こんにちは、20年以上スノボやっている元インストラクターの、らくスノです。
「スノーボードが楽しくなってきたので、今シーズンは板、バインディング、ブーツを購入しようと思います!」なんて方も多いのではないでしょうか。
でも初めてのギア購入、何を基準に選べばよいか分からないですよね。
有効エッジ、ウエスト、Wキャンバー、ハイバック、カント、ディスク、ラチェット、フォアードリーン、シューレス、タン、ボア等…
「早口言葉か!」ってくらいの専門用語ラッシュ(笑)
安心してください、最初は誰しもそうですから!
実はスノーボードの知識なんてなくても、ポイントさえ押さえておけば、誰でも自分にベストなギアを選ぶことが出来るんです。
今回は初めてのスノボギア購入でも失敗しない方法について詳しく解説していきます。
この記事を最後まで読めば、予備知識がなくても自分にベストな板・ブーツ・バインディングが見つかりますよ!
目次
スノボはブーツ→バインディング→板の順番で選ぶ
まず大前提としてギア選びには順序があります。
通常スノーボードギアはブーツ→バインディング→板の順番で選んでいきます。
最初にブーツを選び、そのサイズ・仕様を基準にバインディング、最後にボードをチョイスします。
そして特に重要なのがブーツ選び。
なにせ直接身体に触れるギアはブーツだけですからね。
シティーユースのスニーカーなどと違って、サイズ選びもよりシビアになります。
大きすぎても小さすぎてもダメ、スニーカーのサイズで買うなんてもってのほか。
ブーツサイズが合ってないと、ボードが正確にコントロールできなかったり、かかと浮きやつま先を痛める原因にもなります。
せっかくレンタルを卒業しようと思っても、これでは本末転倒ですよね。
→元イントラが教える!正しいスノーボードブーツの試着方法と選び方
スノボブーツの選び方3つのコツ
スノボブーツの選び方には3つのコツがあります。
- 締め方を選ぶ
- ブーツの柔らかさをチェック
- フィット感を確認
次項から順番に説明します。
ブーツの締め方は3タイプ
ブーツの締め方には、以下の3つのタイプがあります。
■ボア(ダイヤル)タイプ
出典:バートン
今主流になりつつあるのが、ダイヤルを回すだけで素早く簡単に締め上げることができるボアタイプ。
ボアタイプの特徴は、ダイヤルを回すだけで簡単に締め具合が調整できることです。
■スピードレーシングタイプ
出典:バートン
ひもを引っ張るだけで、素早く簡単に締め上げることができるタイプ。
ボアタイプと同じく初心者の方でも簡単に履くことができますが、ヒモが絡まると少し厄介ですね。
■ひもタイプ
出典:バートン
昔ながらのひもタイプ。
部分ごとに締め分けが可能なので、上級者も好んで愛用しています。
ただし、履くのに時間がかかるうえ、女性の方はキツく締め上げるのが大変です。
一長一短あるのでどれが良いということはありませんが、初心者・初級者の方には、履きやすいボアタイプをおすすめします。
ブーツの柔らかさをチェック
【ブーツの柔らかさとレベル・スタイル】
ソフト | 初心者、パウダーラン、低回転グラトリなど |
ミディアム | 初級者〜中級者、パークラン、高回転グラトリ、万能に遊びたい |
ハード | 中〜上級者、ハーフパイプ、ラントリ、カービングなど |
締め方が決まったら、今度はブーツの柔らかさをチェックしてみましょう。
スノーボードブーツは大まかにハード、ミディアム、ソフトに大別されます。
スタイルや志向にもよりますが、一般的には柔らかいほど初心者向きというのがセオリーです。
特に初心者・初級者の方が硬いブーツを履くと足が痛くなるので、基本的には柔らかいブーツを推奨します。
フィット感を確認しよう!
最後は実際に試着してフィット感を確認しましょう。
- つま先は当たってないか
- 緩過ぎないか、キツ過ぎないか
- かかとは浮かないか
上記を順番にチェックしてください。
インターネットで購入する場合は、
- 自分の足のサイズをメジャーで正確に測る
- 足のサイズ+1cm~1.5cmをブーツサイズの基準にする
- 扁平や幅広の足だと思ったら、日本のブランドかアジアンフィットモデルを選ぶ
ここまでやれば、まず大きく失敗することはないと思いますよ!
おすすめのブーツブランド
下の記事ではバートン、ディーラックス等…有名ブランドから激安ブランドまで、今シーズンおすすめのブーツを特集してます。
具体的なブーツブランドが知りたい方は、下の記事を参照ください。
→今シーズンのおすすめは?人気スノーボードブーツ15ブランド大集合
スノボビンディングの選び方4つのコツ
インターネットでもショップでも、ビンディングを購入する際は以下のスペックを順番にチェックしてください。
- ディスクの規格をチェック
- 種類(装着方法)
- ハイバックの確認
- ブーツとの相性をチェック
上記の4項目をチェックするだけで、きっと自分にベストなバインディングが見つかるはず!
次項から順番に説明させていただきます。
ディスクの規格をチェック
まず一番最初に確認しなければならないのが、「バートンESTか?4×4ディスクか?」ということ。
規格を間違えると板に装着できないので、必ず確認してから購入しましょう。
現在バインディングを板に取り付ける規格として主流になっているのが、4×4(フォーバイフォー)ディスクとよばれるもの。(4つネジ)
最近のモデルだと、バートン以外はすべてこの規格だと思ってください。
逆にESTというビンディングを購入するとバートン以外の板には取り付けることができなくなります。
バートンビンディングには必ず「EST」と記載されていますが、よく分からない時は販売店に聞いてみましょう。
→バートンの板に他社バインディングは設置できますか?の疑問にお答えします
バインディングの種類(装着方法)
装着方法はストラップ型とリアエントリー型の2種類あります。
■ストラップ型
【GIF】
つま先と足首を大小のストラップで固定する装着方法ですね。
現在主流となっているのが、この装着方式です。
■リアエントリー型
【GIF】
リアエントリーは、スリッパのように後ろから装着するタイプのバインディング。
フローやSPバインディングが有名です。
ディスク規格と違い、誤って購入しても装着できないということはありません。
しかし、ストラップ型・リアエントリー型それぞれメリット・デメリットがあるので、確認してから購入することをおすすめします。
→リアエントリータイプのビンディングってなに?メリット・デメリットは?
ハイバックの確認
※画像の①の部分がハイバック
実は、バインディング選びで一番重要な部分がこのハイバックなんです。
ハイバックは、硬さによってハード、ミディアム、ソフトの3段階に分かれます。
基本的には柔らかいほど乗りやすいです。
初心者・初級者の方はミディアムかソフトフレックスを選ぶようにしましょう。
ブーツとの相性をチェック
ブーツとビンディングには少なからず相性があります。
もし相性をチェックしたいなら、実際にブーツとビンディングを合わせてみましょう。
お店にブーツを持参すれば、よろこんでフィッティングしてくれます。
ネットで購入する場合は、ブーツとバインディングを同じメーカーで揃えると失敗がありません。
初めてギアを購入する場合は、ブーツ、バインディング、板すべてリリースしている大手ブランドがおすすめです。
おすすめのビンディングブランド
- どんなブランドがあるか分からない…
- おすすめ・人気のブランド教えてもらえませんか?
- ゲレンデではどんなブランドが流行っているの?
そんな方のために、おすすめのビンディングブランドを集めてみました。
詳しくは下の記事を参照ください。
→今シーズンのおすすめは?スノーボード人気ビンディング30ブランド大集結!
スノボ板の選び方6つのポイント
板を選ぶポイントは6つあります。
■ベストな板を選ぶ6つのポイント
- 何よりもデザイン優先
- 値段が高いから良いとは限らない
- 滑りのスタイルを考える
- 板の長さは鼻とアゴの間がベスト
- 板の形状で乗り心地が変わる
- 板は柔らかいほど乗りやすい
次項から順番に説明します。
何よりもデザインを優先して選ぼう!
店頭でも販売サイトでも、まず見るべきはデザインです。
そもそもデザインが気に入らない板を買っても、ゲレンデに行きたいと思いませんからね…
それに数多くの板をすべてピックアップして、いちいちスペックを比較するなんてことは誰にもできません。
まずは板をチョイスする意味でも、自分の好きなデザインのボードを何本かピックアップしてください。
「値段が高い=自分にとっていい板」とは限らない
■スノボの値段(目安)
激安モデル | 入門モデル | 中級モデル | 上級モデル |
30,000円(セット) | 50,000円 | 70,000円 | 90,000円〜 |
大前提として「値段が高い=良い板」ではなく「自分のレベルに合った板=良い板」なんです。
最初から高価なモデルを購入してしまうと、性能が良すぎて乗りこなすことができません。
「安価=悪い」ということではないので、初心者の方が選ぶなら機能を絞った入門モデルがおすすめです。
→初心者がスノボ用品一式買うといくらかかる?値段の相場教えます
滑りのスタイルを考える
スノボ板は滑りのスタイル別に6つの種類があります。
- オールラウンドボード
- オールマウンテンボード
- パークボード
- グラトリ・ジブボード
- パウダーボード
- カービングボード
板のスタイルがわかれば、メーカーがどのような滑りを想定して作っているか知ることができます。
ご自身がどんな滑りをしたいのか、想像しながら選んでみましょう。
もし何を選べばいいか分からない場合は、万能型のオールラウンドボードがおすすめです。
→図解で分かりやすい!スノーボードの滑り方ってどんな種類があるの?スタイルや競技まとめてみた
板の長さは鼻とアゴの間がベスト
板は鼻とアゴの間の長さ(レングス)がベストです。
インターネットで購入する場合は、身長-15〜−20cmを目安にしてください。
またターン思考なら長め、トリック思考なら短めを選ぶと、さらに乗りやすくなりますよ。
板の形状で乗り心地が変わる
実はスノーボードの板は、形状によって乗り心地が異なります。
キャンバーやロッカーというのは、写真のように板を真横から見た時の形状の違いです。
ターン | オーリー | 逆エッジ | レベルの目安 | |
キャンバー | ◎ | ◎ | ✖ | 中~上級 |
可変キャンバー | ○ | ◎ | △ | 初級~上級 |
ロッカー | ✖ | ✖ | ◎ | 初心者 |
フラット | ○ | △ | ○ | 初~中級 |
Wキャンバー | ○ | ○ | ○ | 初〜中級 |
分かりやすいように一覧にしてみました。
初心者の方が選ぶならキャンバー以外がおすすめですね。
さらに板の形状には、テール(後方)とノーズ(先頭)が同じ長さのツインボード、またはノーズが長いディレクショナルボード(またはディレクショナルツイン)があります。
ターンしやすいのはディレクショナルボードですが、「トリックもやってみたい!」というのであればツインボードを選びましょう。
各形状について詳しく説明するととんでもない文字数になるので、詳細を知りたい方は下の記事を参照ください。
→日本一わかりやすい!スノーボード板の形状や各スペックの特徴を詳しく解説します
板は柔らかいほど乗りやすい
スノボ板の硬さはハード、ミディアム、ソフトの3段階に別れます。
※メーカーによっては、5段階、10段階表記していることもあります。
基本的には柔らかいほど乗りやすいと考えてください。
特にこだわりがなければ、最初は柔らかい板を選びましょう。
初心者の方におすすめのスノボ板11選
前述の選び方の基準をもとに、初心者の方にオススメな入門板を10選ピックアップしてみました。
ターンしやすい板からグラトリ向けまで、知人のショップ店長さんの意見をもとに選んでます。
詳しく知りたい方は、下の記事を参照ください。
→【最新版】スノボ歴22年のベテランが厳選!ガチで上達したい初心者・初級者におすすめの入門板10選
板・ブーツ・ビンディング相性表
柔らかい板 | 中の硬さの板 | 硬い板 | |
柔らかいブーツ&ビンディング | ◎ | △ | ✖ |
中の硬さのブーツ&ビンディング | ○ | ◎ | ○ |
硬いブーツ・ビンディング | △ | ○ | ◎ |
大前提として、板・ブーツ・ビンディングのフレックス(硬さ)は統一したほうがいいです。
- 柔らかい板→柔らかいブーツ&ビンディング
- 中の硬さの板→中の硬さのブーツ&ビンディング
- 硬い板→硬いブーツ&ビンディング
逆に板とブーツ・ビンディングの硬さに開きがあるほど乗りづらくなります。
特に初心者の方は、すべて柔らかい板で揃えると相性が良いです。
定価の安いモデル=初心者モデルなのでおすすめ
基本的には定価とスペックはイコールだと思ってください。
だから初心者の方には安いモデルを推奨します。
バートン、サロモン、K2など有名ブランドなら、「安かろう悪かろう」ということはありません。
逆に最初から高価なモデルを購入してしまうと、性能が良すぎて乗りこなすことができないです。
それどころか、上達の妨げになることも。
初めて購入する際は機能を絞った入門モデルがおすすめです。
元イントラがおすすめ!最新のスノボギアブランド
「具体的にどんなモデルがおすすめですか?」
そう悩んでいる方も多いと思います。
自分の目指すスタイルに合っていないギアに乗っていると、いつまで経っても上達は望めませんからね。
下の記事では私のイントラとしての経験はもちろん、友人のショップ店長やプロライダーの意見を総合しておすすめブランド・モデルをピックアップしてみました。
この記事を読めば、きっと運命のビンディングに出会えるはずです!
→スノーボード板人気85ブランド大集合!選び方のコツも教えるよ
→今シーズンのおすすめは?人気スノーボードブーツ20ブランド大集合
→今シーズンのおすすめは?スノーボード人気ビンディング30ブランド大集結!
スノボギアの型落ちモデルを探すならグーグルショッピング
スノボギアの型落ち品を探すなら、グーグルショッピングが便利!
たとえば「ブランド モデル名 年式(昨年がベター)」と検索すると、様々なショッピングサイトのギアが表示されます。
例)ヨネックス 4XP 2021
さらにスペックや価格でも絞り込みができるので、自身のレベル・スタイルに合ったギアがお得に買えちゃいます。
型落ち品の探し方については下の記事にまとめていますので、気になる方は参照ください。
→安く買うなら型落ちモデル!スノボギアの旧品を探すコツ・注意点教えます
まとめ
初めての板・ブーツ・バインディング購入、あまりに選ぶ基準が多いとかえって混乱しますよね。
でも、今回ご紹介したポイントさえ守れば失敗することはありません。
ぜひ、今シーズンは自分にベストなギアを揃えて、最高のシーズンにしていただければと思います。
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