こんにちは、元スノーボードインストラクターのらくスノです。
この記事にたどり着いたということは、スノーボードでジャンプ台を跳んでみたいという方も多いのではないでしょうか。
実際ジャンプ台跳べるようになるとカッコいいし、憧れますよね。
しかし、怪我のリスクも高い…
自慢じゃないですが、私も選手時代に一度骨折してます(笑)
でも大丈夫!
確かにジャンプ台は危険ですが、徐々にステップアップしていけば怪我のリスクは減ります。
この記事を最後まで読めば、安全にジャンプ台を跳ぶことができるようになりますよ!
スノーボードではジャンプ台のことをキッカーと呼びます。
しかし、らくスノは初心者の方向けのブログですので、キッカーという呼び方はせずにジャンプ台で統一しています。
目次
ジャンプ台を跳ぶならプロテクターを着用しよう!

大前提として、ジャンプ台は一般コースを滑るよりも怪我するリスクが高いです。
だから初心者・上級者問わずヘルメットやプロテクターの着用をおすすめします。
勘違いされる方も多いのですが、ヘルメットやプロテクター着けてるから初心者ということはありません。
むしろジャンプ台ではプロテクターを着用している方が好印象です。
絶対に気合や根性で跳んではいけない!




ジャンプ台初心者の方が、気合や根性だけでいきなり跳ぶのは絶対NGです。
もし怪我をしたら、
- 救助するゲレンデパトロール
- 病院まで付きそう友人
- ジャンプ台がクローズして練習できないボーダー
たくさんの人に迷惑がかかります。
でも大丈夫!
下記のように徐々にステップアップしていけば、怪我をするリスクは減るのでご安心ください。
■簡単にジャンプ台が跳べるようになる4ステップ
- ラジオ体操ジャンプを覚える
- グラトリでラジオ体操ジャンプ
- 地形やウェーブを使ってラジオ体操ジャンプ
- テーブルトップのジャンプ台で練習
次項から具体的なジャンプ台の練習方法について説明していきます。
ラジオ体操ジャンプを覚える
「そもそもラジオ体操ジャンプって何?」って思いますよね(笑)
一旦スノーボードの話は置いておきましょう。
皆さん小・中学校で垂直跳びやりましたよね。
では、どのように跳んでいたか思い出してください。




出典:https://kintorecamp.com/vertical-jump-training/
そう垂直跳びは腕を振りかぶり、勢いをつけて跳びますよね!
スノーボードでは、それが横になっただけ。
でも垂直跳びとは違い、横跳び(オーリー)は慣れないとやりづらい…
だから最初はラジオ体操ジャンプが有効なんです!




出典:NHKラジオ体操
ラジオ体操でこれやりますよね、腕を振って足をまげ伸ばす運動。
ラジオ体操ジャンプはタイミングがはかりやすく、腕を開いた時に上体が伸びるので、特に意識しなくても自然にオーリーできます。
【GIF】




とりあえず、家でもできるので試しにやってみましょう。
屈んで構えて、腕を開きながらジャンプ!
この時、猫背にならないように注意してくださいね。
グラトリでラジオ体操ジャンプ




続いてはゲレンデで試してみましょう。
とはいえ最初は止まった状態です。
【GIF】




慣れてきたら緩斜面でラジオ体操ジャンプしてみます、要はグラトリですね。
雪玉や木の枝など目標物を定めて、飛び越えるイメージでオーリーするとやりやすいですよ。
地形やウェーブを使ってラジオ体操ジャンプ




一般コースでのジャンプに慣れてきたら、雪玉やコース脇の斜面をジャンプ台に見立てて跳んでみましょう。




出典:http://www.pension-robin.net/2006/02/post_3982.html
私が特にオススメするのがウェーブ、山の頂上に合わせてジャンプしてみましょう。
ウェーブは連続しているので、ジャンプ台を跳ぶよりも効率よく練習ができます。
テーブルトップのジャンプ台で練習




出典:http://blog.jss-yunomaru.lolipop.jp/?page=4&cid=1
地形やウェーブに慣れてきたら、実際にジャンプ台で飛んでみましょう。
大丈夫です、ジャンプ台の形状さえ間違えなければ安全に練習することができます。
最初に練習するときは、必ず写真のようなテーブルトップ型のジャンプ台を選んでください。
踏切と着地地点の落差がないジャンプ台のこと。
【GIF】




この形状のジャンプ台であれば、GIFの通りぜんぜん跳んでなくても安全に着地することができます。
初めてジャンプ台を跳ぶときはスピードを出すのが怖いので、皆さんだいたいこんなもんです。
ステップダウン型のジャンプ台は危険




出典:http://kazawa.sblo.jp/article/43163454.html
サイズはどうあれ、間違っても上記のようなステップダウン型のジャンプ台を選んではいけません。
何が危険かというと、踏切(リップ)から着地地点(テーブル)まで雪がまったくありませんよね。
たとえばビルの2階や3階から落ちたらどうなりますか?
ステップダウン型でジャンプに失敗すると、まったく同じ現象が起きます。
これは専門用語で「デコ落ち」なんて言いますが、かなり危険です。
いずれにせよ、いきなり跳ぶのではなく、まずはジャンプ台の形状や実際に跳んでいる人の飛距離を確認してから挑戦してみてくださいね!
なお、パークのルールについては下記の記事も参照ください。
→スキー、スノーボードパークのルール、マナー知ってますか?初心者の方でも気軽に楽しむ為に覚えておくべき6つのこと
板はフラットにしてジャンプする
【GIF】




ラジオ体操ジャンプとともに、もう一つポイントがあります。
それは極力エッジを使わずに、板をフラットな状態にして踏切することです。




踏切台(リップ)でエッジが抜けたら事故につながる恐れがあります。
スピード調整するなら踏み切る何メートルか手前で済ませておいてください。
ジャンプするタイミングは半分飛び出たとき
いきなりフルオーリーすると空中でバランスを崩す可能性があります。
最初は自分が怖くないスピードで助走(アプローチ)して、素抜けしてみましょう。




素抜けが慣れてきたら、少しづつオーリーを意識してラジオ体操ジャンプしてみてください。
写真のように、バインとバインの間くらいまで踏切から板が飛び出したときがラジオ体操ジャンプのタイミングです。
とはいえ私も踏切は感覚でやっていた部分があります。
結構なスピードで滑っているのに、「バインとバインのあいだに合わせて跳ぶ」なんて考えてできるもんじゃないですからね(笑)
この辺は「習うより慣れろ」って感じで練習してください。
板をフラットにして着地
【着地のGIF】




着地もエッジを使わずにフラットです。
ラジオ体操ジャンプなら、空中での姿勢が自然と安定するので、落ち着いて着地地点を見ることができますよ。
怖いと思ったら止めよう!




怖いと思ったら止めましょう、自分の感覚が一番の抑止力。
各ゲレンデの案内図には、ジャンプ台の形状とともにサイズ(3m・8mなど)が表示されている場合があります。
これは、踏切から着地地点までの長さのことですが(要するに飛距離)、最初は1〜3mくらいのジャンプ台を目安に練習してみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
このように小さいジャンプ台からどんどんステップアップしていくのが、本来のジャンプ台の練習方法です。
ほら、読んでいるうちに、だんだん跳べそうな気がしてきたでしょ!?
そうです、誰でも跳べるんです!
まずは騙されたと思って、ラジオ体操ジャンプに挑戦してみてくださいね。
また、最近はエアマットで安全にジャンプ台の練習ができる場所もありますので、そういった施設を利用してみるのも良いと思います。
→【スキー、スノーボード】オフシーズンにできるトレーニング11選
この記事が参考になれば幸いです。