セルフで簡単!スノーボードのダリングのやり方を教えます

こんにちは!20年以上スノーボードを続けている元インストラクターの、らくスノです。

皆さんは、スノーボードの「ダリング」というメンテナンスをご存知でしょうか?
ダリングとは、滑走中のターンやトリックの最中に使用しない、ボードの先端(ノーズ・テール)の余分なエッジを削って丸める作業のことです。

なぜダリングをする必要があるのかというと、エッジが尖ったままだと、ゲレンデで周囲の人の板を傷つけてしまったり、雪面のちょっとした凹凸にエッジが引っかかって予期せぬ激しい転倒(逆エッジ)を起こしてしまうからなんです。

とはいえ、「エッジを自分で削るなんて、実際どうやったらいいか分からない…」とハードルを高く感じてしまいますよね。

そこで今回は、高額なチューンナップショップへ持って行かなくても、自宅で誰でも簡単にできるセルフダリングの正しい方法について詳しくお話ししたいと思います。

この記事を最後まで読んで実践すれば、エッジの引っかかりがなくなり、ゲレンデで転倒するリスクを劇的に減らすことができますよ!

元イントラでスノーボード専門ライター。数々の有名ライダーと取材経験あり。元々スロープスタイルの選手でしたが、 引退後はカービングやバックカントリーを中心にスノーボードを楽しんでいます。

ダリングとはターンやトリック時に使用しないエッジを削ること

ダリングとは、スノーボードの有効エッジ(滑走中に雪に接する部分)以外の不要なエッジをヤスリなどで削り、雪面への引っかかりを抑えるチューンナップのことです。

スノーボードの板で、ターンやトリックの最中に実際に雪を噛む重要なエッジのことを「有効エッジ」と呼びます。

逆に言えば、この有効エッジ以外の部分は滑る上で不要なエッジということになります。

もしこの不要なエッジが鋭いまま残っていると、雪面のちょっとした凹凸にエッジが引っかかって逆エッジで転倒したり、リフト待ちの時に他人の板を傷つけてしまうリスクが高まります。

実は筆者も、過去にジブの練習中、この不要なエッジが引っかかってしまい、ノーガードで雪面に顔面を強打した苦い経験があります。大量の鼻血が出てそのまま医務室へ運ばれる事態になりました。

このように、有効エッジ以外の不要なエッジを放置することは、怪我の元になり「百害あって一利なし」です。特に逆エッジのリスクを減らしたいグラトリ初心者の方や、ジブ(ボックスやレール)を攻めるジバーの方は、安全で快適に滑るためにダリングが絶対に必須です。

初心者でも5分でできる!超簡単ダリングのやり方

ここからは、実際に自分でできるスノーボードのダリングの具体的なやり方・手順を解説していきます。

ダリング全体の流れは以下のとおりです。

  • 100円均一でヤスリとサンドペーパーを購入
  • 板を立てて床に置いた時、接地している部分までが有効エッジ
  • 有効エッジの起点から1cm外側をダリング
  • 不要なエッジを100円均一のヤスリで削る
  • サンドペーパーで仕上げ磨き

それでは、それぞれのステップについて次の項目からさらに詳しく解説していきますね。

100円均一でヤスリとサンドペーパーを購入

まずは、ダリングに必要な道具を揃えましょう。100円ショップ(100均)で「金属用のヤスリ」と「サンドペーパー(紙ヤスリ)」を購入してください。 もちろん、すでに自宅にある場合は新しく買い直す必要はありません。

私は大手のダイソー(DAISO)で購入しましたが、セリアやキャンドゥなど、ある程度大きめの店舗であればどこの100均でも手に入ります。

ここで1点だけ大切な注意点があります。ヤスリを選ぶ際は、必ず「金属用(鉄工用)」と書かれたものを購入してください。 店頭には「木工用」のヤスリも並んでいますが、木工用では硬いスノーボードのエッジを削ることができないため、間違えて買わないように気をつけましょう。

板を立てて床へ置いた時、接地している部分までが有効エッジ

100均で金属用ヤスリとサンドペーパーが準備できたら、いよいよ滑走時に使わない不要なエッジを削っていきましょう。とはいえ、初心者の方は特に「どこからどこまでが有効エッジなのか分からない」と迷ってしまうことも多いですよね。

有効エッジを簡単に見分けるために、まずはスノーボードの板を平らな床の上に置いてみましょう。

真横から板を観察したときに、床にピタッと接地している部分の端(両端)が、有効エッジの起点(スタート地点)になります。

つまり、ボードのノーズ(先端)側で床に触れている一番外側のポイントから、テール(後方)側で床に触れている一番外側のポイントまでの長さが、ターンやトリックで使う「有効エッジ」です。この接地しているポイントよりもさらに外側の、浮き上がっているノーズとテールのエッジが、今回ダリングで削るべき不要なエリアになります。

有効エッジの起点から1cm外側をダリング

前述したとおり、床にピタッと接地している部分が有効エッジの起点(スタート地点)となります。ダリングはこの起線の外側(ノーズ側とテール側)を削っていく作業になりますが、ここで一つ注意すべき重要なポイントがあります。

有効エッジのギリギリを狙って削ろうとすると、勢い余ってターンに必要な有効エッジまで削ってしまう危険性があります。

そのため、失敗を防ぐ安全策として、必ず有効エッジの起点から「1cm程度」外側に余裕(マージン)を空けてから削るようにしてください。

このとき、有効エッジの起点にマスキングテープなどで目印(マーキング)をつけておくのがおすすめです。視覚的に削る境界線がハッキリわかるため、大切な有効エッジをうっかり削ってしまうトラブルを確実に防ぐことができますよ。

不要なエッジを100円均一のヤスリで削る

【GIF】ヤスリを使ってエッジを落としてみよう
【GIF】ヤスリを使ってエッジを落としてみよう

ダリングする位置を決めたら、いよいよ100円ショップ(100均)で購入した金属用ヤスリを使って、不要なエッジを落としていきましょう。

初めての作業のときは、大切なマイボードを削ることに躊躇してしまい、最初は恐る恐るになってしまうかもしれません。ですが、ここで削るエッジは滑走時には全く使わない部分ですので、失敗を恐れずに思い切って大胆に削ってしまって大丈夫です。

削り方のイメージとしては、四角く尖っているエッジの角(カド)を落として、丸みを持たせるような感覚でヤスリを当てていきます。ボードのノーズ(先端)側とテール(後方)側の不要なエッジを、それぞれ同じように丸く削ることができれば、ヤスリでの荒削りステップは完了です。

なお、実際にエッジを削ってみると、細かな金属の削りカス(鉄粉)が思っている以上にたくさん散乱します。 服についたり部屋の中に飛び散ったりすると片付けが大変ですので、ダリング作業はできるだけ屋外(ベランダや庭など)で行うことをおすすめします。

サンドペーパーで仕上げ磨き

金属用ヤスリで削ったばかりのエッジは、表面の目がとても粗くギザギザした状態になっています。実は、このザラザラした状態のまま放置してしまうと、水分が溜まりやすくエッジが非常に錆びやすくなってしまうのです。

そのため、削り終わったら最後に細目のサンドペーパー(紙ヤスリ)を使って、表面がツルツルになるまで綺麗に仕上げ磨きをしてあげましょう。このひと手間を加えるだけで、見た目が美しくなるだけでなく、エッジのサビをしっかりと防ぐことができますよ。

もちろん、この仕上げに使うサンドペーパーも100均(100円ショップ)で手軽に購入可能です。目が粗いものから細かいものまでセットになっているアソートパックを選ぶと、仕上げ磨きに最適な「細目」が入っているので非常におすすめです。

上の写真が、実際に作業を行ったセルフダリングの比較画像(ビフォーアフター)です。角がしっかり落とされて、これだけエッジを丸めることができました。これで雪面への引っかかりが激減し、安心してグラトリやジブの練習に集中できますね。

そのやり方間違っているかも?正しいワックスのやり方教えます

  • スノボへ行く毎にワックスをしてます
  • ホットワックスは面倒なのでスプレーで済ませてます
  • ワックスのベース作りは硬いのから柔らかいのを入れてます

上記のようなワックスのやり方は、決して間違いとまでは言えませんが、実はかなり効率が悪いメンテナンス方法になってしまっています。

実はスノーボードのワックス事情には、まるで都市伝説のような古い常識や噂が数多く存在します。昔からさまざまな方法が語り継がれているものの、現代のボードの素材や最新の雪質に対しては、非効率だったり間違っていたりすることも珍しくありません。

スノボのメンテナンスにおいて、多くの方が「どんなワックスを塗るか」にばかり注目しがちですが、実はワックスを塗る工程よりも、その後の「ブラッシング」と「スクレーピング(余分なワックスを削る作業)」のほうが圧倒的に重要です。

春先などの滑りにくい「ストップ雪(悪雪)」に対策する場合も、高価なワックスにこだわるより、丁寧なスクレーピングと徹底したブラッシングを行ったほうが、はるかに簡単で高い滑走効果を得ることができます。

以下の記事では、プロのスノーボード日本代表選手などの板を手がける、有名チューンナップショップの店長さんに直接伺った「本当に正しいスノボワックスのやり方」を詳しく解説していきます。

「これまで良かれと思ってやっていたメンテナンス方法が本当に合っているか不安」「もっと板が走る正しいワックスのかけ方を知りたい」という方は、ぜひこのまま読み進めて参考にしてみてくださいね。

チューンのプロに聞いた!ホットワックスの効果的な塗り方

まとめ

そもそも、この記事を読むまでは「ダリングという言葉すら知らなかった」「自分でやるのは難しそう…」と不安に思っていませんでしたか?

実際にやってみると、たった100円均一の道具だけで、あの危険なエッジの引っかかりを綺麗に解消できるのですから、コストパフォーマンスとしては最高に安い投資ですよね!

実は筆者自身も、過去にダリングをしていない板でジブ(レール)に入った際、エッジが鉄レールにガッツリ引っかかってしまい、手の施しようがないほどの大転倒を喫した苦い経験があります。

このような大きな怪我や事故を未然に防止する安全対策の観点からも、グラトリやジブを愛するスノーボーダーの皆さんは、新しい板を買ったら滑りに行く前に必ずダリングを行いましょう!

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ABOUT US
らくスノさん
スノーボード歴22年の自称育メンボーダー。北海道出身の父の影響で小学生からスキーをはじめ、18歳でスノーボードに出会う。学生時代に留年してまで山にこもり大会などにも出場するが、就職を機に趣味となる。現在は娘も幼いためあまり滑りにはいけないが、いつか子どもとスノーボードに行くのが楽しみ。