こんにちは、元スノーボードインストラクターのらくスノです。
スノボ初心者にとって最大の壁であり、誰もが一度は恐怖を感じるのが逆エッジですよね。
逆エッジとは、簡単にいうと進行方向側のエッジが雪に引っかかり、雪につまずくこと。両足がバインディングで固定されているスノーボードは、雪につまずくと勢いよく投げ出されて簡単にコケてしまいます。
打ちどころが悪いと、頭部の強打や骨折といった大怪我のリスクもあるため、逆エッジ対策はスノボを始めたらなによりも最初に覚えてほしい超重要テクニックです。
実は、逆エッジは「ひざを曲げるだけ」で簡単に防ぐことができるのをご存知でしょうか?
今回は、初心者の方でも今日から実践できる、超簡単な逆エッジ対策について分かりやすく解説します。この記事を読めば、もう逆エッジの恐怖に悩まされることはなくなりますよ!
逆エッジとは→雪につまずいてコケること

逆エッジを防ぐためには、まずその仕組みと原因を知ることが大切です。
逆エッジとは、本来使うべきエッジとは反対側のエッジが雪に引っかかって(つまずいて)コケることを言います。
例えば、街を歩いている時に段差につまずいてコケそうになっても、人間は無意識にもう片方の足を出して踏ん張ることができますよね。
しかし、両足がバインディングで完全に固定されているスノーボードでは、もう片方の足を出すことができません。
つまり、スノーボードで一度逆エッジになってしまうと、人間の本能的な反射神経では防ぐ手段がないのです。だからこそ、逃げ場を失った体が前や後ろに強く叩きつけられ、スローボーダーにとって最大の大敵と言われています。
主な原因は、滑走中の姿勢(ポジション)の崩れや、余計な力が入ることによるエッジの切り替えミスです。特に初心者のうちは、スピードへの恐怖から体が後ろに引けてしまい、意図しない側のエッジが雪に噛んでしまうケースが多く見られます。
逆エッジ対策はひざを曲げること

では、どうすればあの恐ろしい逆エッジを防ぐことができるのでしょうか。
逆エッジにならない超簡単な方法、それは滑っているときに「とにかくひざを曲げること」です!滑走中は、あれこれ考えずに「ひざを曲げること」だけを意識してください。
そもそもスノーボードは、常にどちらかのエッジを雪面に効かせて滑る乗り物です。
逆エッジを防ぐために「板をフラット(平ら)にして滑ればいいのでは?」と思うかもしれませんが、実はエッジを使わずに滑るシーンはほとんどありません。まっすぐ滑る直滑降の時であっても、よほど低速でない限りは、つま先(トゥ)側、もしくはかかと(ヒール)側のどちらかのエッジを常に使って滑っています。 板が完全にフラットになると、雪面の凹凸を拾って不意に逆エッジがかかってしまうからです。
とはいえ、スノボを始めたばかりの初心者に「常にエッジを意識して使え」と言っても、急にできるわけがありませんよね。そこで絶大な効果を発揮するのが「ひざを曲げる」という動作なのです。
人間の体の構造上、ひざを曲げて重心を落とすと、足首がロックされて自然とつま先側かかかと側のどちらかに体重(プレッシャー)が加わるようになります。つまり、本人は「ひざを曲げているだけ」のつもりでも、スノーボードの板には自然と正しいエッジが立ち、逆エッジがかからない安全な状態を作ることができるのです。
近年、YouTubeなどの最新スノボレッスン動画でも、「板をフラットにするな、ひざを曲げてどちらかのエッジに乗り続けろ」という教え方が主流になっています。難しい専門用語を覚える必要はありません。まずは「滑るときはひざを曲げる!」これだけを体に叩き込みましょう。
ひざを曲げるだけで逆エッジ防止になる理由を科学的に解説

では「ひざを曲げる=逆エッジ対策」になる意味を、体の構造から科学的に解説します。
まずはイスを用意して、写真のように背筋を伸ばして立ってみましょう。次に、そのままの姿勢でひざを曲げてみてください。
どうですか?棒立ちの時よりも、自然とつま先(またはかかと)に体重が乗っていく感覚がありませんか?
これは人間の解剖学的な仕組みによるものです。人間の足は、ひざを曲げると連動して足首の関節(足関節)がロックされ、足裏の重心が自動的に前後に移動する構造になっています。
スノーボードにおいて、この「自動的に重心が移動する現象」こそが最大のポイントです。ひざを曲げるだけで自分の体重が自然とどちらかのエッジにかかり続けるため、逆エッジの最大の原因である「板がフラット(平ら)になって雪面に引っかかる状態」を科学的に引き起こせなくしているのです。
また、スポーツ科学の視点からも、ひざを曲げて重心を下げることで体幹が安定し、雪面の急なデコボコに対する衝撃吸収能力(サスペンション効果)が飛躍的に高まることが証明されています。つまり、ひざを曲げることは、物理的にも解剖学的にも最強の逆エッジ対策になります。

次は逆のパターンを試してみましょう。
やはり写真のように、今度はイスの背もたれなどを手でつかみます。そして、そのままお尻を少し後ろに引くようにしてひざを曲げてみるとどうでしょう……。意識しなくても、自然とかかとに体重が乗っていくのが分かりますよね。
そうです、これをスキーやスノーボードの専門用語で「荷重(かじゅう)」と言います。
荷重とは、要するにつま先、またはかかとのどちらかのエッジに自分の体重(力)がしっかりと加わっている状態のことです。
この実験から分かる通り、私たちは難しいエッジコントロールの技術を使わなくても、「ひざを曲げる方向を変えるだけ」で、つま先側とかかと側のどちらにも自由自在に荷重する(エッジに力を伝える)ことができるのです。ひざを曲げることが、いかに強力で簡単な逆エッジ対策であるかが、この体の仕組みからもよく分かりますよね。
雪面に対してボードが立つことで逆エッジを防止できる

逆エッジを完全に防止するには、雪面に対してスノーボードの板を適度に変形・傾かせる、つまり「荷重(エッジを立たせる)」しなければなりません。
しかし、体がピンと伸び切った棒立ちの状態では、先ほどのイスの実験と同じように、板に十分な荷重をかけることができなくなってしまいます。だからこそ、滑っているときは意識してひざを曲げる必要があるのです。
ひざを適度に曲げることで、あれこれ細かく意識しなくても自然と板が雪面に対して立ち、初心者の方でも簡単に逆エッジを防ぐ無敵の体勢(ポジション)をキープできます。
……と、ここまで論理的に細かく説明してなんですが、滑っている最中にこんな難しい理論なんて覚える必要は一切ありません!(笑)
とにかく「逆エッジになりたくない!」「コケるのが怖い!」と思ったら、理屈抜きで滑走中はひざを柔らかく曲げること。これだけを頭に叩き込んでおきましょう。
最後にひとつだけ注意点があります。ひざを曲げようと意識しすぎると、どうしても視線が下がって「猫背(前かがみ)」になりがちです。猫背になると逆にバランスを崩しやすくなるので、顔を上げて、背筋はまっすぐ伸ばした状態を意識してくださいね!
スノボ初心者が1時間で滑れるようになる練習方法

私はインストラクター時代、本当にたくさんの方にスノーボードを教えてきました。
お金をいただいてレッスンをしている以上、老若男女どんな方であっても、限られたレッスン時間内に必ず滑れるようにしなければならないというプロとしての責任があります。
そこで、運動が苦手な方でも確実に短時間で上達できるように、試行錯誤の末に編み出したのが「らくスノ式・最速上達メソッド」です。
私がレッスンで実際に行っているカリキュラムは、以下の合計60分(1時間)・たった6つのステップだけで構成されています。
- ステップ1:基本姿勢を覚える(5分)
- ステップ2:安全な転び方を覚える(10分)
- ステップ3:曲がり方を覚える(20分)
- ステップ4:リフトの降り方を覚える(5分)
- ステップ5:横滑りを覚える(10分)
- ステップ6:大回りで滑る(10分)
そうです、難しい練習を何時間も繰り返す必要はなく、この6ステップを順番にこなすだけで誰でも滑れるようになるのです。
今回詳しく解説した「ひざを曲げる逆エッジ対策」は、まさにすべての土台となるステップ1(基本姿勢)の最重要内容になります。
プロ直伝の「最速上達メソッド」について、残りのステップやさらに詳しい滑り方のコツを知りたい方は、ぜひ下記の関連記事も合わせてチェックしてみてください。ステップ順に読むだけで、あなたのスノボ上達スピードが劇的にアップしますよ。
→元イントラが教える!スノボ初心者がたった1時間で滑れるようになるコツ
まとめ

だらだらと能書きも垂れてしまいましたが(笑)、とにかく逆エッジを防ぎたいなら、まずは難しいことを抜きにして「滑るときはひざを曲げる」ということだけを意識して滑ってみてください。
たったこれだけの意識で、スキー場から帰る頃には逆エッジで派手にコケる回数が劇的に減っているのを実感できるはずです!
ただし、どれだけ逆エッジ対策を万全にしていても、自分自身でコントロールできないようなスピードを出して滑るのは絶対にやめましょう。
全国のスキー場や公式サイトでもアナウンスされている通り、スピードの出しすぎは自分自身が大怪我をするだけでなく、他の滑走者と衝突して重大な事故を引き起こす原因になります。自分のレベルに合ったスピードを守りながら、安全にスノーボードの楽しさを満喫してくださいね!
















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