20年以上スノーボードやっている元インストラクターの、らくスノです。
- スノーシューってどんな種類があるの?
- スノーシューの選び方の基準は?
- プラフラームと金属フレームの違いは?
そんな疑問をお持ちの方にぴったりの内容になっています。
それこそ自分の実力や志向する山域に合わないスノーシューを選んでしまうと、最悪歩行困難になってしまいますからね。
今回は筆者の知り合いの山岳ガイドやショップ店長に聞いた、正しいスノーシューの選び方について解説したいと思います。
この記事を最後まで読めば、もうスノーシュー選びで失敗することはありません。
スノーシューとアイゼンの違い
冬山を歩行するギアとして、スノーシューとアイゼンがあります。
ざっくり分けると、斜度がない低山ではスノーシュー、急峻な高山ではアイゼンを使用する場合が多いです。
ことバックカントリーのメジャールートでいえば、ほとんどがスノーシューでアプローチできます。
スノーボードをメインに選ぶなら、スノーシューで問題ありません。
スノーシューは大きく分けて3種類ある
スノーシューは以下の種類があります。
- 登山用(金属フレーム)
- バックカントリー用(プラスチックフレーム)
- スノーハイキング用(パイプフレーム)
スノーボードのバックカントリーで使用するなら、登山用かバックカントリー用を購入しましょう。
※当ブログでは、森林限界点以上を登山、なだらかな丘陵をバックカントリーと定義しています。
登山用(金属フレーム)
出典:MSR
登山用のスノーシューは金属フレームで強度が高く、過酷な歩行にも耐えることができます。
爪が多くグリップ力が高いので、滑落の危険が高まるトラバース(山道を横断すること)においても威力を発揮します。
森林限界点以上を目指すなら、登山用を購入しましょう。
バックカントリー用(プラスチックフレーム)
出典:MSR
登山用スノーシューは強度・グリップ力が強い反面、柔軟性がないので疲れやすいです。
その点、バックカントリー用なら軽量&柔軟でハイクも楽々。
グリップは登山用ほどではないですが、初・中級ルートならまったく問題ありません。
スノーハイキング用(パイプフレーム)
出典:ベルモント
スノーハイキング用は安価で歩行も楽ですが、ほとんどのモデルが平地を想定しているためバックカントリーには不向きです。
スノーシューの選び方5つのポイント
スノーシュー選びには5つのポイントがあります。
次項から順番に解説します。
サイズは靴ではなく体重+荷物の重量で選ぶ
サイズ | 21インチ | 22インチ | 23インチ | 24インチ | 25インチ | 26インチ | 27インチ |
推奨重量 | 〜65kg | 〜70kg | 〜75kg | 〜80kg | 〜85kg | 〜90kg | 〜95kg |
スノーシューは靴のサイズではなく「体重+荷物の重さ」で選んでください。
「体重が軽い」とか「軽いものしか持たない」ようであれば、男性の方がレディースを履いてもOK。
スノーシューは「大は小を兼ねる」ものではありません。
- サイズが大きいと雪面の浮力はあるが重くて歩きづらい
- サイズが小さいと雪面の浮力は劣るが歩きやすい
しっかり自分に合ったサイズを選びましょう。
ヒールリフターは傾斜での歩行が楽になる
ヒールリフターは、かかとを斜めにすることで斜面が歩きやすくなる機能です。
基本的にバックカントリー用のスノーシューには付属していることが多いですが、購入前に念のため確認してみましょう。
クランポン(かぎ爪)の数でグリップ力が決まる
出典:アトラス
基本的にクランポン(爪)の多いほうがグリップ力が高いです。
同じバックカントリー用スノーシューと言っても、クランポンの数は違います。
ご自身のメインに考えているフィールドを想定して選びましょう。
フレームの素材で変わる歩きやすさ
出典:アトラス
- 金属フレーム…登山用
- プラスチックフレーム…バックカントリー用
- パイプフレーム…スノーハイキング用
バックカントリー初心者の方が購入するならプラスチックフレームがおすすめです。
金属フレームは強度・グリップ力が高いものの柔軟性に欠けるため、慣れないと足に負担がかかります。
ベルトの種類で装着が楽になる
出典:タブス
- ゴムベルト…装着が楽、予備があれば山で修理もできる
- BOAベルト…装着はすこぶる楽だが、山での修理が難しい
- ナイロンベルト…強度は高いが、装着に時間がかかる
初めて購入するならゴムかBOAベルトがおすすめ。
ただしダイヤル式のBOAベルトは装着が楽な反面、壊れると修理が困難です。
より安全性を担保するなら、ゴムベルトかナイロンが無難でしょう。
まとめ
■スノーシュー選び5つのポイント
ぜひ上記を参考に、ご自身にぴったりのスノーシューを選んでいただければと思います。
なお、山岳ガイドやプロライダーも愛用する人気のスノーシューに関しては別記事にまとめました。
詳しくは関連記事を参照ください。
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