こんにちは、元スノーボードインストラクターの、らくスノです。
「バインディングの取り付けって難しそう…」そう思っている方も多いのではないでしょうか。
でも、付け外しできないと上達の妨げや板の変形、サビの原因になることも…
ご安心ください、実はとっても簡単なんですよ!
今回はバインディングの付け方を日本一分かりやすく解説したいと思います。
この記事を最後まで読めば、初心者の方でも簡単にバインディングの取り付けができるようになります。
目次
バインディングの付け方
用意する道具はプラスドライバーだけ。
取り付ける手順は以下のとおりです。
- 取り付ける位置を決める
- ベースプレートを開き、取り付け角度(アングル)を決める
- ネジを取り付ける
専門用語には補足を付けてますのでご安心ください!
次項から順番に説明していきます。
①取り付ける位置を決める
まずは取り付けるネジ穴の位置を決めます。
でも、いきなり位置を決めると言われても、どこに取り付ければいいか分かりませんよね。
安心してください、板には推奨の取り付け位置がプリントされています。(写真参照)
とりあえず何も分からないという方は、推奨の位置に取り付ければ問題ありません。
さらにご自身の滑走スタイルや体格に合わせて幅を変えてたいという方は、下記の記事も合わせて参照ください。
②ベースプレートを開き、取り付け角度(アングル)を決める
ベースプレート(足置き)を開き、取り付ける角度(アングル)を決めます。
向かって左側がマイナス方向、右側がプラス方向です。
バートンのESTというバインディング以外は、3度づつの調整となります。
左足 | 右足 | |
フリースタイル(グラトリ、パーク等) | 9~18度 | 0~ー15度 |
カービング(ラントリ) | 24~36度 | 9~27度 |
オールラウンド | 18~24度 | 3~ー6度 |
パウダーラン | 15~36度 | 18~ー6度 |
※角度(アングル)はレギュラースタンス(左足前)の方を想定してます。グーフィースタンス(右足前)の方は逆で考えてください。
取り付け角度は好みなので、どれが良いということはありません。
上記を目安に自分に合った角度(アングル)を探してみてください。
平間和徳プロ(ラマさん) | 36度 | 27度 |
瀧澤憲一プロ(レイトプロジェクト) | 12度 | ー12度 |
尾川慎二プロ(スプレッド) | 6度 | ー6度 |
国母 和宏プロ | 15度 | ー15度 |
平野歩夢プロ | 15度 | ー6度 |
谷口尊人さん(ピーカンファクトリー) | 21度 | ー9度 |
いぐっちゃん | 15度 | ー12度 |
チョコバニラボール新井プロ | 12度 | ー21度 |
You Tubeや好きなプロライダーさんなどを参考に角度を決めてもいいですね。
角度についてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせて参照ください。
センターディスクは縦向き、横向きどちらでもOK
バインディングのセンターディスク(真ん中の円の部品)をよーく見ると、縦軸と横軸にそれぞれ矢印があります。
どっちに向けるのが正しいのでしょうか?
実はどちらも正しいのです。
縦軸と横軸、両方取り付けることができる理由は、バインディングの位置を微調整するためです。
縦にセンターディスクを配置すれば縦軸に、横に配置すれば横軸の微調整が可能です。
よくわからないという方は、とりあえず縦軸にすればOK!
※ビンディング位置の微調整については後述します。
③ネジを取り付ける
板の取り付け位置と角度が決まったら、実際に設置してみましょう。
センターディスクにネジを入れる穴がいくつかあると思います。
とりあえずすべて真ん中のネジ穴に通してください。
ネジは対角の順に締め上げていくと(左上を締め上げたら、次に右下を締め上げる順番)、緩みなく設置することができます。
ネジをあまり強く締め上げると外れなくなったり、変形の原因になります。
過度に締め上げる必要はありません、軽く左右に揺らしてグラつかなければOK。
バインディングにブーツをセットして、横から見た時にブーツが板の中心に乗っていればOK!
この時注意したいのが、バインディングではなく、ブーツが板の中心になるよう調整することです。
ブーツが前に出すぎている場合
設置した時ブーツが前に出すぎている場合は、
ネジを上のビス穴にいれます。
ブーツが後ろに出過ぎている場合
ブーツが後ろに出過ぎている場合は、
ネジを下のビス穴にいれます。
ちなみにブーツのつま先やかかとは、多少板からはみ出していても滑走に影響ありません。
むしろはみ出すものですから安心して下さい。
→スノーボード板のワイド(横幅)からブーツがはみ出ても良いの?ドラグの疑問にお答えします!
左右のバインディングの見分け方はラチェット(留め具)で判断
バインディングの左右はラチェット(留め具)で分かります。
写真のように、ラチェット(留め具)が左右それぞれ外側になります。
また、バインディングの裏などに表記がありますので、不安な方はそちらも参照ください。
ディレクショナルボードは前後に注意
ディレクショナルボードとは、ビス穴からの長さがノーズ(前)とテール(後)で違う板のこと。
フリースタイル競技でよく使用されるツインボードは、前後対称なのでどちらが前でも構いません。
しかし、ディレクショナルボード(ディレクショナルツインも含む)は前後が非対称です。
一番外側のビス穴から板の先端までが長いほうがノーズ(先頭)ですので、取り付ける際は注意しましょう。
自分の板がディレクショナルボードかどうか分からない場合は、めじゃーで前後の長さを測ってみてください。
ビンディング本体の調整方法
今回は設置方法について解説してきましたが、実はビンディング本体もいろいろ調整ができます。
たとえば初めて運転する車だったら、バックミラーや背もたれを調整しますよね。
スノーボードのバインディングも同じことが言えます。
セッティングが合っていないと、コントロールしづらかったり上達の妨げになることも…
せっかく実力があるのに、セッティングのせいでうまく乗れないのはもったいないですよね。
詳しくは下の記事にまとめてますので、ビンディングの調整も終えておきましょう。
→劇的に滑りやすくなる!?誰でもできるスノーボードバインのセッティング方法教えます
バインディングが外れない時の対処法
「角度を変えようと思ったら、ビンディングが外れない…」
そんなときは以下の方法を順番に試してみましょう。
- ♯3のマイナスドライバーを使う
- サビ取りスプレー(潤滑油)をネジ穴に散布
- ショックドライバーを使う
- 購入したお店、メンテナンスショップに持参
詳しくは以下の記事を参照ください。
まとめ
初心者の友人がスノーボード一式買ったとき、バインディングの設置までお店にお願いしました。
後日その板のセッティングを見た私はびっくりしました。
なぜなら、バインが左右反対に取り付けられていたからです(笑)
自分でセッティングできるようになれば、こういったトラブルも未然に防ぐことができます。
最初は時間がかかるかもしれませんが、慣れたらあっという間に取り付けできるようになりますよ。
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