こんにちは、20年以上スノーボード滑っている元イントラの、らくスノです。
- スノボブーツはスニーカーのサイズで選ぼうと思います!
- 店員さんにおすすめのスノボブーツを聞いてみます!
- 好きなYou Tubeさんが使っているブーツを買います!
上記はすべて間違い。
なんの知識もなくスノーボードブーツを購入すると、絶対に足の痛みやかかと浮きに悩むことになります。
今回は正しいスノーボードブーツの試着方法と選び方を解説します。
この記事を最後まで読めば、自分にピッタリのスノボブーツを手に入れて、120%のレスポンスを発揮することができるようになります。
目次
スノーボードブーツは必ず試着する
大前提としてスノーボードブーツは必ず試着してください。
なぜなら人の足型は千差万別、たとえ同じサイズでも形が異なるからです。
くれぐれもインターネットやYou Tubeの評判で選ばないようにしましょう。
足型は千差万別
日本人は、
- エジプト型
- 足幅が広い(扁平)
- 甲が低い
上記の特徴を持った方が一番多いと言われています。
でも私は甲高のギリシャ型。日本より欧米のブーツブランドのほうが相性が良かったりします。
つまり人によって足の形はまったく違うんですよ。
イラストを見るだけでも、ギリシャ型とエジプト型のボーダーでフィットするブーツが違うことが容易に想像できると思います。
ショップがないならスノーボードフェアがおすすめ
とはいえ「近くにスノーボードショップがない」なんて方も多いと思います。
そんなときはスノーボードフェアがおすすめ。
東京、大阪、名古屋などの大都市はもちろん、各地方都市も巡回してくれるので気軽にブーツのフィッティングができます。
→スノーボード天国と冬スポの違いは?どちらのほうが安い?現地に行って比較してみた
スノーボードブーツ選びで失敗する原因
スノーボードブーツ選びで失敗する原因は以下のとおりです。
- 大きめを選んでしまう
- ショップ店員さんの言いなり
- 色々なブランドのブーツを履き比べない
- 購入するモデルに目星をつけてない
- デザインで選んでしまう
- ディーラックスの熱成形を過信しすぎている
逆に原因さえ分かってしまえば、ブーツ選びで失敗することはなくなります。
大きめを選んでしまう
一番多い失敗理由が大きめを選んでしまうことですね。
特にはじめてブーツを試着する方は、スニーカーと同じ要領で大きめサイズを選んでしまう傾向があります。
このあと説明する方法で、正しくフィッティングしましょう。
ショップ店員さんの言いなり
ショップ店員さんに勧められるがまま購入するのはおすすめしません。
そもそも店員さんの知識が浅かったり、そのショップで売っているモデルを強引に買わされることもありますからね。
詳しくなる必要はありませんが、最低限の知識は身につけておきましょう。
色々なモデル・ブランドのブーツを履き比べない
1回目の試着で気に入ったモデルがあったとしても、必ず他のモデル・ブランドも履き比べましょう。
もっと良いモデルが見つかるかもしれませんし、なにより履き比べているうちにブーツの良し悪しが分かってくるようになります。
購入するモデルに目星をつけてない
履き比べをするといっても、時間は限られています。
行き当たりばったりでブーツを買いに行くと、自分の志向には合わないモデルばかり試着することに…
スノーボードショップへ行く前に、ある程度ブランド・モデルに目星をつけておくことが大事です。
デザインで選んでしまう
たしかにスノボするテンションを上げるためにもデザインは重要です。
しかし、ブーツをデザインで選んでしまうと、ご自身の足型に合わないリスクが高まります。
板やビンディングと違い、ブーツは痛みやレスポンス悪化に直結するので、デザインで選ぶのはおすすめしません。
ディーラックスの熱成形を過信しすぎている
実は私の友人も熱成形を過信しすぎて失敗してます。
ディーラックスではインナーブーツを自分の足型に熱成形できる商品を販売しています。
しかし、いくら熱成形しても使っているうちにへたってきますからね。
元々フィットしてないものを熱成形で無理やり合わせていただけですから、形が崩れてくると足の痛みやかかと浮きの原因になります。
今持っているスノボブーツは滑走中に足が痛くなる…原因は6つ
「今現在使っているブーツは、滑走しているうちに足が痛くなってくるんです…」
そんな悩みを抱えているボーダーさんも多いと思います。
そもそもフィットしていれば、絶対に足は痛くなりません。
まずは具体的な痛みの原因を考えて見ましょう。
■つま先・かかとの痛みの原因
- ふくらはぎの斜度がつきすぎている
- 靴下が擦れて薄くなっている、毛玉
- サイズが小さすぎる・大きすぎる
- ひもがゆるい、しっかり結べてない
- 遊びが多すぎる
- ブーツのフレックスが合ってない
具体的な原因が分かっていれば、ブーツ選びの注意点も見えてきます。
ふくらはぎの斜度がつきすぎている
スノーボードブーツは滑走しやすいよう、ふくらはぎ部分に斜度がついています。
しかし、斜度がきつすぎると痛みの原因となるのです。
ふくらはぎ付近に痛みを感じる方は、斜度に注意してフィッティングしてみましょう。
靴下が擦れて薄くなっている、毛玉
足裏に痛みを感じる方は、ソックスが擦れて薄くなってないか、毛玉はついてないか確認してみましょう。
ソックスに原因がある場合は、いくらブーツを変えても直りませんからね。
サイズが小さすぎる・大きすぎる
靴ずれ、つま先が紫になるなどの症状がある方は、ブーツサイズが小さすぎる、または大きすぎるかもしれません。
このあとの説明するフィッティングの要点を読んで、しっかりブーツを選びましょう。
ひもがゆるい、しっかり結べてない
ひもの締め方が緩かったり、しっかり結べてないと痛みの原因になります。
たとえばシューレス(ひも)タイプならボアやスピードシューレスに変える。
シングルボアならダブルボア変えるなど、別の締め方に変更してみましょう。
遊びが多すぎる
ブーツ内で足が動いてしまうと、痛みの原因になってしまいます。
前述のように、足幅や甲の高低を意識してブーツを選べば、こういったリスクを減らすことができます。
ブーツのフレックスが合ってない
硬いブーツ | 柔らかいブーツ | |
硬いボード・バイン | ◎ | ✖ |
柔らかいボード・バイン | ○ | ◎ |
- 高難易度のグラトリをしているのに柔らかいブーツを履いている
- 初心者なのに硬いブーツを履いている
- 硬いボード・ビンディングに柔らかいブーツを合わせている
…など、フレックスがご自身のレベル・ギアに合ってないと、痛みの原因になってしまいます。
スノーボードブーツの種類
限られた時間の中でご自身に合うスノーボードブーツを見つけるには、あらかじめモデルに目星をつけておく必要があります。
それこそ店員さん任せにすると、ご自身のレベル・ギアに合ってないブーツを勧められることもありますからね。
この項では、ブーツの種類について紹介したいと思います。
ブーツのフレックス(硬軟)
【ブーツの柔らかさとレベル・スタイル】
ソフト | 初心者、パウダーラン、低回転グラトリなど |
ミディアム | 初級者〜上級者、パークラン、高回転グラトリ、万能に遊びたい |
ハード | 中〜上級者、ハーフパイプ、ラントリ、カービングなど |
スノーボードブーツは大まかにハード、ミディアム、ソフトに大別されます。
スタイルや志向にもよりますが、一般的には初心者は柔らかいブーツ、上級者は硬いブーツというのがセオリーです。
特に初心者・初級者の方が硬いブーツを履くと足が痛くなるので、基本的には柔らかいブーツを推奨します。
ブーツの締め方は3タイプ
ボア | シューレス | スピードレーシング | |
脱着が早い | ◎ | ○ | △ |
締め分けができる | △ | ○ | ◎ |
緩みにくい | ◎ | ○ | △ |
ひもの強度 | △ | △ | ◎ |
ブーツには3タイプの締め方があります。
締め方次第で使用感も変わるので、メリット・デメリットをしっかり理解しましょう。
モデルによっては締め方別に2種類販売していることもあるので、好みでチョイスしてもいいですね。
ボア(ダイヤル)タイプ
出典:バートン
今主流になりつつあるのが、ダイヤルを回すだけで素早く簡単に締め上げることができるボアタイプ。
ボアタイプの特徴は、ダイヤルを回すだけで簡単に締め具合が調整できることです。
しかも緩みにくいので、一度締め上げれば1日中快適に滑ることができます。
ただし、「足首・甲はきつく、スネは緩く」といった部位別の締め分けができないので、微調整したい方には向きません。
またダイヤルを強く回しすぎると、ワイヤーが切れることがあります。(実際筆者も切れたことがあります。)
スピードレーシングタイプ
出典:バートン
ひもを引っ張るだけで、簡単に締め上げることができるタイプ。
ボアタイプほどではありませんが、かなり脱着も早いです。
ある程度締め分けもできますし、バランス型と言えるでしょう。
ただし、ヒモが絡まると解くのが面倒ですね。
また、ボアタイプ同様強く引っ張りすぎると、ひもや金具が壊れることがあります。
シューレスタイプ
出典:バートン
昔ながらのひもタイプ。
何と言っても一番のメリットは、部分ごとに締め分けが可能なことです。
- カービングするときは足首を緩めてエッジを立てやすくする
- 高回転を練習するときは全体的に強く締める
- 絞ってスタイル出したいから、甲以外はすべて緩める
- 怪我をしているからスネは緩める
- 骨が当たって擦れるから足首だけ緩める
…等々、スタイルや足の状態に合わせて自在な締め分けができます。
ただし、履くのに時間がかかるうえ、女性の方はキツく締め上げるのが大変ですね。
また緩みやすいので、定期的に締め上げなければなりません。
マルチシューレスタイプは良いとこ取りブーツ
出典:ディーラックス
最近はお互いのメリット・デメリットを補ったマルチシューレスタイプのラインナップも増えてます。
たとえばディーラックスのブーツは、モデルによってシューレス、BOAで調整が可能になっています。
シューレスで微調整ができるうえに、BOAで緩みづらい。
どちらのメリットも享受したい方は、ハイブリッドブーツも検討してみましょう。
スノーボードブーツを試着する際のコツ
スノーボードブーツは以下のポイントを意識すると、絶対に失敗しません。
- スケールで足のサイズを測ってもらう
- スノーボード用靴下を履いてフィッティングする
- 足の実寸+1㌢くらいのサイズを試着
- 両足を試着する
- かかとをトントンしながら締めていく
- ひざを曲げながらフィット感をチェック
- 5分以上かけてブーツを足に馴染ませる
- 他のサイズ、ブランドも履き比べる
ぜひスクショして、その場で確認しながら試着してみてください。
次項から順番に解説していきます。
スケールで足のサイズを測ってもらう
まずスケールと呼ばれる計測器で、足の実寸を確認します。
「スニーカーのサイズ=足のサイズ」と思っている方が多いですが間違いです。
私も足の実寸は25.5㌢ですが、スニーカーは27.0㌢を履いてます。
実は大きめのブーツを選んでしまう原因は、スニーカーサイズで買う方が多いからです。
スノーボードブーツを販売しているショップには必ずスケールが置いてあるので、足の実寸を確認してもらいましょう。
スノーボード用靴下を履いてフィッティングする
フィッティング前にスノーボード用靴下を履きましょう。
そもそもスニーカー用の靴下とスノボ用靴下は厚さが違いますからね。
スノーボードブーツを販売しているショップなら必ず試着用ソックスがあるので借りてください。
もちろん自前のソックスやインソールを持参してもOK!
ただし、あくまで売り物なので店員さんに一声かけてくださいね。
→普通の靴下とスキー・スノボ用って何が違うの?専用のソックスを買ったほうがいい?
足の実寸+1㌢くらいのサイズを試着
まずは足の実寸+1㌢くらいのサイズから試着しましょう。
ちなみに私は実寸25.5㌢にたいして、26.0㌢がジャストでした。
幅広の方でも絶対にサイズを大きくしてはいけません。
仮に足幅はぴったりでも、足先やかかとが余っていたら痛みやかかと浮きの原因になりますからね。
幅広の方はアジアンフィットかジャパンブランドのブーツがおすすめです。
両足を試着する
まずは片足だけ試着。フィット感が良かったら両足履いてください。
そもそも両足のサイズ・形が同じ人間なんて存在しません。
仮に片方のフィット感が良くても、もう片方のフィット感が悪いこともありますからね。
フィット感の良し悪しを言葉にするのは難しいですが、
- 包み込むような感覚ならOK
- 圧迫感があるならNG
上記の感覚でフィッティングしてみてください。
色々なモデルを試着していくうちに、素人でも良し悪しがわかるようになるので安心してください。
かかとをトントンしながら締めていく
ブーツを履くときは、かかとをトントンしながら締め上げてください。
かかとがブーツの背に当たってないと、正確なフィット感は分かりませんからね。
ひざを曲げながらつま先が当たらないかチェック
ブーツを履いたら、ひざを曲げてフィット感を確認してください。
スノーボードブーツは基本ふくらはぎが斜めになっているので、ひざを曲げないとフィット感がわかりません。
ひざを曲げたら、
- つま先が当たらないか?
- つま先に多少の遊びはあるか?
- つま先荷重したときに、かかとが過度に浮かないか?
- 甲部分に隙間がないか?
- 足幅はきつくないか?
- くるぶし等、過度に干渉している部分はないか?
それぞれ納得するまでチェックしましょう。
つま先は1cm程度余裕があればOK。
とはいえブーツの中にどのくらいの空間があるかわからないですよね。
そんなときは、指先を上下に動かして足指がどのあたりなのかを確認します。
5分以上かけてブーツを足に馴染ませる
お店の迷惑にならない程度に歩いたりつま先・かかとに荷重しながら、5分程度馴染ませてください。
最初はきつく感じるかもしれませんが、インナーが徐々に馴染んでくるはずです。
5分以上経っても違和感がなければ、相性の良いブーツと言えるでしょう。
最初はすべてのブーツが硬く感じます。
初心者の方は「硬いな」と感じても、スペック表に「ソフト」と書いてあれば柔らかいブーツなので問題ないです。
他のサイズ、ブランドも履き比べる
初心者の方は1回2回の試着で終わらせず、複数のサイズ・ブランドを履き比べてみましょう。
色々なサイズ・ブランドを履き比べることで、だんだんフィット感の良し悪しが分かってくるようになります。
「同じお店で複数のブーツを履き比べるのが気まずい」と思う方は、いろんなお店を巡ったり、スノボフェアに行くといいですね。
グラトリ・ラントリにおすすめのブーツ
- SNSではバートンのブーツが評判なので、ネットで購入する予定です!
- 柔らかいブーツがグラトリ向きなんですよね?
- グラトリ用に軽いブーツを探しています!
上記の選び方はすべて間違い。
特にブーツは直接体に触れるギアなので、選び方を間違えるとパフォーマンスが一気に低下します。
下の記事では、グラトリ用ブーツのおすすめモデルはもちろん、選び方のコツ・注意点についても詳しく解説してます。
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「今履いているブーツは自分のスタイルに合ってないのではないか?」
そう悩んでいる方も多いと思います。
自分のスタイルに合っていないブーツを履いていると、いつまで経っても上達は望めません。
下の記事では私のイントラとしての経験はもちろん、友人のショップ店長やプロライダーの意見を総合しておすすめブランド・モデルをピックアップしてみました。
この記事を読めば、きっと運命のブーツに出会えるはずです!
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まとめ
板、ブーツ、ビンディングの3点セットの中で、もっとも重要なのがブーツです。
なぜなら唯一体に触れるギアだから。
正直板とビンディングはちょっとくらい間違えて選んでも、逆に新しい発見があって面白かったりします。
でも、ブーツだけは合わないものを選んでしまうと、パフォーマンスの低下どころか痛みで滑るのもいやになってしまいます。
この記事をスクショして、その場でチェックしても構いません。
ご自身にぴったりフィットしたブーツを購入して、楽しいシーズンにしてくださいね!
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