曇り止めスプレーは使うな！ゴーグルが曇る原因と5つの対策を教えます【スキー・スノボ】

こんにちは、元スノーボードインストラクターの、らくスノです。

「ゲレンデでゴーグルが曇って、滑りに集中できない…」なんてことありますよね。

拭いても拭いても曇りがとれないと、本当にイライラします。またゴーグルが曇ると視界が悪くなり、他の滑走者と衝突する危険も…

でも、安易に曇り止めスプレーを塗ると、さらに曇りやすくなることもあるんです。

今回はゴーグルが曇る原因と、5つの対策についてお話したいと思います。

この記事を最後まで読めば、もうゲレンデでゴーグルの曇りに悩まされることはなくなりますよ！

ゴーグルが曇る原因は外気との温度差＋湿度の高さ

朝起きると窓が水滴で曇っていることがありますよね。これは結露といって、「室温と外気温の差が大きい＋湿度が高い」ことで発生します。

スケールは小さいですが、同じことがゴーグル内でも起きてます。

たとえば発汗でゴーグル内の温度・湿度が高まると、結露が発生しレンズが曇るというわけです。

コーティングが剥がれるので曇り止めスプレーは最終手段

「原因はともかく、曇り止めを濡れば解決するんじゃない？」

そう考える人がほとんどだと思います。でも、基本的に曇り止めは最終手段だと考えてください。

なぜならレンズのコーティングが剥がれてしまうからです。

実はゴーグルのレンズってデフォルトで曇り止めコーティングがされているんですね。曇り止めスプレーを使うと、コーティングが剥がれてしまうんです。

そうなるとますます曇りやすくなって、いずれ使い物にならなくなります。

また高級ゴーグルになると、レンズがスポンジのように飽和した水分を吸収するシステムまで搭載してます。しかし、スプレーを塗るとスポンジレンズへフタをする形になるので、より曇ってしまいます。

おすすめの曇り止め→100円均一のもので十分！

筆者自身いろいろな曇り止めスプレーを使いましたが、ほとんど差を感じませんでした。

だから、もし使うなら100円均一のもので十分です。息を吹きかけて拭くだけでレンズが曇りにくくなるというスグレモノ！

ドライシートで60回程度使えるようなので、1シーズン十分持ちますね。

そもそも曇り止めスプレー使うくらいのレンズは、もう寿命を迎えてます。今は高性能なゴーグルが2,000円以内で買えますからね。

曇り止めスプレーにこだわるなら買い替えたほうが早いです。

【関連記事】

→高機能なのに1,980円！アマゾンでスキー・スノボ用激安ゴーグル買ったら最高でした

歯磨き粉、洗剤等…家にあるもので代用は絶対にNG

「メガネ　曇り止め」とかで検索すると、歯磨き粉や洗剤で代用するみたいな記事が出てきますが、少なくてもスキー・スノボゴーグルでは絶対やらないほうがいいです。

たしかにこれらの商品には曇り止めの成分である界面活性剤が含まれているので、曇らなくはなります。

でも、前述の曇り止めコーティング以外にも、ハイコントラストレンズコーティングや汚れ防止コーティングなど…レンズには様々な加工が施されているんです。

たとえば歯磨き粉には研磨剤が含まれている場合もあるので、そういった特殊なコーティングが剥がれてしまうんですよ。

必ずレンズ専用の曇り止めスプレーを使用しましょう。

曇り止めスプレーに頼る前に、まずは曇らない対策をしてみよう！

前述の通り、曇り止めスプレーは最終手段です。まずはゲレンデでゴーグルが曇らない対策をしてみましょう。

• ゴーグルはこまめに拭いて水分を取り除く
• ベンチレーションを塞がない
• ゴーグルに隙間を作らない
• おでこゴーグルはNG
• 定期的にゴーグルを外気にさらす

次項から順番に説明します。

ゴーグルはこまめに拭いて水分を取り除く

前述の通り、曇りの原因は湿度です。ゴーグル内の水分を取り除かないと、レンズが曇りやすくなります。

あらかじめゴーグル用クロスをウェアのポケットに入れておきましょう。

汗はもちろん、転んだ拍子にゴーグルが外れ雪が付着した時も、すぐに拭くことができますよね。

ちなみにゴーグルに付属しているケース（袋）もクロス代わりとして使えます。

ベンチレーションを塞がない

ベンチレーションとは外気を取り込む機能のこと。

ゴーグル上部のスポンジ部分が雪やニット帽で塞がれていると、湿度が高まり曇りの原因になります。

雪が付着した場合は、こまめに落とすようにしましょう。

ゴーグルに隙間を作らない

たとえば装着した時に、ゴーグルがフェイスマスクやニット帽に被っていると、隙間ができますよね。

その隙間から吐息や汗が侵入し曇りやすくなるわけです。

装着するときは、ゴーグルに隙間が空かないように調整しましょう。

おでこゴーグルはNG

ゴーグルをおでこ・首にかけていると、隙間から入る雪や汗・吐息によってゴーグルが曇ってしまいます。

ウェアによっては、内ポケットにゴーグル入れが付いている場合があります。

なんらかの理由で外したいときは、ウェアの胸ポケットに入れるか完全に外すようにしましょう。

定期的にゴーグルを外気にさらす

冒頭でお話した通り、曇りの原因は外気との温度差と湿度です。

たとえばリフト乗車中など定期的にゴーグルを外気にさらすことで、ゴーグル内の温度・湿度を調整することができます。

とはいえ、毎回ゴーグルを外すのは面倒ですよね。

たとえばダイスの「BANK」やアックスの「AX900」はワンタッチでレンズとゴーグル本体の間に隙間ができ、空気を循環することで曇りを取り除くことができます。

スミスのマグシステムなど、マグネットゴーグルもレンズの取り外しが非常に楽です。

曇りが気になる方は、そういったシステムを搭載したゴーグルを選ぶとよいでしょう。詳しくは以下の記事で紹介してます。

→業界のプロ達に聞いた！おすすめのスノボゴーグル11選

晴れの日はサングラスが快適でおすすめ！

トップシーズンでも快晴の日は汗をかきやすいですよね。そんな時はサングラスもおすすめです。

サングラスなら発汗や外気温との差による結露を防ぐことができます。

最近はスミスのワイルドキャットフレームやPOCのドゥーブレードなど、ゴーグルとサングラスの中間のようなアイテムが流行しています。

ゴーグルの軟質性・視界の広さと、サングラスの通気性・手軽さを併せ持った逸品です。

おすすめのサングラスは以下の記事で解説してますので、合わせて参照ください。

→サングラスでスキー・スノボは滑れる？選び方のコツやおすすめモデル教えます！

ゴーグルを乾かす時にやってはいけない3つのこと

もしレンズが曇ってしまったら、ゴーグル全体の水分を取り除かなければなりません。

なぜならレンズだけ拭いても、ゴーグル内部が濡れているとまた曇ってしまうからです。

とはいえ乾燥方法を間違えると、かえって曇りを助長してしまうことも…

■ゴーグルを乾かす時やってはいけないこと

• ティッシュやタオルでレンズを拭く
• エアコンやドライヤーの暖気で直接温める
• 曇り止めをそのまま塗る

この項では、ゴーグルを乾かす際の3つの注意点についてお話したいと思います。

ティッシュやタオルでレンズを拭く

レンズを目の粗いティッシュやタオルで拭くのはNG。

なぜならレンズに施された曇り止めコーティングが剥離してしまうからです。

それに乱暴に拭くことでレンズに小傷が増えると、さらに曇りやすくなってしまいます。

レンズを拭くときは必ずメガネ専用のクロスを使用してください。

エアコンやドライヤーの暖気で直接温める

ゴーグルをエアコンやドライヤーの暖気で直接温めると、曇り止めコーティングの剥離や変形の原因になります。

レンズ以外の濡れた箇所は、タオルなどで優しく水気を取ってください。

ゴーグルの寿命を延ばすためにも、自然乾燥を心がけてくださいね。

曇り止めをそのまま塗る

ゴーグルが濡れた状態で曇り止めを塗布しても意味がありません。

なぜなら、曇り止めは完全に乾燥した状態から塗布することで効果を発揮するからです。

ゴーグルが濡れてしまったら、まずは水気を取り除くことだけに集中しましょう。

根本的に解決するならゴーグルの買い替えを検討しよう！

冒頭でお話した通り、曇り止めスプレーは最後の手段。すでにレンズの寿命が過ぎているので、根本的に解決するならゴーグルを買い替えるしかありません。

ゴーグルによっては、空気の循環システムを備えたものがあります。

たとえばダイスの「BANK」やアックスの「AX900」はワンタッチでレンズとゴーグル本体の間に隙間ができ、空気を循環することで曇りを取り除くことができます。

また、予算的に厳しいという方は、激安ゴーグルやレンズだけの交換を検討してもいいですね。

ショップ店長に聞いた！曇らないスキー・スノボゴーグルおすすめモデル

知人のショップ店長やライダーさんに聞いた中で、特におすすめのスノーゴーグルを特集してみました。

最新機能を搭載したモデルからハイクオリティーの激安ブランドまで、人気ゴーグルばかりです。

気になる方は以下の記事を参照ください。

→業界のプロ達に聞いた！おすすめのスノボゴーグル11選

まとめ

そもそもゴーグルが曇る原因は「温度差」と「湿度」による結露です。

曇り止めは最終手段。まずは結露しない方法から試してみましょう。

また、曇り止めに頼らなければいけないゴーグルは、すでにレンズが寿命を迎えています。

根本的に解決するなら、ゴーグルを買い替えを検討してもよいと思います。