こんにちは、20年以上スノーボードやっている元イントラの、らくスノです。
「スキー・スノボ用におすすめのインソールはありますか?」
一口にスポーツ用インソールといっても、グリップ重視、衝撃吸収性重視、バランス重視…様々なモデルがあります。
これでは、どんなインソールを選べばいいか分かりませんよね。
今回は前半でインソールの選び方、後半でおすすめモデルを紹介したいと思います。
この記事を最後まで読めば、あなたのパフォーマンスを引き上げてくれる最高のインソールに出会うことができますよ。
※当コンテンツは独自の評価基準を元におすすめギアをピックアップしてます。評価・選定基準のガイドラインに関してはこちらを参照ください。
目次
インソールとは→足裏の機能を正常に戻すサポートをしてくれる
「なんでインソールが大事なんですか?」
そもそも人間の足裏には3つのアーチがあります。
インソールは土踏まず、かかと、足先のアーチを正しい位置に矯正することで、本来人間が持っている足裏の機能を高める効果があるのです。
スキー・スノボに限定すると、アーチが正しい位置にあることで、より衝撃吸収性、足裏感覚、板への反応がUPします。(インソールのメリットは次項で詳しく解説します。)
足裏の3つアーチが一つでも欠けると正常な姿勢が保てなくなる
たとえば足裏の3つアーチが一つでも欠けたらどうなると思いますか?
いわばカメラの三脚と同じ、バランスが崩れて正常な姿勢が保てなくなります。せっかく実力があるのに、本来のパフォーマンスを発揮できないのはもったいないですよね。
だから、スキー・スノボが上達したいならインソールを買うべきなんです。実際、私の知人のイントラやプロライダーさん達も例外なくインソールを使っています。
なぜブーツに付属しているインソールではダメなの?
「スキー・スノボブーツにはもともとインソールが付属してるのに、なぜ別売りのインソールを購入する必要があるの?」
付属のインソールのサポート力が高くない理由は以下のとおりです。
- 単純に原価が上がってしまうので、インソールにお金をかけられない
- 万人にフィットするように、あえてサポート力の低いインソールにしている
- 特許があるので、インソールメーカーの商品を真似できない
様々な理由で、ブーツメーカーは必要最低限のインソールしか付属できないんですね。
だから、より高いサポート性を求めるなら、専用のインソールを購入する必要があるということです。
スキー・スノボで専用インソールを使用すると得られる5つのメリット
では専用インソールを使用すると、具体的にどんな効果が得られるのでしょうか?
- 強く荷重できるようになる
- 疲労の軽減(脚腰の負担も軽減)
- 滑走の安定
- 衝撃吸収
- かかと浮きを防ぐ
- 足の保温
順番に説明していきます。
強く荷重できるようになる
スポーツ用インソールを使用することで土踏まず、かかと、前足のアーチが正しい位置に収まるため、より足裏のパワーを集約できるようになります。
たとえばカービングやオーリー時に、力強く板を踏めるようになるのです。
疲労の軽減(脚腰の負担も軽減)
専用インソールは足裏のレスポンスが良くなり、余分な力を使う必要がないので疲労しにくくなります。また、同時に骨格も矯正されるので、脚腰の痛み・疲労軽減にも有効です。
滑走の安定
脚腰の骨格が矯正されることで内股に力が入りやすく、滑走姿勢が良くなります。
さらに足裏感覚が向上するので、アイスバーンやシャバ雪等どんなコンディションにおいても安定して滑れるようになるのです。
衝撃吸収性の向上
クッションの役割を果たすアーチ形が崩れないので、衝撃吸収能力が向上します。
また足裏全体の負担軽減に繋がります。
かかと浮きを防ぐ
ブーツ内に余分な隙間がなくなるので、かかと浮きを防ぐことができます。
足の保温
血行が良くなり、足裏の冷えを防ぎます。
またアルミフィルムで物理的に保温性をアップしているモデルもあります。
インソール選び4つのコツ
究極をいえば足型をとって成形するカスタムインソールですが、値段も高いので万人向けではありまえん。
それに既製品のスポーツインソールでも、正しい知識を元に選べば、十分に効果を得ることができます。
- 推奨サイズを選ぶ
- アーチの高低を選ぶ
- インソールの厚さを選ぶ
- ジェルタイプのインソールは選ばない
次項から順番に説明します。
推奨サイズを選ぶ
気になるモデルを見つけたら、推奨サイズを確認してみましょう。
基本的には各ブランドの推奨サイズをもとに選べばOK。ただし、「M?L?」なんて判断に迷ってときは、大きめを購入してください。
小さめサイズを選んでしまうと、かかとや土踏まずが合わない可能性があります。
アーチの高低を選ぶ
メリット | デメリット | |
---|---|---|
ハイアーチ | ・グリップ力が高い ・サポート力が高い | ・衝撃吸収性が低い ・疲れやすい |
ミドルアーチ | 良いとこ取りのバランス型 | 特化した機能がない |
ローアーチ | ・衝撃吸収性が高い ・疲れにくい | ・グリップ力が低い ・サポート力が低い |
実は足裏をサポートするアーチ(凹凸)には高低があります。
アーチの高さによってインソールの効果が変わるので、必ずチェックしておきましょう。
お店で見るとハイアーチのほうがサポート力が高そうですが、その分足裏の負荷が大きいので中上級者向きです。
ちなみに扁平足気味(足裏の凹凸がない)の方は、ハイアーチが合わないことが多いので注意してください。
インソールの厚さを選ぶ
インソールはブランドやモデルによって厚さが違います。
たとえばブーツ内に余裕がある方は厚め、隙間がない方は薄めを選んでおくとよいでしょう。
ジェルタイプのインソールは選ばない
よく足裏が柔らかいジェルタイプのインソールがあると思いますが、スキー・スノボでの使用はおすすめしません。
なぜなら、インソールが柔らかいと足裏のアーチが正常な位置を保てないので、疲れや怪我の原因となるからです。
ジェルタイプのインソールはクッション性が高く疲れにくいと思われがちですが、まったく逆の現象が起きてしまうんですね。
スキー・スノボにおすすめのインソール8選
ブランド/モデル | 定価 | アーチ | レベル |
---|---|---|---|
シダス/ウインター3Dパフォーマンス | 7,700円(税込) | ハイ | 中上級者 |
スーパーフィート/オールパーパス | 6,600円(税込) | 全種 | 中上級者 |
スーパーフィート/ウィンターサポート | 8,250円(税込) | ハイ | 全レベル |
バランス工房/B-TR | 6,600円(税込)〜 | ロー | 全レベル |
ディーラックス/bane | 5,500円(税込) | ミドル | 全レベル |
フォームソティックス/Ski Dual | 8,990円(税込) | ミドル | 全レベル |
BMZ/カルパワースキー | 9,680円(税込) | ロー | 中上級者 |
ワークマン/マシュマロイン極 | 980円(税込) | ロー | 初心者 |
ここからは、筆者の友人のショップ店長やイントラさんに聞いた中で、特におすすめのインソールを紹介していきます。
インソールって一見どれも同じに見えるんですが、各社まったくコンセプトが異なるので、とても面白いです。
一部スキーと銘打ったモデルもありますが、基本的にスノボでも使えますのでご安心ください。
では、次項から順番に解説します。
シダス/ウインター3Dパフォーマンス
定価 | 7,700円(税込) |
アーチ | ハイ |
レベル | 中上級者 |
タイプ | グリップ |
シダスは1975年にフランスで誕生したブランド。ツイッターでのアンケートでも1番人気のブランドでした。
ウインター3Dパフォーマンスはハイアーチで中上級者向けの仕様となっています。
特にかかと部分のサポート力が優れており、ハイスピードや荒れたバーンでもしっかり踏み込める。
逆につま先部分は薄く成形されているので、操作性のバランスもGOOD。
たくさんのスキーヤー・ボーダーが使用しているという安心感もありますよね。
とりあえず「何を買えばよいのか分からない…」という方は、シダスのウインター3Dを買っておけば間違いありません。
スーパーフィート/オールパーパス
定価 | 6,600円(税込) |
アーチ | ハイ、ミドル、ロー |
レベル | 全レベル |
タイプ | グリップ |
スーパーフィートは、1964年にアメリカで設立したブランド。ツイッターのアンケートでも2番目の人気でした。
足病医学のバイオメカニクス理論に基づいて、100万人の足のデータからインソールを開発したそうです。
実際私も使用しているインソールですが、履いた瞬間に足裏感覚が変わります。
この感覚は老若男女問わず誰でも味わえるので、ぜひ試して欲しいです!
スキーであれ、スノーボードであれ、どんなスタイルにおいてもパフォーマンスが高まるのは言うまでもありません。
ちなみにハイアーチ(グリーン)、ミドルアーチ(ブルー)、ローアーチ(ブラック)、すべてラインナップしているので、足型に合わせて選べるのもメリットですね。
スーパーフィート/ウインターサポート
定価 | 8,250円(税込) |
アーチ | ハイ |
レベル | 全レベル |
タイプ | バランス |
スーパーフィートからもう1枚、ウインターサポートを紹介します。
前項のオールパーパスとの違いは柔軟性です。
ウインターサポートは裏面のかかと部分が丸みをおびていて、上下左右の動きにゆっくり反応します。
反応はオールパーパスに劣りますが、足裏の負担が少ないので疲れにくい。さらに独自のスタビライザーが内蔵されているので安定感も高いです。
オールパーパスに比べ汎用性が高いので、初心者の方にもおすすめのインソールですね。
バランス工房/B-TR
定価 | 6,600円(税込)〜 |
アーチ | ロー |
レベル | 全レベル |
タイプ | バランス |
特に扁平足気味の方におすすめなのが、有名インフルエンサーいぐっちゃんも使ってるローアーチ型インソールの「B-TR MASTER」と「B-TR TRY」です。
ローアーチもなにも、インソールにほとんど凹凸がないので、最初から違和感なく装着できます。
バランス工房はシダスやスーパーフィートのようにインソールの凹凸でサポートするのではなく、本来人間が持っている3点アーチの力を最大限生かせるように設計しています。
一見すると「これでサポートできるの?」というくらいペラペラなんですが、履いてみると恐ろしく踏めるようになります。
しかも「無理やり型に入れられている感」もないので、慣れも早いです。
ちなみにB-TR MASTERは足裏が強い中上級者向けなので、初心者の方は柔らかいB-TR TRYがおすすめです。
ディーラックス/bane
定価 | 5,500円(税込) |
アーチ | ミドル |
レベル | 全レベル |
タイプ | 衝撃吸収、グリップ |
ミドルアーチ型のインソールbaneを紹介します。
手で簡単に曲げられるほど柔らかいベースなので疲れにくい。さらに可動域が広いので、他ブランドのようにガチガチに縛られている感もありません。
なにより名のあるブランドのインソールが5千円台で買えるのは、コスパ良すぎますよね。
ローアーチではないですが、土踏まずが低い方もフィットしやすいインソールに仕上がってます。
フォームソティックス/Ski Dual
定価 | 8,990円(税込) |
アーチ | ミドル |
レベル | 全レベル |
タイプ | 衝撃吸収、矯正 |
とりわけバックカントリーを主戦場とするスキーヤー・スノーボーダーにおすすめなのがSki Dualです。
そもそもバックカントリーは歩行がメインになるので、スーパーフィートやシダスのようなガチガチのインソールは相性が悪いんですよね。
Ski Dualは発泡ポリエチレンでできており、柔らかく歩行に適してます。おまけに19gと超軽量。
さらに発泡ポリエチレンは熱伝導率が低いので、足が冷えにくいんですよね。
もともと矯正用インソールを作っていただけあって、歩行姿勢も安定します。
柔軟性が高いので、レベルや足型を問わず安心して使えるインソールです。
BMZ/カルパワースキー
定価 | 9,680円(税込) |
アーチ | ロー |
レベル | 中上級者 |
タイプ | バランス |
カルパワースキー一番の特徴は可動域の広さ。
スキーヤー・スノーボーダー問わず、足の自由度を優先したい方は多いと思うんです。
でも、良い悪いは別にして、ミドルやハイアーチはある程度足裏の動きが阻害されてしまいます。
BMZは「立方骨(足の甲の真ん中からやや外側にある骨)が支えられていれば最低限の安定性は保てる」との考えのもと、なるべく動きを妨げないインソールを開発したわけです。
「以前インソール使ってたけど違和感を感じた」「窮屈なインソールは苦手、できる限り自然に足裏を使いたい」なんて方におすすめです。
ワークマン/マシュマロイン極
定価 | 980円(税込) |
アーチ | ロー |
レベル | 初心者 |
タイプ | 衝撃吸収 |
「ワークマンのインソールってどうなの?」って聞かれることが多いのですが、マシュマロイン極はかなり使えますね。
その名の通り、マシュマロのように足裏が柔らかいので、疲労軽減の効果は高いです。
さらに表面の生地が滑りづらいので、「滑走中ズレる」なんてストレスもありませんでした。
まぁサポート力やフィット感は前項のブランド達に比べると劣りますが、そもそも980円ですから文句を言ってはいけませんね(笑)
ちなみにワークマンでたくさん売ってるジェルインソールは、かえって疲労が蓄積されるのでおすすめしません。
元イントラが厳選!スノーボードにおすすめのブーツ
筆者にはプロライダーやスノボショップ店長、イントラの友人がたくさんいます。
以下の記事では、そんなプロ達に聞いたおすすめのスノーボードブーツを特集してます。
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まとめ
インソールを変えるだけで確実に今の滑りが変わります。
それくらい重要なアイテムです。
とはいえいきなり高額な「カスタムインソールがいいよ」とは申しません。
まずは5,000円程度で購入できる、既製品のインソールを試してみてください。
スーパーフィートやシダスなら既製品でもクオリティーが高いので、十分効果を実感できると思います。
もちろんスキー・スノボ以外のスポーツでも使えますので、コストパフォーマンスは高いですよ。