チューンのプロに聞いた!ホットワックスの効果的な塗り方【スキー、スノボ】

こんにちは、20年以上スノーボードを続けている元インストラクターのらくスノです。

スノボのワックスを塗る頻度ってどれくらい?」
ホットワックスの正しい塗り方が知りたい!」
「もっとボードが走る(効果が出る)ワックスのやり方ってあるの?」

スノボのメンテナンスを始めようとすると、こんな疑問が次々と湧いてきますよね。でも安心してください、その悩みはこの記事ですべてスッキリ解決します!

私自身の板のメンテをいつもお願いしている、国際大会のサポートも手掛けるチューンナップの超一流プロに直接聞いた貴重な情報をベースにまとめました。

今回は、スキー・スノーボードの滑走性を劇的にアップさせる「ホットワックス」の最も効果的な塗り方について、どこよりも分かりやすく徹底解説していきますね。

この記事を最後まで読めば、初心者の方でも失敗しない正しいワックスのやり方がバッチリマスターできますよ。

元イントラでスノーボード専門ライター。数々の有名ライダーと取材経験あり。元々スロープスタイルの選手でしたが、 引退後はカービングやバックカントリーを中心にスノーボードを楽しんでいます。

滑走効果だけじゃない!スキー・スノボにワックスを塗る4つの意味

まずは、スキー・スノボの板にワックスを塗布する「4つの重要な意味」についてお話ししますね。

実はワックスって、ただ単に「板の滑りを良くしてパフォーマンスを上げる」ためだけのものではないんです。

  • 滑走面の劣化によって出てくる「ソールの毛羽(けば)」をしっかり取る
  • 雪と板の間に発生する摩擦を抑え、雪面への抵抗を極限まで減らす
  • 滑走面に付着した目に見えない黄砂や油などの「汚れ」を浮き立たせて取る
  • 滑走面の酸化やキズを防ぎ、板を長持ちさせるためのソールの保護・メンテナンス

このように、ワックスには愛車を洗車してコーティングするのと同じくらい、ボードの寿命やコンディションを維持するための大切な意味が詰まっているんですよ。

正しいホットワックスの塗り方8手順

それでは、初心者の方でも失敗しない正しいホットワックスの塗り方手順の全体スケジュールを解説しますね!

大まかな流れは以下の8つのステップになります。

  • まずはワックスに必要な道具一式(アイロン、ブラシなど)を用意する
  • (ソールが汚れている場合は)専用のリムーバーを使って、滑走面の古い汚れをきれいに取る
  • 軽くブラッシング&スクレーピングをしてソールを整える
  • 固形ワックスをアイロンの熱で溶かしながら、ボードへ直接生塗りしていく
  • アイロンを動かし、ボード全体をじんわり温めるイメージで均一に塗り広げる
  • 塗布したワックスが完全に冷えたら、スクレーパーを使って一気に削る
  • 削り終わったら、ソールの溝(ストラクチャー)を出すためにブラッシングする
  • 最後に出たワックスかすをきれいにとる(拭き上げる)

文字で見ると「やることが多くて大変そう…」と思うかもしれませんが、慣れてしまえばルーティン作業なのでとっても簡単ですよ。

では、次の項目からそれぞれのステップについて順番に詳しくお話ししていきますね!

ホットワックスに必要な道具を用意する

まずは、ホットワックスを始めるために必要な道具一式を用意していきましょう!

バラバラに揃えるのが面倒な方は、これから紹介するアイテムがすべて入った「ワックスセット」が各メーカーから8,000円前後で購入できるので、そちらをポチるのが一番手軽でおすすめですよ。

用意する基本の道具は以下の通りです。

  • アイロン:ワックスを熱で溶かして滑走面に染み込ませるための専用アイロン
  • 固形ワックス:雪の温度や雪質に合わせて選ぶ、ベースとなる固形タイプのワックス
  • ブラシ(ボア・ナイロン・馬毛):余分なワックスをかき出し、ソールをピカピカに磨き上げるための各種ブラシ
  • タオル(キッチンペーパー):汚れの拭き取りや、最後のかすを掃除するときに使うもの
  • ワクシングペーパー:汚れや余分なワックスカスを吸い上げ、ワックスを均一に薄く伸ばすための専用ペーパー
  • スクレーパー:ソール表面に冷えて固まった余分なワックスを、力強く削り落とすためのアクリル製の板

これらの道具が揃えば、いつでも自宅で本格的なホットワクシングができるようになります。

リムーバーで汚れをとる

道具が揃ったら、まずはリムーバー(クリーナー)を使ってソールの古い汚れを取り除いていきます。やり方はとっても簡単で、マイクロファイバータオルやキッチンペーパーにリムーバーをシュッと吹きかけ、滑走面を優しく拭き取るだけでOKです。

ただし、ここで元イントラからの超重要なアドバイス。実は一般のスキーヤー・スノーボーダーであれば、毎回のメンテナンスでリムーバーを使う必要はありません。むしろ、この後のステップで紹介するスクレーパーやブラシ、クリーニング用のワックスを使って汚れをかき出したほうが、圧倒的に効率的なんです。

なぜなら、強力なリムーバーを毎回かけすぎてしまうと、ボードの滑走面が本来持っている大切な油分まで一緒に抜けてしまい、かえって板の滑りが悪くなる原因になるからなんですね。

ですので、リムーバーを使うのは「シーズン終わりの長期保管前」や「春雪を滑って泥や油汚れが極端に目立つとき」だけで全く問題ありませんよ

軽くブラッシング&スクレーピング

リムーバーが完全に乾いたら、ワックスを塗る前に軽くブラッシング&スクレーピングをしていきましょう。これを行うだけで、ソールに入り込んでいた目に見えない細かい汚れや、滑走で発生したソールの毛羽(けば)がみるみる綺麗に取れるのが実感できると思います。

「えっ、ワックスを塗る前に削るの?」と思うかもしれませんが、この作業を最初にはさむだけで、その後のワックスがソールへ圧倒的に入りやすくなる(浸透しやすくなる)んです。そもそも、古い汚れや毛羽の上からいくら熱いワックスを流しても、ソールの奥深くまで綺麗に浸透していきませんからね。

ちなみに使用するブラシですが、ボアブラシ(またはナイロンブラシ)と馬毛ブラシを交互にかけてあげると、より効果的に下地を整えることができます。

  • ボア・ナイロンブラシ:太くて硬い毛なので、滑走面の表面上にある目立つ汚れや大きな毛羽をザクザク取り除くことができます。
  • 馬毛(うまげ)ブラシ:細くて柔らかい毛なので、ソールのさらに奥深く(ストラクチャーの溝など)に入り込んだ、目に見えない細かい汚れや微細な毛羽まで綺麗にかき出すことができます。

この2つのブラシの特性を活かしてあげることで、ワックスを迎えるための最強のベースが完成するんですよ。

ワックスをアイロンで溶かしながら生塗する

下地が整ったら、いよいよ固形ワックスを滑走面に塗布していきます!

やり方は、まず固形ワックスを熱したアイロンの底面に軽く当てて、ワックスをじんわり溶かしながら、ボードへ少しずつ生塗り(直接こすりつける作業)をしていきます。

この段階では、まだ全面に隙間なくきっちり塗る必要はまったくありません。クレヨンで落書きをするように、ボード全体がなんとなく白くなるくらいにワックスが乗ればOKです。

わざわざこの「生塗り」を最初にはさむ理由は、こうすることで最低限のワックスしか消費しないため、めちゃくちゃお財布に優しく節約になるからなんですね。

実は、よく動画で見かける「滑走面へワックスをポタポタと直接垂らす塗り方」は、ぶっちゃけかなり非効率なんです。

そもそもスノボの板(ポリエチレン)って、スポンジのようにワックスを際限なく吸い込むわけではありません。あくまで分子の目に見えないごくわずかな隙間(ワックスポケット)に入り込むだけなんです。

だから本来、ワックスはソールの表面に薄く乗っていればそれだけで十分に効果を発揮するんですね。

ポタポタと大量に垂らしてしまうと、貴重なワックスを無駄に大量消費してしまううえに、後からスクレーパーで削り落とすのが地獄のように大変になるのでおすすめしません。

ボード全体を温めるイメージで塗り広げる

生塗りが終わったら、いよいよアイロンを直接ソールに当てて、ワックスを奥深くまでじっくり浸透させていきましょう!

このときのコツは、ただワックスを表面に塗り広げるというよりも、アイロンの熱で「板全体をじんわり温める」イメージで行うことです。

なぜなら、先ほどもお話しした通り、ワックスの本質はただの表面コーティングではなく、ソールの「ワックスポケット(ポリエチレン分子の隙間)」の中にしっかり浸透させることだからです。

スノボの滑走面は、熱が加わることで初めてワックスポケットがググッと広がる仕組みになっています。つまり、板自体をしっかり温めてポケットを開いてあげないことには、いくらワックスを溶かしても奥まで入っていかないんですね。

アイロンを動かすときは、同じ場所で止めずにゆっくりと全体へ熱を行き渡らせるようにしてください。

アイロンの温度は100〜110℃を目安にする

ワックスがけにめちゃくちゃ慣れている上級者の中には、アイロンから煙が出るほどのMAX温度(140℃〜150℃以上)に設定して、超ハイスピードで一気に塗り広げる職人技を使う人もいます。でも、まだホットワックスに慣れていない方は、絶対に無理をせず低温から徐々に温度を上げていくようにしましょうね。

ちなみに、雪の温度や種類によって使うワックスのカラーが変わり、それぞれアイロンの適正温度が異なります。

  • 極寒用の「グリーン」:硬いワックスなので、溶かすには130℃前後の少し高めの温度が必要
  • 定番の「ブルー」:日本のハイシーズンに万能な硬さで、溶かす温度は120℃前後が目安
  • 春先や中温用の「バイオレット」:柔らかめのワックスで、比較的溶けやすい110℃前後が目安

ただし、一番硬いグリーンはトップシーズンの北海道(それも極寒の道東エリアなど)に行くときくらいしか使わないワックスです。本州のゲレンデをメインに滑る一般のスノーボーダーであれば、基本的には「ブルー」か「バイオレット」の2種類を持っておけば全く問題ありませんよ

そして、アイロンがけで一番やってはいけない最大のタブーがこれ。アイロンの動きを完全に止めてしまうと、熱が1点に集中して「ソールの焼き付き」を起こして一発で板がダメになってしまいます

大切なマイボードを守るためにも、アイロンの動作は絶対に途中で止めず、常にゆっくりと動かし続けることだけは徹底してくださいね。

ちなみに、大会やレースに出るのでなければ、「滑走ワックス」はぶっちゃけ不要です!たしかに、コンマ1秒のスピードを本気で競い合う競技の世界なら、滑走ワックスを塗布すべきです。でも、普通にゲレンデで爽快にゲレンデクルージングを楽しむだけなら、体感として滑りの違いはほとんど感じられないと思いますよ。

ワクシングペーパーはできれば使った方がいい

実は、プロのチューンナップショップやワックスに慣れきっている上級者の中には、ワクシングペーパーをあえて使わずにアイロンを直接当てて塗る人もいます

「じゃあ、なくてもいいの?」と思っちゃいそうですが、セルフメンテナンスをする一般のスノーボーダーであれば、基本的には絶対にワクシングペーパーを使用することをおすすめします

ペーパーを1枚挟むだけで、滑りが激変するレベルの3つの凄いメリットがあるんですよ。

  • ソール(滑走面)が直接傷つくのを強力に防止できる
  • アイロンの熱で浮き上がってきたソールのしつこい微細な汚れを、ペーパーがグングン吸着して吸い取ってくれる
  • 滑走面に必要以上のワックスが残るのを防ぎ、余分なワックスを吸ってくれるから後からスクレーパーで剥がしやすい

特に2つ目の「汚れを吸い取ってくれるクレンジング効果」と、3つ目の「削る作業が劇的にラクになるメリット」は、一度体験するとペーパーなしの作業には戻れなくなるほど便利です。

ワックスが冷えたらスクレーパーで削る

アイロンがけが終わって、ソールが完全に冷えたら(しっかり常温に戻ったら)、いよいよスクレーパーを使って余分なワックスを削っていきます!

削るときの基本フォームは、スクレーパーを両手でしっかり持ち、手前から奥(自分の体から遠ざかる方向)へグッと押し進めるように削るのが正しいやり方です。

このとき絶対にやってはいけないNG例が、スクレーパーの上の部分を手前(自分側)に寝かせて倒してしまうこと。この向きのまま無理に力を入れて押し進めると、エッジや角が滑走面に引っかかって、単純に大切な板をゴリッと傷つけてしまう原因になります。

そうではなく、スクレーパーを進行方向(奥側)に45度くらい少し倒すような意識で、刃を滑走面に均一に当てて削るようにしてくださいね。

また、よくスノボのメンテナンス本などで「ワックスは必ずテール(後ろ)からノーズ(前)方向へ向かって削らないとダメだ!」と書かれているのを見かけますが、一般のスノーボーダーであればそこまでガチガチに神経質になる必要はありません

滑走面の溝(ストラクチャー)の向きに沿って削れれば、自分が一番力を入れやすくて作業がスムーズに進む方向から進めてしまって全く問題ありませんよ。

ブラッシングする

【GIF】ブラッシングは過度に力を入れすぎない
【GIF】ブラッシングは過度に力を入れすぎない

スクレーパーで表面のワックスを削り落としたら、仕上げのブラッシング作業に移ります!

基本の流れとしては、まずはボアブラシかナイロンブラシのどちらかでブラッシングをしてから、仕上げに馬毛(うまげ)ブラシをかけます。もちろん、ボアorナイロンと馬毛を交互にシャカシャカとブラッシングしていく形でもOKです。

よくスノボの教本などでは「ボア、ナイロン、馬毛の3種類をすべて順番に交互にかけるべき!」なんて言われていますが、個人的には3つ全部使っても、その膨大な労力に見合うほどの明確な滑りの違いを感じられませんでした。なので、ボアかナイロンはどちらか1つだけ持っておけば十分ですよ。

ちなみに、20年以上スノボをやっている私がマニアックに激推ししているのが、実は仕上げ用の「ブロンズ(真鍮)ブラシ」なんです

ブロンズブラシは、馬毛ブラシよりもさらに毛先が細いうえに、金属製ならではの圧倒的な強いコシ(硬さ)があるため、ソールの目に見えない極小の溝(ストラクチャー)の奥深くに入り込んだ、超微細なワックスカスまで残さずしっかりとかき出してくれます。

このブロンズブラシで仕上げてあげると、ソールのツヤと滑走性が本当に別次元レベルで変わるので、周りと滑りで差をつけたい方はぜひ試してみてくださいね

ワックスかすをとる

本来、ブラッシングが終わった最後の仕上げとして、ショップなどでは800円くらいで売られている専用の「ファイバーテックス(不織布の仕上げシート)」を使ってソールをピカピカに磨き上げます

ただ、正直なところを言うと、私自身そこまで専用品を使ったからといって滑りに劇的な効果の違いを感じられなかったので、わざわざ買わずに100均に売っているマイクロファイバータオルや、お家のキッチンペーパーでゴシゴシと拭き上げるだけでも全くOKですよ。

もちろん、専用のファイバーテックスは汚れても水で洗って何度も使い回しができるというメリットがあるので、お財布やお金に余裕のある方はメンテナンス用に1枚持っておいても損はありません。

ちなみに、手近にあるからといってティッシュペーパーで拭き取るのだけは絶対にNG!ティッシュは水や摩擦に弱くてすぐに破けてしまううえに、細かい白い粉(チリ)がソールの溝に大量に詰まってしまい、せっかくのワックスがけが台無しになってしまいますからね。

ワックスを塗る頻度は?→毛羽立ちや汚れが目立つときだけでOK!

ここからは、みなさんからよく聞かれるワックスに関する素朴な疑問にズバッとお答えしていきたいと思います!

まず一番多いのが、「ワックスってぶっちゃけどのくらいの頻度で塗ればいいの?」という問題ですよね。

結論からぶっちゃけて言えば、競技大会に出場するわけでもなく、ゲレンデを楽しくフリーランするだけなら、ハイシーズンは2〜3日の滑走毎に1回しっかりホットワックスを塗れば十分。あとは滑り終わった後にブラッシングをするだけでOKです!普段はソールの毛羽立ちや汚れが気になってきたタイミングで塗るくらいで全く問題ありません。

これは実際に、世界の国際大会でプロライダーのサポートをしている超有名チューンナップショップのオーナーさんから直接聞いたお話なので間違いありません。

ぶっちゃけ、世の中の多くのスキーヤー・スノーボーダーはワックスを必要以上に塗りすぎていると私は思っています(笑)。

実際、私のまわりのプロライダーやイントラ仲間に聞いてみても、「ほとんどワックスしない」なんて人もいますからね。

違いが感じられない、不要だと思うワックスの工程は省いてOK

ブラッシングがどうしても面倒くさい…
ホットワックスじゃなくて簡易ワックスじゃダメなの?
ワクシングペーパーって本当に使わなきゃダメ?

色々調べるとやるべきことが多すぎて、こう思っちゃうことありますよね。

元イントラとしてぶっちゃけて言うなら、自分でやってみて「効果がそこまで感じられないな」と思う作業や、「面倒でスノボ自体が嫌になりそう」と思う工程なら、ぜんぜんやらなくていいと私は思います!

そもそも、ボードに求める滑走性のレベルって人それぞれじゃないですか。それこそコンマ1秒の速さを競い合う大会に出るような人なら、10点満点中「MAXの10」まで滑走性を引き出したいと思うでしょう。でも、普通にゲレンデを楽しみたい一般のスキーヤー・スノーボーダーなら、「俺は7点くらいの滑走性で満足」「私は3点くらいの滑走性で十分」という人がいたって、何の問題もありません。

だからこそ、自分がどうしても面倒だと感じる工程や、頑張って挑戦してみたけれど滑りの違いがイマイチ分からなかったワックス工程は、思い切ってぜんぜんサボっちゃってOKなんです。

一番大切なのは、完璧なメンテナンスをすることではなく、あなたがゲレンデで気持ちよく、楽しく滑ることですからね!

おすすめのワックスは?→メーカーよりも雪温に合わせたワックスを塗布することが重要

おすすめのスキー・スノボ用ワックスメーカーってありますか?」

SNSやYouTubeを見ていると、「あのブランドのワックスが最強」「この高級ワックスで滑走性が激変する」なんて噂をよく耳にしますよね。でもぶっちゃけて言うと、大会に出るわけでもなくただゲレンデを楽しく滑るだけなら、どのメーカーのワックスを使っても体感的な違いはほとんど得られないです。だから、ぶっちゃけ何のメーカーを使っても一緒(笑)。

それよりも100倍重要なのが、メーカーにこだわることではなく「当日の雪温(雪の温度)に合わせたワックスを正しく塗布すること」なんです。

スキー・スノボで一般的に使われるパラフィンワックスには、以下のような雪質に合わせた大切な効果と特性があります。

  • 硬いワックス(寒冷期用):硬いので、低温下で尖った結晶化した雪をしっかり弾いて板を走らせてくれる
  • 柔らかいワックス(温暖期用):撥水効果が高いので、春先などの溶けた湿雪(水分)をしっかり弾いてくれる

つまり、シーズン初めや春の水分を多く含んだシャバ雪に対しては柔らかいワックスを使い、トップシーズンの冷え込んだパウダースノーに対しては硬いワックスをソールの奥に入れてあげるのが大正解。

これはワックスがけの基本中の基本ですが、滑走パフォーマンスを最大まで引き上げるには、メーカーのネームバリューに惑わされるよりも、行くゲレンデの雪温にぴったり合わせたワックスを塗布することのほうが圧倒的に重要なんですよ。

おすすめのワックスをあえて言うならガリウム

「それでも、あえて本当におすすめのワックスメーカーを1つだけ挙げて!」と言われたら、私は間違いなくガリウム(GALLIUM)を選びますね。

ご覧の通り、私のX(旧ツイッター)のアンケートでも、306人中なんと60%以上の方がガリウムワックスを使っているという結果が出ました。

私のフォロワーさんは現役のイントラ仲間や滑り込んでいる上級者が多いので、それだけスノボのプロたちからも圧倒的に信頼されているメーカーだということがよく分かりますよね。

ガリウムは日本国内で圧倒的なシェア率を誇っているため、大手のスポーツ量販店からゲレンデの売店まで、本当にどこでも手に入りやすいのが大きな魅力です。

ワックスは滑れば滑るほど無くなる消耗品なので、シーズン中に「あ、ワックスが足りない!」となったときに、近くのお店でいつでもすぐに追加購入できるのはメンテナンスにおいてめちゃくちゃ大事な要素なんですよ。

私自身も長年ガリウムのワックスをリアルに愛用し続けているので、知っているからこそ自信を持っておすすめできます。

とりあえず「メーカーがありすぎて、やっぱりよく分からないや…」という方は、まずはガリウムを買っておけば間違いありませんよ

人口雪や春雪はブラッシングorスクレーピングすると滑走性能が復活

スキー場の早期オープン直後や、3月以降の春シーズンって、とにかく板が全然滑らなくてイライラすることありますよね。

ゲレンデに行くと、お昼休みにわざわざ駐車場まで戻って、必死にスプレーワックスを塗り直しているスキーヤーやスノーボーダーを本当によく見かけます。

でもね、実は人工雪や春雪が滑らない本当の理由は、ワックス不足ではなく「ソールの激しい汚れ」が原因なんですよ。

春の雪には土砂やリフトの油汚れが大量に混ざっています。その泥汚れなどでソールの「ワックスポケット」が完全に目詰まりして塞がった状態のまま、上からいくらワックスを上塗りしても、まったく意味がない(浸透しない)んですね。

滑りが悪くなったと感じたら、ワックスを塗るよりもまずはその場でササッとブラッシング、またはスクレーピングをして、ソールにこびりついた汚れを掻き出してみてください。これだけで、死んでいた滑走性がウソみたいにかなり復活します

ウェアのポケットに携帯用の小さなブラシやスクレーパーを忍ばせておけば、わざわざお昼休みに遠い駐車場まで戻る必要もなく、リフトの上やコース脇で一瞬で復活させられるので、次の春スノボでぜひ試してみてくださいね。

スノーボードギアの正しい保管方法

シーズン中は、滑り終わった後に「最低限の乾燥」さえしっかりやっておけば基本的には大丈夫です。

そして、楽しいシーズンが完全に終わった後も基本はきれいに乾燥させるだけでOKなのですが、お片付けの際にもうひと手間だけ愛情をかけてあげると、次の来シーズンを最高の状態で気持ちよく迎えることができるようになりますよ。

以下の記事では、大切なマイギアを劣化させずに長持ちさせるボード、ビンディング、ブーツ、そしてウェアの正しいオフシーズンの保管方法・お片付け術について、分かりやすく徹底的にまとめています。

初心者でも簡単!スノーボード、バイン、ブーツ、ウェアの正しい保管方法

まとめ

今回は、愛用のボードを最強の状態に仕上げる正しいワックスの方法についてステップ順に詳しく解説しました

とはいえ、スキーやスノーボードに求める滑走性能や、メンテナンスにかけられる時間は人によって様々です。プロのように今回のすべての工程を毎回カンペキにやる必要はありません。

自分で実際に試してみて、「この作業はあんまり効果の違いが見えないな…」と思った工程があれば、自分の判断でどんどん省いちゃってOKですからね!気楽に長く続けることのほうがずっと大切です。

「どうしてもホットワックスはハードルが高い…」「まだマイアイロンを持っていない」という初心者の方は、まずはスプレーや固形タイプでサッと塗れる便利な簡易ワックスからでも全然構いません。ぜひ自分に合ったスタイルで、足元のメンテナンスを楽しんでみてくださいね!

2件のコメント

コメントいただきありがとうございます。
毛羽立ちというのは、簡単に言うと表面が汚れた状態のことを指します。
WAXには汚れを落とす効果もあるので、しっかりブラシで磨けばある程度は取れます。
ただ汚れ具合にもよるので、何年もまったくメンテナンスしてないようであれば難しいかもしれませんね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

※日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ABOUT US
らくスノさん
スノーボード歴22年の自称育メンボーダー。北海道出身の父の影響で小学生からスキーをはじめ、18歳でスノーボードに出会う。学生時代に留年してまで山にこもり大会などにも出場するが、就職を機に趣味となる。現在は娘も幼いためあまり滑りにはいけないが、いつか子どもとスノーボードに行くのが楽しみ。