こんにちは、元イントラでスノーボード歴20年以上のらくスノです。
この記事にたどり着いたということは、今まさにカービング用の板を探しているなんて方も多いのではないでしょうか?
でも、自分のライディングには具体的にどんなカービングボードがいいのか迷いますよね。
せっかく購入してもイメージするようなカービングができないと、1シーズンが台無しになってしまうことも。
でもご安心ください!
今回は私のイントラとしての経験はもちろん、友人のショップ店長やプロライダーの意見を総合しておすすめモデルをピックアップしてみました。
この記事を最後まで読めば、きっと運命のカービングボードに出会えるはずです!
目次
おすすめのカービングボード10モデル紹介します!

今回は下記の10モデルを紹介したいと思います。
- BCストリーム DR
- BCストリーム S
- BCストリーム R-2
- グレイ デスペラード
- モス ツイスター
- モス リボルバー
- モス RR&RRR
- オガサカ FC
- オガサカ CT
- ヨネックス スラスト
動画も参考にしながら、自分の目指すライディングに近い板をチョイスいただければと思います。
次項から順番に解説させていただきます。
※なお、ハンマーヘッド・ラウンドボードの違いやテーパード・サイドカーブなどの特徴がわからない方は、先に下記の記事を読むとより理解が深まると思います。
BCストリーム DR
SAJ公認全日本スノーボード技術選手権大会を5度も優勝した平間和徳プロ(通称ラマさん)が使用する板として有名なDRです。
まず特徴的なのがカービングボードには珍しいピンテールと極太ウエスト。
それもそのはず、DRはもともとパウダーボードとして開発されたボードなんです。

出典:BCストリーム
テーパード(ノーズが太く、テールが細い)がスムーズなターン導入と抜けの良さを実現、さらにノーズが柔らかいのでとんでもなく踏みやすい。
荷重したときに抵抗感もなく、ぐんぐん加速してくれる板に仕上がっています。
ウエストが太いのでドラグの心配もなし。
がっつりカービングからラントリ、もちろんパウダーランにも対応できます。
確かにかなりクセのあるボードですが、ラマさんもおっしゃっている通り「自分の技術の幅を広げるチャンス」と思えば、DRは良い選択だと思います。
BCストリーム S
歴史の長いフラッグシップモデル「S」をご紹介したいと思います。
Sの魅力は、高い操作性とグリップ力です。
パウダー・アイス等ゲレンデのコンディションを問わず、ターン導入時の操作性とエッジの粘り強さは他ブランドの追従を許しません。
「これ以上攻めたら抜けるかも」という微妙なラインでも、しっかりエッジが食いついてくれる安心感がありますね。

出典:BCストリーム
いわゆるハンマーのようなガチガチのカービングマシンではなく、地形ランやグラトリ・パークまでこなせてしまうのもSの魅力ですね。
ジュニアサイズからあるレングスやワイドモデルなど、ラインナップも充実。
初心者の方でも乗りやすいスペックにも関わらず、高いポテンシャルを秘めています。
BCストリームライダー青木玲プロいわく「人を育てる板」というのも、あながち言い過ぎではないくらいの名機ですね。
BCストリーム R-2
BCストリームからもう一つ、R-2をご紹介したいと思います。
なんと言っても、前述のラマさんが大会で勝ちまくっていたボードがR-2なんです。
R-2の特徴は、圧倒的な乗りやすさ!
テーパードがないので、いわゆるハンマー独自のノーズから角付けするなんて必要がありません。
ノーズからテールにかけて自然に曲がってくれるので、私のようなハンマーに乗りなれてない方でも初乗りから違和感なくターンできます。
テーパードやハンマーに苦手意識がある方にもピッタリ!

出典:BCストリーム
R-2はBCストリームで初めてバリアブル(可変)キャンバーを搭載したモデルでもあります。
BCの可変キャンバーは独特で、踏み込むと有効エッジが伸びるので深いエッジラインを刻むことができるのです。
とりあえず迷っているならR-2を購入してください。絶対後悔しません。
そのくらい自信を持っておすすめできる板ですね。
グレイ デスペラード
続いてはグレイの超人気モデル、デスペラードを紹介したいと思います。
デスペラードはセミハンマー形状にも関わらずノーズがエッジングしやすい。
だから「ハンマーは苦手」なんて方でも、初乗りからガンガン攻めの滑りができます。
またキックの反り返りが強いので、荒れたバーンでも雪面の影響を受けづらく、安定したカービングをすることができます。
■デスペラード

■デスペラード タイプR

出典:グレイ
さらにデスペラードはTiCとタイプRのラインナップがあります。
TiCはその名の通りチタン&カーボン入り。ウッドベースでマイルドな乗り心地のデスペラードより、反発・グリップが良くなります。
タイプRはアルペンに近いハンマーヘッドで、有効エッジが長く、より深いカーブを刻むことができます。
このようにレベルや志向に合わせてチョイスできるのも、デスペラードの魅力ですね。
モス ツイスター
続いてはモスのツイスターをご紹介したいと思います。
ハンマーなのに極太ウエストとは、なんとも面白いシェイプ!
ツイスターの特徴は、ハイスピードでの抜群の安定感ですね。
テーパードなので試乗したときは「ノーズかなり踏み込まないといけないんじゃ…」なんて思ったんですが、軽く踏み込んだだけで自然にシュッと曲がってくれる!
しかもターンイン時のスピードロスも少なく、後半までテールがズレることなくしっかり食いついてくれます。
ボードのしなりが足裏まで感じられるので、乗ってて気持ちがいいですね。

出典:モススノーボード
ただし、シェイプを見ればなんとなく想像できると思いますが、どちらかというとハイスピードが得意な板でショートは少しやりづらかったです。
テクニカルというより、私のようにゲレンデを自由気ままにカービングしたい方向けのボードになっています。
ちなみに15%ウッドが厚くなり、よりハイスピートに特化したプロスペクトモデルのラインナップもあります。
モス リボルバー
「いやいや、ハンマーはコンディションに影響されるし乗り方が難しいので、もう少しルーズに遊べる板が欲しいです…」
毎日滑っているガチ勢はともかく、私のように週末しか滑れないとなると、どんなコンディションでも遊べる板のほうが使い勝手がいいですよね。
そんな方におすすめなのが、モスのリボルバー。
ラウンドボードなので、ツイスターよりも軽快でコンディションを選ばず乗れます。

出典:モススノーボード
一見ただのディレクショナルボードのように見えますが、テーパードなので踏み込むとノーズからスムーズに角付けできます。
ウエストも前項のツイスターのように太くないので、細かいターンの切り返しが楽!
私の周りのリボルバー乗りは、グラトリやキッカーも楽しんでいますよ。
カービングはもちろん、あらゆるライディングスタイルでスノーボードを楽しめる逸品です。
モス RR&RRR
「ツイスターはクセ強そうだし、リボルバーは少し有効エッジが物足りない…」
そんな方におすすめなのがモスのRR(ダブルアール)&RRR(トリプルアール)です。
リボルバーの軽快さを残しつつ、ハイスピードでも安定感のあるセミハンマーボードに仕上がっています。
■RR

■RRR

出典:モススノーボード
RRRはノーズがフラット、テールがキャンバー形状なので、ターンインがスムーズで抜けまでしっかり食いついてくれます。
ツイスターはある程度ボーダーが板に合わせないと乗れないですが、RRRはボードが自身に合わせてくれるような乗り心地。
まさにリボルバーとツイスターの良い部分を融合したハイスペックカービングボードです。
オガサカ FC
「カービングといえばこれ!」というくらい歴史あるモデル、オガサカFCをご紹介したいと思います。
なんといってもネーミングがそのままFC(フルカーブ)ですからね。
FCの特徴は、とにかくクセがなく乗りやすいフリースタイルボード。
私はずっとパークメインでやってきた人間なんで、ハンマーってとても苦手意識があったんですよ。
でも、FCはほどよくラウンドしているので、降雪や荒れたバーンでも安定感のある乗り心地。
それでいて有効エッジがしっかり雪面を噛んでくれます。

出典:オガサカ
多少技術が未熟でも深いターンが刻める理由は、サイドカーブの形状にあります。
ノーズでは浅いカーブですが、テール付近になると徐々に深いカーブになります。
この2パターンのサイドカーブによって、ターンインでノーズの角付けに失敗しても、テールで補ってくれるのです。
カービング始めたばかりの方でもワンランクレベルアップさせてくれる。そんな板といえるでしょう。
グラスファイバーでフレックスがハードになったFC-S、メタル搭載のFC-Xと、滑走レベルによってはよりハイエンドなモデルをチョイスしてもいいですね。
オガサカ CT
オガサカからもう一枚、CTをご紹介したいと思います。
CTを一言で表すと、カービング向きのオールラウンドボード。
前述のFCとの一番の違いはラウンドとハンマーです。
CTはラウンド形状なので、FCのようにノーズの捉えが俊敏ではありません。
ですので、マイルドに乗りたい方におすすめですね。

出典:オガサカ
…で、こういう説明すると「じゃあFCのほうがいいじゃない?」なんて質問を受けるのですが、はっきり言ってこの辺は好みの問題。
だから、どちらがカービング向きとかそういったことはありません。
トッププロでも「ハンマーのノーズの過敏さが嫌い」って方はいますからね。
ラウンドに乗り慣れていて特に冒険する気もないなら、CTでも十分キレのあるカービングを楽しむことができますよ。
ちなみに高反発のCT-IZ、ハードフレックスのCT-S、グラトリやパーク向きのCTツインもラインナップしているので、好みに合わせて選んでみるのもいいですね。
ヨネックス スラスト
ヨネックスが本気で作ったカービングボード、スラストをご紹介します。
スラストといえば、圧倒的な振動吸収能力とスイングウェイトの軽量化。
通常の約2.4倍の振動吸収力を持つというカーボンを使用し、軟雪〜アイシーなバーンまで安定した滑走を実現できます。
角付けをミスっても、板が暴れず自然にリカバリしてくれる感じです。

出典:ヨネックス
イージーライドキャンバー(可変キャンバー)が「ターンインの食いつきとアウトの抜けの良さ」という相対する機能を両立することに成功しました。
またノーズ・テールのウェイトが軽量化されているので、セミハンマーなのにさばきやすい。
ショートターンも軽快です。
あえて160台の板に乗っても面白いですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介したカービングボードはどれも高い人気を誇るので、スペックは間違いありません。
あとはご自身のモチベーションやライディングスタイルに合わせてチョイスいただければと思います。
バッジテスト1級合格までを想定したテクニカル向きボードに関しては下記の記事も参照ください。
この記事が参考になれば幸いです。
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