンを使用してみてはいかがでしょうか。
ゲレンデクルーズもできるパウダー用ビンディング
「朝一はパウダー滑って、午後はゲレンデクルーズ」なんてボーダーも多いと思います。
でも、いちいちセカンドボードを持参するのも面倒ですよね。
そんな方におすすめのゲレンデクルーズに併用できるビンディングを紹介します。
パウダーゾーンはもちろん、ゲレンデのサイドヒットで遊んだりカービングもできるオールラウンドなモデルばかりです。
バートン/ジェネシス
ゲンテンスティックの玉井太朗氏やフィールドアースの植村能成氏も使用していたことで有名なジェネシス。
ジェネシスの特徴といえば、やはりキックバックハンモックでしょう。
弱い力にはスローに、強い力にはクイックに反応してくれるので、パウダーエリアはもちろん圧雪でも使い勝手の良いビンディングに仕上がっています。
Re:Flexを選べば、さらに自由度の高いセッティングが可能です。
「圧雪もパウダーも楽しみたい」なんて欲張りボーダーにおすすめのビンディング。
ユニオン/ウルトラ
22-23シーズンの発売から一躍大人気になった、ユニオンのウルトラを紹介します。
何がすごいかって、パーク系、カービング系、グラトリ系…もちろんパウダー系まで、あらゆるスタイルのボーダーに支持されていることなんです。
- ビスまでこだわって軽量化
- ボードのフレックスを損なわないミニディスク
- どんなブーツとも相性がいいストラップ
- 4層構造のハイバックはどんな動きにも軽快に反応
- 洗練されたデザイン
…等々、メーカーがスーパーオールラウンドモデルと謳うのもうなずけます。
私のようにグラトリボードからハンマーヘッドまで複数の板を所持している方は、どんなスタイルとも相性が良いウルトラがおすすめです。
ナウ/セレクト
ナウといえばスケートテック。
要はテコの原理をビンディングに応用することで、より強いエッジングが可能になりました。
よく「セレクトはカービングのエッジング力が素晴らしい」とかって評価を目にするのですが、個人的にはパウダーこそ真価を発揮するのではないかと考えています。
深雪でもパワー調整がしやすいので、すごくフレキシブルに自分のラインを描くことができるんですよ。
もちろん圧雪でもお手つきカービングできるくらい強いエッジングができます。
「急にうまくなった」と勘違いさせてくれる、そんなビンディングがセレクトです。
メジャーから玄人向けまで!おすすめのパウダーボードブランド
一般的なオールラウンドボードと異なり、パウダーボードはローカルブランドも数多く存在します。
以下の記事ではメジャーからローカルブランドまで、思いつく限りピックアップしてみました。
さらにパウダーボードの選び方のコツも解説しているので、気になる方は合わせて参照ください。
→メジャーから玄人向けまで!おすすめのパウダーボード30ブランド
バックカントリーにおすすめのスノーシュー7選
一口にスノーシューと言っても、数多くのモデルが販売されています。
それこそバックカントリーに向かないモデルを買ってしまうと、歩きづらいばかりかトラブルに巻き込まれることも…
下の記事ではスノーシューのおすすめモデルはもちろん、選び方のコツについても詳しく解説してます。
ビンディングと合わせて検討してみてはいかがでしょうか。
→スノーボードバックカントリー向けスノーシューおすすめモデル7選
雪山でのハイクアップにおすすめな高品質ウェアブランド
バックカントリースキー・スノーボードというと聞こえは良いですが、実態は冬山登山。
ときには雪崩、滑落、気象遭難等…トラブルに巻き込まれることも。
だからこそ、ウェアは最高品質のものを選ばなければなりません。
下の記事では山岳ガイドやプロライダーも愛用する、バックカントリーにおすすめのウェアを紹介しています。
より安全にスキー・スノーボードを楽しみたい方はご一読ください。
→【最新版】スキー・スノーボードバックカントリーにおすすめのウェアブランド
まとめ
私自身パウダーボードのビンディング選びで困った経験があったので記事にしてみました。
バックカントリーを主戦場とするプロでも、ぐにゃぐにゃのバインを使ってたり、ガチガチのバインを使っていたり…これでは一般のボーダーが迷うのも無理はありません。
でも、ご自身が志向するスタイルやルートをイメージすると、とても選びやすいと思います。
ぜひこの記事を参考に、最高のパートナーを見つけていただければと思います。
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→【最新版】バックカントリーにおすすめのスプリットボード9選
→元イントラがおすすめする!スノーボード人気ビンディング30ブランド