こんにちは、20年以上スノーボードやっている、らくスノです。
グラトリ、ラントリ、カービング、パウダー…あらゆるスタイルのライダーが愛用するハイブリッドキャンバー、気になっている方も多いのではないでしょうか。
でも、しっかり特徴を理解しないまま購入すると、ゲレンデで後悔することも…
今回は知り合いのショップ店長やプロライダーの中で評判が良かったハイブリッドキャンバーのみを厳選してチョイスしました。
この記事を最後まで読めば、あなたにピッタリのハイブリッドキャンバー板を知ることができますよ!
※当コンテンツは独自の評価基準を元におすすめギアをピックアップしてます。評価・選定基準のガイドラインに関してはこちらを参照ください。
スノーボード板の形状別の特徴に関しては以下の記事にまとめています。
目次
元イントラが厳選!おすすめのハイブリッドキャンバーボード
※印はレディースありモデルです。
次項から初心者向け、グラトリ、オールラウンド、カービングのジャンル別におすすめモデルを紹介していきます。
初心者の方におすすめのハイブリッドキャンバー
まずは初心者の方におすすめのハイブリッドキャンバーを紹介します。
ロッカーやダブルキャンバーといった、いわゆる初心者向けの形状に比べコントロールは難しいです
でも、いったん乗りこなすことができれば初心者の方でも切れのあるターン、高さのあるオーリーができます。
こちらの項で紹介するモデルは、どれも有名ブランドなうえに安価でおすすめです。
バートン/インスティゲーター
バートンのインスティゲーターは、ピュアポップと呼ばれるハイブリッドキャンバーを備えた入門モデルとなっています。
普通スノーボード入門モデルの板っていうと、原付きバイクのようなイメージで…
たしかに走ることはできるけど、本当のバイクの魅力が味わえるかといえば微妙ですよね。
でもインスティゲーターは違います。
低速域はもちろん、高速域でも抜群の安定性を実現。
それでいてターン・トリックしやすいので、スノーボードの楽しさを存分に体感させてくれます。
フラット部分が浮力を与えてくれるので、パウダーランもいけちゃう!
このランクでは間違いなくナンバーワンのハイブリッドキャンバーと言えるでしょう。
サロモン/フロンティア(レディースモデルあり)
サロモンの入門モデルであるフロンティアは、フラットアウトと呼ばれるハイブリッドキャンバーを採用してます。
前項のインスティゲーターよりも、トリックやカービングの安定感が優れているモデルです。
ただし、その分コントロールもシビアになるので、生半可な気持ちで購入すると乗れずに後悔します。
逆に乗りこなすことができれば、中上級者向けの板への乗り換えもスムーズ。
カービングやラントリ志向の初心者におすすめの1枚です。
K2/ジオメトリック(レディースモデルあり)
K2ジオメトリックは歴史ある初心者向けグラトリボードとして有名です。
特に低速域でのコントロール性能においては他の追従を許しません。
ハイブリッドキャンバーは乗り味がマイルドとはいえ、ダブルキャンバーやロッカーと比べコントロールは難しいです。
ただ、ジオメトリックの場合、反り上がりにロッカーを配置しているので低速域でも容易にコントロールできる。
それでいて雪面へのグリップがいいので、グラトリ初心者におすすめなんですね。
フラットバーンでの低速トリックを中心に練習するなら、ジオメトリックで間違いないでしょう。
グラトリ・ラントリにおすすめのハイブリッドキャンバー
続いてはグラトリにおすすめのハイブリットキャンバーを紹介したいと思います。
グラトリメインであればダブルキャンバーも選択肢に入ってきますよね。
でも、オーリーの高さや高速時の安定感においては、万能型のダブルキャンバーよりハイブリッドキャンバーに軍配が上がります。
もちろん乗り方が難しいことや雪のコンディションに影響されやすい等デメリットもありますが、より尖った滑り方をしたいならハイブリットキャンバーを選んでみてはいかがでしょうか。
オガサカ/TF(レディースモデルあり)
オガサカの定番CTから派生したモデルがTFです。
元々カービング寄りのオールラウンドボードとしてCTがありましたが、「もっとラフに遊びたい」という要望に答え、TF(The Free)が生まれました。
CT自体が完成された板なので、派生系のTFのポテンシャルに関しても言う事ありません。
もちろんCTよりも柔らかく、ハイブリッドキャンバーなので多少見劣りする部分はあります。
でも、その分コブや湿雪、パウダーなど不安定なバーンではCT以上の安定感。
軽快な滑り心地なので、女性にもおすすめのグラトリボードです。
WRX/Mk-S(レディースモデルあり)
WRXのMk-Sは、有名You Tuberいぐっちゃんが開発したラントリ専用ボード。
ラントリなので、当然カービング時の安定感は重要です。
Mk-Sはセミハンマー形状なので、有効エッジが長く体をグイグイ倒していけます。
でも、セミハンマーってめちゃくちゃコントロールがシビアなので、トリックには不向きなんですよね。
普通のカービングボードになってしまう。
だからハイブリットキャンバーを採用することで、乗り味を少しマイルドにしたわけです。
ミドルフレックスなので高回転スピンもいけちゃう、最強のラントリボードといえるでしょう。
011アーティスティック/ダブルフライ(レディースモデルあり)
私が本格的にスノーボードを始めた頃からトップに君臨するグラトリボードがダブルフライ。
最大の特徴は圧倒的な軽さと扱いやすさ。
正直板を軽くするのは簡単なんですよ、単純にボードを薄くすればいいだけですからね(笑)
ただ軽量化するとボード自体の強度はもちろん、バタついて滑走が安定しません。
でも、ダブルフライはフォームコア(サーフボードで使われる素材)を使用することで、軽量化と安定化の両立を実現。
また昔ながらのオーソドックスなシェイプは、癖がなく乗りやすい。
ハイブリッドキャンバーは接雪点にフラット部分を設けることで、プレス時の安定感が抜群。
「今シーズンは高回転スピンを目指したいけど、どんなボードを選べばいいか迷ってる」なんて方に全力でおすすめします。
オールラウンドに遊べるハイブリッドキャンバー
パウダーからゲレンデクルージングまで、オールラウンドに遊べるハイブリッドキャンバーボードを紹介したいと思います。
キャンバーだとパウダーや低速に弱い、ダブルキャンバーだとグリップや安定感が弱い。
そんな欲求不満なボーダーの要望を満たしてくれるのがハイブリッドキャンバー形状です。
キャピタ/DOA
キャピタのフラッグシップモデル、DOAを紹介します。
DOAはオーストリアにある巨大スノーボード工場、マザーシップを代表するフリーライドモデルです。
とにかく反発が強いのでキッカー・パイプはもちろん、地形遊びが超面白い板に仕上がってます。
またメーカー側もおすすめしているようにカービングも得意とする板なので、地形・パークに飽きたらセットバック入れてゲレンデクルージングもいいですね。
国内ブランドの同レベルの板より実勢価格で2万円ほど安いのも魅力的。
ライド/ツインピグ(レディーズモデルあり)
この記事で紹介するボードの中で、もっとも変わり種のハイブリッドキャンバーボードがライドのツインピグ。
ツインシェイプなので当然トリックボードではあるのですが、正直グラトリもキッカーも高回転スピン系はやりづらい…というか重くて無理(笑)
ただ、そんなデメリットを忘れてしまうくらい面白い板なんですよ。
極太ワイドと物理的な重量がヤジロベーのように重心を保ってくれるので、カービングがやりやすい。
さらに浮力がハンパないので、降雪時のサイドヒットが最高に面白いです。(私は普通にバックカントリーでも使ってました。)
トリックも高回転スピンは厳しいといいましたが、低回転であれば十分楽しめます。
値段も型落ちなら5万円以下で買えるので、遊び用のセカンドボードとしてもおすすめです。
リブテック/ダイナモ
リブテックのダイナモは一風変わったハイブリッドキャンバー形状。
センターが浮いているのは他ブランドのハイブリッドキャンバーと変わりませんが、少しロッカーが入っておりダブルキャンバーに近い乗り心地です。
そもそもキャンバー形状は降雪・低速に弱いのが難点。
でもダイナモのハイブリッドキャンバーは、パウダーでの浮力が抜群で低速でもしっかり踏める板に仕上がっています。
さらにハード寄りのミディアムフレックスなので、ランディングやカービングで抜群の安定感があります。
カービング、パウダー、パーク、地形等…オールマイティーに遊びたい方におすすめのボードです。
カービングにおすすめのハイブリッドキャンバー
カービング板といえば、キャンバーボード一択と考えているボーダーも多いと思います。
ただキャンバーボードは降雪や低速に弱いので、コンディションを選べないサンデーボーダーには不向きなんですよね。
乗り味マイルドなハイブリッドキャンバーなら降雪時や低速グラトリも楽しめるので、汎用性は高いといえます。
BCストリーム/S(レディースモデルあり)
カービングの入門ボードとして激押しなのがBCストリームのS。
ラウンドボードなのでどんなコンディションでも乗りやすい。
それこそハンマーボードなんて降雪や荒れたバーンに弱いですが、Sならコンディションを気にせず攻めていけます。
カービング初心者にとって角付けは鬼門だと思いますが、Sは可変キャンバー形状なのでスムーズなターン導入が可能です。
もちろん本来はカービング寄りのボードですが、グラトリ、パーク、ラントリ、地形…なんでもいけるボードに仕上がってます。
モス/RRR(レディースモデルあり)
モスを代表するカービングボード、RRR(トリプルアール)の紹介です。
RRRはノーズだけにハイブリッドキャンバーを配置した特殊なモデル。(テールは通常のキャンバー)
だからターンの捉えはスムーズだけど、テールがしっかりグリップするからハイブリッドキャンバー独特のルーズさを感じません。
キャンバーの反発を感じやすいのでターンの切り返しが楽しい。
セミハンマーに乗り慣れてない方にもおすすめのボードです。
まとめ
たしかに高速カービングやビッグキッカー等、ハイパフォーマンスが要求される状況においてはキャンバーがベストだと思います。
しかし、一般ボーダーにとってはオーバースペックなのも事実。
とはいえダブルキャンバーでは物足りなさを感じますよね。
ハイブリッドキャンバーはそんな中途半端な要求に答えてくれる唯一の形状です。
ぜひ今シーズンはハイブリッドキャンバーボードを検討してみてはいかがでしょうか。
その他の形状別おすすめの板
その他の形状別の特徴とおすすめのボードに関しては以下、順番にまとめています。
自分のスタイルに合うボード選びの参考にください。
キャンバー
キャンバーボードの特徴は、グリップの良さと高い反発力です。
雪面をしっかり捉え、高速時や荒れたコースでも安定して滑ることができます。
かなり技術を要求される形状ですので、キャンバーは中上級者向けの板と言えるでしょう。
→【最新版】カービングからグラトリまで!ハイキャンバーボードおすすめモデル
ダブルキャンバー
ダブルキャンバーボードは、1枚のボードに2つのキャンバー(アーチ)があるボードを指します。
飛び抜けた特徴こそないものの、全てにおいて平均的な性能を有するボードです。
グラトリ、カービング、パーク等…色々なスタイルを楽しみたい方にピッタリの形状ですね。
→元スノボイントラが厳選!グラトリにもおすすめのダブルキャンバーボード11選