こんにちは、らくスノです。
スノーボードを新しく買った方からよく聞かれる質問の一つがワックスに関するものです。
「スノーボードのワックスってなんですか?」
「新しく板買ったんですが、ワックスって塗ったほうがよいですか?」
などなど…
こういった疑問を持たれた方のために、この記事ではワックスについてお話したいと思います。
目次
ワックスってなんですか?
床のワックス、車のワックス等いろいろありますが、別につやを出すために塗るわけではないんですよ(笑)
よく言われるのが「滑りをよくする効果」です。
間違いではありませんが、実はワックスを塗る理由はそれだけではありません。
スノーボードのワックスには下記のような効果があります。
- 汚れを落とす(ケバを取る)
- 滑走面(雪に接する面)の保護
- 滑りをよくする
※よく言われる酸化ですが、滑走面の素材自体が酸化する訳ではないので、汚れ落しとしてカウントしてます。
ワックスはどうやって塗るの?
ワックスはおもに3種類あります。
- ホットワックス
- ペーストワックス
- スプレーワックス
このうちホットワックスの効果がもっとも高いとされています。
ホットワックスは固形のワックスをアイロンで溶かし、滑走面(雪と接する面)に塗っていく方法です。
ペーストワックスやスプレーワックスはその名の通りペースト状になったワックスを塗布したり、スプレーで吹きかけたりします。
ずばり、塗ったほうがよいのでしょうか?
はい、塗ったほうが良いです。
前述のとおり汚れを落としたり、板を長持ちさせることができるからです。
しかし、あえて本音を言いましょう。
クソ面倒臭いです…
3つのワックスのうちホットワックスが一番効果が高いのですが、一度塗ってから滑る前に剥がす必要があります。
これが面倒なんです。
私がスノーボード狂だった頃から面倒だったので、初めて板を買った方に「絶体ホットワックスしたほうがいい!」とは言えません…
おそらくホットワックスが好きなスノーボーダーなんていないのではないでしょうか?
百歩譲って剥がすのは良しとしましょう。
ワックスを推奨しているほとんどのサイトが作業場のような場所で解説してますが、
いったいその場所はどこにあるんだ〜
って話です(笑)
私が現役時代住んでた場所は、ベランダもないボロアパート。
室内でやると粉だらけになるので屋外でやりたいのですが場所がない。
しようがないので、他の住人や大家さんに見つからないよう深夜2時にアパートの共用部分でやる訳です。
真冬に吹きっさらしの場所でですよ(笑)
最後は愚痴になってしまいましたが…
そりゃ作業場とか庭がある家は良いでしょうけど、世の中そういった恵まれたスノーボーダーだけではないんですよね。
多くのボーダーが「やったほうがいいよ!」と強弁しているホットワックスですが塗りたくても場所がない方も多いはずです。
また、ホットワックスになると、アイロンやブラシ、コルクなど一通り道具を揃えなければなりません。
全て揃えると1万円くらいかかりますので、年数回しか行かない方にとってはとても払える金額ではないですよね。
安心してください!
実はお金もかからず、簡単・お手軽に本格的なワックスができる方法があるのです。
次項から順に解説させていただきますね。
お手軽・簡単に本格的なワックスを塗る方法とは?
では、お手軽・簡単にワックスができる方法とはなんでしょうか?
お手軽さで言えばスプレーワックスですが、ほとんど効果はありません。
しかし、本格的にワックスやろうと思ったら、それこそワックススタンドや…
ワクシングセットを購入しないといけません。




でも、年数回しか行かないのに、ワックスだけに何万円も投資できないですよね。
いえいえ、安心してください。
お金をかけなくてもこれから説明する方法を実践すれば、本格的にワックスをすることが可能なんです!
ペーストワックスを使ってお手軽・簡単ワックス!
まずは、ペーストワックスを使ったお手軽・簡単にワックスする方法を紹介しましょう。
まず、道具を用意してください。
とは言っても、ワックス以外ほとんど家庭にあるもので流用できます。




- ガムテープ
- 新聞紙
- キッチンペーパー
- 古い雑誌
- ブラシ(100円ショップで購入)
- 滑り止めマット(100円ショップで購入)
- ペーストワックス
このうち、ブラシと滑り止めマット以外は、ご覧頂いている方の家にもあると思います。




ブラシと滑り止めマットは購入しましたが、家にあればこれも必要ありません!
ちなみに、ブラシは持ち手側が平らなほうがよいです。
理由は後ほど説明しますね。




①スタンド作り
まず、古雑誌をガムテープでとめます。
たまたま娘のこどもチャレンジがあったので使わせてもらいましたが(笑)ファッション誌、少年誌なんでもOK!
ただ、できれば重量のある雑誌の方が、ブラシでこすった時にもズレないので安定します。




滑り止めマットを古雑誌の上から巻きます。(貼ってもOK!)
そんなにしっかり作らなくても大丈夫です。
ノーズ(先頭)とテール(後方)用に2個作りましょう。




②場所作り
新聞紙を周りに敷き詰めて、ボードを乗せます。
ホットワックスほどではないですが、ブラシでこすった時に粉が出るのであらかじめ新聞紙を敷くのです。




③ワックスを塗布する
次にワックスを塗布するのですが、その前にひと工夫。
塗る前にドライヤーで板全体を温めておくと、ワックスが溶けやすくなりボードの奥までしっかり浸透します。




ここで登場、ペーストワックス!




ペーストを適量つけて…




塗布してムラなく伸ばすだけ!
本当に簡単です。




ここで一旦冷えるまで待ちます。
前述した通り、ワックスには劣化を防いだり、汚れを取り除く効果もあるので、ゲレンデから帰ってきたらすぐこの作業ができるとベストです。
まぁ疲れてると面倒ですが(笑)
④ブラッシングして仕上げ磨き
本来なら前項の③まででも良いのですが、より効果を高めるためにブラッシングしましょう。
実は余計なワックスカスが残っていると、かえって滑りが悪くなります。
そのワックスカス取り除くために、ブラッシングをするわけです。
というわけで、ここで登場100円で買ったブラシ!
全体をまんべんなくブラッシングしたら、出てきたカスをキッチンペーパーで拭き取ります。




最後にブラシの背の部分に…




キッチンペーパーを巻きつけ…




滑走面を磨きます。
表面が驚くほどピッカピカになりますよ~ここまでできたら気持ちいい!
ですので、できればブラシの持ち手が平らなものを購入したほうが良いですね。




これで、簡単・お手軽ワックスの完成です。
ペーストワックスはインターネットで1000円前後で購入できます。
せっかくマイボードを購入したなら、ぜひこのワックスの塗り方を試していただければと思います。
※手が汚れない生塗りタイプもあります。
滑り終わったら、また同じように①からの手順でワックスを塗ります。








リムーバー(クリーナー)は汚れ落としのことですが、ソールに浸透したワックスまでとってしまうので、あまり多用するのはおすすめしません。
まずはワックスを塗って、ブラシで汚れを掻き出してみましょう。
どうしても汚れが落ちない時のみ、キッチンペーパーなどにリムーバーを適量付けて擦り落とします。
お金のかからないホットワックスとは!?
いやいや、らくスノさん。
もっと本格的にワックスしてみたいんだけど。
分かりました!
ホットワックスのやり方も伝授しましょう、しかもお金のかからないとっておきの方法です。
①ホットワックスを塗布する
下準備に関しては、ペーストワックス項の①②とまったく一緒ですので割愛します。
実際にホットワックスを塗るところから解説です。
アイロンと固形ワックスを用意するわけですが…




よく「家庭用のアイロンでできないんですか?」って問い合わせを受けます。
ずばり、ぜんぜんできますよ~!
ただ、スチーム噴射部分が目詰まり起こしたり、ワックスが固まって取れなくなったりするので、一回ホットワックスで使用すると二度と洋服で使えなくなることは覚悟しましょう。




ワックスを溶かして、ロウをボードに垂らします。
温度は低から始めて、徐々に熱くしていくと良いでしょう。
いきなり高温で始めてしまうとソールが焼きついてしまう可能性もありますので注意が必要です。




全体にまんべんなくワックスを垂らしたら、ボードに直接アイロンを当て、全体になじむように塗布していきます。
その時に、絶対アイロンを動かす手を止めてはいけません、ソール(ボードの裏面)が焼き付いてしまいます。
ちなみに、本来ならワクシングペーパーを使うべきなんですが、私はほとんど使用しません。




塗り終えたら、ペーストワックスと同様冷えるまで待ちます。
できればホットワックスも、帰宅直後にできるとベストですね。
そして、滑走する直前に剥がします。
②ワックスを剥がす
ホットワックスはこの剥がすのが一番面倒なんですよね。
とにかく削りカスがいっぱい出ますし、粘着質なのでフローリングやカーペットに付くと取りづらい…
作業場があるなら、ワックス剥がしはそこでやった方が良いかもしれません。
話を戻します。
本来ホットワックスはスクレーパーと呼ばれる定規のようなもので剥がしますが、家庭用の定規などでも十分代用可能です。
でも、定規は高さが低く剥がしづらい…ですので、私は分度器をおすすめします(笑)




写真のように、手前から奥に向かって剥がします。




③最後はブラッシングと仕上げ磨き
最後もペーストワックスと同じですが、全体をブラッシングして余計なワックスカスを取り除き、仕上げ磨きをして完成です。




固形ワックスは、ベースワックスと滑走ワックスがあります。
滑走ワックスは高価ですし大会などでしか使われないので、通常はベースワックスのみでOKです。
ちなみに、ベースワックスは700円前後で購入できます。
最後に…
いかがでしたでしょう?
最近の板はワックスをしなくても滑るので塗らない方も多いと思いますが、ワックスは滑りを良くするためだけのものではないのです。
せっかく買った板なので少しでも長持ちさせるためにもぜひワックスを試してみてはいかがでしょうか。
それにしても、ワックスの事まで気になりだしたあなたはもう完全にスノーボードオタクですね(笑)
参考になれば幸いです。
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