曇り止めスプレーは使うな!ゴーグルが曇る原因と5つの対策を教えます【スキー・スノボ】

こんにちは!元スノーボードインストラクターの、らくスノです。

「ゲレンデでゴーグルがすぐに曇ってしまって、滑りに集中できない…」なんて経験はありませんか?

滑りながら何度拭いても曇りが取れないと、本当にストレスが溜まりますよね。さらに、ゴーグルが曇ると視界が急激に悪くなるため、他の滑走者や障害物と衝突してしまう大事故の危険もあります。

一刻も早く解決したいトラブルですが、実は安易に市販の曇り止めスプレーなどを塗ってしまうと、レンズのコーティングを傷めてかえって曇りやすくなるケースもあるのです。

そこで今回は、スノーボードゴーグルが曇ってしまう根本的な原因と、今すぐ実践できる5つの曇り対策について詳しく解説します。

この記事を最後まで読めば、もうゲレンデで視界の悪さに悩まされることなく、1日中安全で快適に滑れるようになりますよ!

元イントラでスノーボード専門ライター。数々の有名ライダーと取材経験あり。元々スロープスタイルの選手でしたが、 引退後はカービングやバックカントリーを中心にスノーボードを楽しんでいます。

ゴーグルが曇る原因は外気との温度差+湿度の高さ

冬の朝、起きると部屋の窓が水滴でびっしょり濡れていることがありますよね。これは「結露」と呼ばれる現象で、「外と室内の温度差が大きい+室内の湿度が高い」ことで発生します。

実は、これとまったく同じ現象が滑走中のゴーグル内部でも起きているのです。

たとえば、滑っていて汗をかいたり吐息がこもったりすることでゴーグル内の温度と湿度が急激に高まると、レンズの内側に結露が発生して視界が白く曇ってしまうというわけです。

コーティングが剥がれるので曇り止めスプレーは最終手段

「原因は分かったから、とりあえず曇り止めを塗れば解決するんじゃない?」と思う方も多いですよね。

しかし、基本的には曇り止めを塗るのは最終手段だと考えてください。

安易に使ってしまうと、レンズに元から施されている大切なコーティングが剥がれてしまう原因になるからです。

実は、多くのスノーボードゴーグルには、最初から強力な曇り止めコーティング加工が施されています。そこに市販の曇り止めスプレーなどを塗ってしまうと、元のコーティングと化学反応を起こして傷めたり、剥がしたりしてしまうのです。

また、市販の曇り止めグッズの多くには「界面活性剤」という成分が含まれています。

界面活性剤はレンズの表面に薄い膜を作ることで水滴(結露)を防ぐ仕組みですが、これが元々のコーティングを劣化させる引き金になります。そうなると以前よりもますます曇りやすくなり、最終的にはレンズ自体が使い物にならなくなってしまいます。

さらに高機能な高級ゴーグルになると、レンズ自体がスポンジのように内部の水分を吸収して外へ逃がす特殊なシステムを搭載しています。ここに界面活性剤入りのスプレーを塗ってしまうと、その吸水面へ完全にフタをすることになり、かえって曇りを悪化させてしまうので注意が必要です。

おすすめの曇り止め→100円均一のもので十分!

実は私自身、これまでに様々な曇り止めスプレーを試してきましたが、ブランドによる効果の差はほとんど感じられませんでした。

そのため、もしどうしても曇り止めを使うのであれば、100円均一(100均)のアイテムで十分に代用できます。

最近の100均には、レンズに息を吹きかけてサッと拭くだけで曇りにくくなるドライシートタイプなど、手軽で優秀なスグレモノが揃っていますよ。

シート1枚で60回程度使えるものも多いため、これだけで丸1シーズンは十分に持たせることができます。

ただ、そもそも曇り止めスプレーやシートに頼らなければいけない状態のレンズは、すでに寿命を迎えているサインでもあります。最近は、型落ちのモデルやネット通販などを探せば、2,000円以内でもかなり高性能なゴーグルが手に入ります。

高い曇り止めスプレーを買い直すくらいなら、新しいゴーグルに買い替えてしまった方が圧倒的に早くて快適ですよ。

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曇り止めスプレーに頼る前に、まずは曇らない対策をしてみよう!

前述の通り、市販の曇り止めスプレーを使うのはあくまで最終手段です。まずは、ゲレンデでゴーグルがそもそも曇らないようにするための予防策から実践してみましょう。

次項から順番に説明します。

ゴーグルはこまめに拭いて水分を取り除く

前述の通り、ゴーグルが曇る最大の原因は内部の「湿度(水分)」にあります。レンズの内側に付いた水分を素早く取り除かないと、すぐに視界が白くなってしまいます。

そこでおすすめなのが、あらかじめ「ゴーグル用クロス」をウエアのポケットに常備しておくことです。

滑っていてかいた汗はもちろん、転んだ拍子にゴーグルが外れて中に雪が入り込んでしまったときでも、クロスがあればその場ですぐに水分を拭き取ることができますよ。

ちなみに、ゴーグルを購入したときに付属している布製の収納ケース(袋)も、マイクロファイバーなどで作られていることが多いため、クロスの代わりとして代用できます。

ベンチレーションを塞がない

「ベンチレーション」とは、ゴーグル内部に外気を取り込んで空気を循環させる換気機能のことです。

ゴーグルの上部にあるスポンジ部分が、積もった雪やニット帽のフチで塞がれてしまうと、内部の空気が外へ逃げなくなります。その結果、一気に湿度が上がって曇りを引き起こす原因になってしまうのです。

もし滑走中や転んだときに雪が付着してしまった場合は、その都度こまめに手で払って落とすように意識しましょう。これだけで通気性が保たれ、曇りを予防できますよ。

ゴーグルに隙間を作らない

たとえばゴーグルを装着したときに、フェイスマスクやニット帽の生地にゴーグルのフチが重なっていると、顔との間に「隙間」ができてしまいますよね。

そのわずかな隙間から、自分の温かい吐息や顔の汗がゴーグル内部へ侵入してしまうため、レンズが急激に曇りやすくなるわけです。

ゴーグルを付けるときは、肌に直接しっかりと密着させ、周囲に隙間が空かないように細かく位置を調整するのが曇りを防ぐ大きなポイントです。

おでこゴーグルはNG

滑らない休憩中などに、ゴーグルを「おでこ」や「首」にかけたままにしていませんか?実はこれも曇りを引き起こす大きな原因になります。

おでこや首元からは常に汗や体温(水蒸気)が上がっているため、隙間から一気に熱気や水分が入り込んで、レンズの内側を濡らしてしまうからです。

ウエアには、ジャケットの内側に「メッシュ製のゴーグル専用ポケット」が標準装備されている場合が多くあります。

滑走中になんらかの理由で一度ゴーグルを外したいときは、おでこに上げるのではなく、ウエアの内ポケットに収納するか、完全に体から外して持ち運ぶように心がけましょう。

定期的にゴーグルを外気にさらす

冒頭でもお話しした通り、ゴーグルが曇る根本的な原因は「外気との温度差」と「内部の湿度」にあります。

そのため、リフトに乗っている間などに定期的にゴーグルを少し浮かせて外気にさらすだけでも、内部の温度や湿度をリセットして曇りを防ぐことができますよ。

とはいえ、滑るたびに毎回手動でゴーグルを外すのは少し面倒ですよね。

そんな方におすすめなのが、ワンタッチで強制換気ができる最新システムを搭載したモデルです。たとえば、ダイス(DICE)の「BANK」やアックス(AXE)の「AX900」は、スイッチを押すだけでレンズとフレームの間に隙間を作って一気に空気を循環させ、曇りを瞬時にシャットアウトできます。

また、スミス(SMITH)の「マグシステム」などに代表されるマグネット式のゴーグルも、レンズの取り外しが非常にスムーズで換気が格段にラクになります。

ゲレンデでの曇りに悩みたくない方は、あらかじめこういった換気システムを搭載した高機能ゴーグルを選んでおくのが一番の近道ですよ。

業界のプロ達に聞いた!おすすめのスノボゴーグル11選

晴れの日はサングラスが快適でおすすめ!

トップシーズンであっても、よく晴れた快晴の日は滑っていると汗をかきやすいですよね。そんな暖かい日の対策としては「サングラス」を使うのも非常におすすめです。

サングラスであれば、ゴーグルと違って密閉されないため、発汗や外気温との温度差による内部の結露を完全に防ぐことができます。

最近は、スミス(SMITH)の「ワイルドキャット」や、POC(ポック)の「ドゥーブレード」など、ゴーグルとサングラスの中間のような大型フレームのアイウェアがトレンドになっていますよ。

これらはゴーグル特有の柔らかいフィット感や視界の広さと、サングラスならではの高い通気性や手軽さを良いとこ取りした逸品です。

春スキーの時期はもちろん、トップシーズンの晴天日に備えて、ゴーグルだけでなく高機能なスノーボード用サングラスも選択肢の一つとしてあらかじめ準備しておくと、どんな天候でも常に100%快適な視界をキープできますよ。

サングラスでスキー・スノボは滑れる?選び方のコツやおすすめモデル教えます!

ゴーグルを乾かす時にやってはいけない3つのこと

もしゲレンデでレンズが曇ってしまったら、レンズ表面だけでなく、ゴーグル全体の水分をしっかり取り除く必要があります。

なぜなら、レンズだけをサッと拭いても、フレームやスポンジなどのゴーグル内部が濡れたままだと、すぐにまた結露して曇ってしまうからです。

とはいえ、早く乾かしたいからといって乾燥方法を間違えてしまうと、レンズを傷つけてかえって曇りを悪化させてしまう原因にもなりかねません。

特に、ゴーグルを乾かすときに絶対にやってはいけないNG行動は以下の3つです。

■ゴーグルを乾かす時やってはいけないこと

  • ティッシュやタオルでレンズを拭く
  • エアコンやドライヤーの暖気で直接温める
  • ゴーグルが濡れたまま曇り止めを塗る

この項では、ゴーグルを乾かす際の3つの注意点についてお話したいと思います。

ティッシュやタオルでレンズを拭く

濡れたレンズを、ティッシュや普通のタオルでゴシゴシと拭くのは絶対にNGです。

レンズの表面を強くこすってしまうと、最初から施されているデリケートな曇り止めコーティングが剥がれる原因になってしまいます。

さらに、乱暴に拭くことでレンズの表面に細かな小傷が増えると、その傷に水分が溜まりやすくなり、以前よりもさらに曇りが悪化するという悪循環に陥ってしまいます。

レンズに付いた水分を拭き取るときは、絶対に身の回りの紙や布で代用せず、必ずマイクロファイバーなどのメガネ専用クロス(またはゴーグル付属の袋)を使用し、上から優しく叩くようにして水分を吸い込ませてくださいね。

エアコンやドライヤーの暖気で直接温める

ゴーグルを早く乾かしたいからといって、暖房の送風口やドライヤーの温風を至近距離で直接当てるのは絶対にやめましょう。急激な熱を加えることで、曇り止めコーティングが浮いて剥がれたり、プラスチックフレームやレンズ自体が熱で変形したりする原因になります。

実は、ドライヤーなどで無理やり乾かさなくても、スキー場の屋内は暖房がしっかり効いていて乾燥しています。

そのため、ゴーグル用のクロス(ゴーグル拭き)をテーブルなどに敷き、その上にゴーグルを逆さまにして置いておくだけで大丈夫です。

そのまま10〜20分ほど放置しておけば、屋内の乾燥した空気のおかげであっという間に乾きますよ。

ゴーグルが濡れたまま曇り止めを塗る

ゴーグルが濡れた状態で曇り止めを塗っても、全く意味がありません。

なぜなら、多くの曇り止め製品は、レンズが完全に乾燥した状態の表面に定着させることで、初めて本来の防曇効果を発揮する仕組みだからです。水分が残っている上から塗っても、成分が水に溶けて流れてしまうだけで効果は出ません。

ゲレンデでゴーグルの中が濡れてしまったときは、あれこれと余計なものを塗ろうとせず、まずは内部の水分を徹底的に取り除いて乾燥させることだけに集中しましょう。

根本的に解決するならゴーグルの買い替えを検討しよう!

冒頭でもお話しした通り、市販の曇り止めスプレーを使うのはあくまで最終手段です。スプレーに頼らないと使えないレンズはすでに寿命を迎えているため、根本的に解決するならゴーグル自体の買い替えが必要になります。

最近のモデルには、内部の空気を強力に循環させる画期的な換気システムを備えたものが多数登場しています。

たとえば、ダイス(DICE)の「BANK」やアックス(AXE)の「AX900」は、ワンタッチでレンズとフレームの間に隙間を作り、外気を取り込んで曇りを瞬時にシャットアウトできるため非常におすすめです。

もし高機能モデルへの買い替えは予算的に厳しいという方であれば、ネット通販などで手に入る高性能な激安ゴーグルを探すか、今お使いのフレームを活かして交換用レンズだけを新調する方法を検討してみてもいいですね。

私は知人のプロショップ店長や現役のライダーたちに徹底リサーチし、特におすすめできるスノーゴーグルを厳選してまとめてみました。

最新の強制換気システムを搭載した最先端モデルから、予算を抑えたい方向けのハイクオリティな激安ブランドまで、ゲレンデで絶対に失敗しない人気ゴーグルばかりです。

気になる方は以下の記事を参照ください。

業界のプロ達に聞いた!おすすめのスノボゴーグル11選

まとめ

そもそも、ゲレンデでゴーグルが曇る最大の原因は、外気との「温度差」と内部の「湿度」によって起きる結露です。

市販の曇り止めスプレーを使うのはあくまで最終手段ですので、まずは今回ご紹介した「ゴーグルをそもそも結露させない正しい予防策」から試してみてくださいね。

また、どれだけ対策をしても頻繁に曇り止めに頼らなければいけない状態のゴーグルは、すでにレンズが寿命を迎えているサインでもあります。

視界不良によるゲレンデでの衝突事故を防ぐためにも、根本的にストレスを解決したい方は、最新の換気システムを搭載したモデルなどへの買い替えを検討してみるのがおすすめですよ。

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らくスノさん
スノーボード歴22年の自称育メンボーダー。北海道出身の父の影響で小学生からスキーをはじめ、18歳でスノーボードに出会う。学生時代に留年してまで山にこもり大会などにも出場するが、就職を機に趣味となる。現在は娘も幼いためあまり滑りにはいけないが、いつか子どもとスノーボードに行くのが楽しみ。