【26-27】新次元のカービング✕トリックボード!スプレッドRDの魅力をライダーの菅谷君にインタビュー

スプレッドが提案する「RD(Re-Define=再定義)」は、カービングとトリックを融合させた全く新しいコンセプトのボードです。筆者も2シーズン使い込みましたが、まさに「再定義」の名にふさわしい唯一無二の乗り心地だと感じています。26-27モデルではスーパーワイドやレディースも登場し、さらなる進化を遂げたRDの魅力について、監修者であるスプレッドライダーの菅谷君にお話を伺いました。カタログにはない情報ばかりなので、ぜひ最後までご覧ください。

元イントラでスノーボード専門ライター。数々の有名ライダーと取材経験あり。元々スロープスタイルの選手でしたが、 引退後はカービングやバックカントリーを中心にスノーボードを楽しんでいます。

RDの特徴は「絶妙なフレックスバランス」

――まずは、RDの大きな特徴であるサイドカーブについて教えてください。

菅谷君: カービングにおける板のフレックスって、一般的には「ある程度硬いほうがいい」と思われがちですよね。でも、実はターンをしている最中というのは板を立てている状態なので、サイドカーブ(エッジの曲線)に乗っかっている形になるんです。板が縦(垂直)に近い状態になるので、正直なところ、板のフレックス(しなり)自体はそれほど関係なくなってきます。

――なるほど。ターン中はフレックスよりもサイドカーブが重要だと。

菅谷君: そうなんです。だから「サイドカーブでしっかりカービングして、本来のフレックスを使ってトリックを繰り出す」というイメージですね。そのバランスの方が、結果として効率的で乗りやすくなります。

もちろん、荒れたバーンを滑ったり、超高速域で攻めたりする場合は、ある程度の板の硬さでバタつきを抑える必要があります。ですが、結局のところ板を立ててしまえばサイドカーブで滑ることになるので、極端な硬さは必要ないというのが僕の考えです。

――一般的にカービングボードはセンターが硬く、両足の連動性を高めることでターンしやすくしていると言われますよね。でも、RDの考え方は少し違う。

菅谷君: そうですね。サイドカーブを使って板を走らせることを考えれば、センターが多少柔らかくても、しっかりカービングはできるんです。RDはアウトライン(設計)が秀逸だからこそ、ガチガチのカービングボードのように硬くしなくても、深いターンが可能になっています。センターはフレキシブルに動き、ノーズとテールには適度な張りを持たせています。

――サイドカーブといえば、RDは「シングルサイドカーブ」を採用していますね。 

菅谷君: ターン弧って、本来は一本の線じゃないですか。複合カーブ(複数の半径を組み合わせた設計)だと、滑走中に常にどこかがズレているような感覚になりやすい。複合サイドカーブは「ズレをコントロールして多様なターンを描く」というコンセプトですが、雪面は常に不安定なもの。だからこそ、精度を出せる部分は徹底して出したい。シングルサイドカーブなら、板の立て具合だけでターン弧を自在に調整でき、常にズレのない安定したターンが可能になります。

レディースモデルも登場!26-27シーズンはサイズラインナップが大幅に増加

――26-27モデルでの変更点はありますか?

菅谷君: 初年度からすでに完成された板だったので、基本的な設計に変更はありません。ただ、サイズ展開は大幅に増えましたね。今回レディースモデルも登場しましたが、メンズと比べてアウトラインを変えるようなことはせず、フレックスも共通のフィーリングに仕上げています。

――グラファイトソール仕様ということで新登場の「RD GX」も注目されていますね

菅谷君: アウトラインは同じですが、やはり滑走性は格段に上がっています。一般のユーザーさんでも体感できるレベルで走りますよ。

――私(筆者)も試しましたが、春のストップ雪でも引っかかりなくスムーズに滑れました!

菅谷君: 静電気による汚れがつきにくく、水はけが良いのもグラファイトの利点ですね。

――それにしても、26-27シーズンのサイズラインナップは圧巻です。

菅谷君: 正直、かなり売れています(笑)。カービング需要の高まりを肌で感じますね。手応えがなければ、レディースや2cm刻みのサイズ展開は不可能ですから。ここまでサイズを揃えているモデルは、他ブランドでも稀だと思います。

スノーボードを楽しむための究極のアウトライン

――「カービング×トリック」というコンセプトが、今のユーザーに刺さっているんでしょうか。

菅谷君: コンセプトはそこですが、設計思想も理にかなっていると思います。全長に対し有効エッジを最大限に伸ばしてターン性能を追求するのが「ハンマーヘッド」。逆に、取り回しを良くするために板を短くしたのが、グラトリ側からアプローチした「セミハンマー」。結局、行き着く先はどちらも似た形状になるんです。
RDはその「どっち付かず」ではなく、どちらのスタイルに対しても完璧なアウトラインを追求しました。いわば、スノーボードを楽しむための「究極のアウトライン」ですね。

――インサートホールの位置も工夫されていますよね。

菅谷君: あえて後ろ側に増やしています。実際、一番外側や一番内側ってあまり使わないし、セットフロントにすることも稀ですよね。後ろに選択肢を増やすことで、より幅広いセッティングを可能にしました。
今はグラトリメインのユーザーさんもRDを選んでくれています。同じ有効エッジでも、RDなら1〜2サイズ短い板を選べる。スイングウェイトが軽くなる分、取り回しが劇的に良くなりますから。

――中国など海外でも評判が良いと聞きました。

菅谷君: 中国の雪って本当に硬いんですよ。そんなガチガチのバーンでも、現地の方はRDでバリバリにカービングしてくれています。

――足の大きな方向けの「スーパーワイド」が登場したのも、その影響でしょうか?

菅谷君: 中国市場だけを意識したわけではありませんが、今はダックスタンスでのカービングも流行っていますし、足のサイズが大きい方にも妥協なく乗ってほしいという思いで作りました。ブーツサイズが29cmの方でも、ドラグを気にせずしっかり倒し込めますよ。

スプレッドライダー菅谷君のプロフィール

菅谷佑之介君はスプレッドスノーボード、SPバインディングのライダーです。菅谷君の最新情報を知りたい方は、インスタグラムをチェックしてみてください。

インスタグラム

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RECT DISC

まとめ

RDをメインに2シーズン計30日滑走した筆者の実体験に基づき、低速域から地形、パウダーまで対応する懐の深さと、スタイルの自由度を体感しました。スペック上の数値を超え、グラトリからテクニカルまであらゆる層が納得できるポテンシャルを秘めたボードです。ぜひ試乗し、RDが提示するスノーボードの再定義をそのライディングで体感してください。

 

 

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らくスノさん
スノーボード歴22年の自称育メンボーダー。北海道出身の父の影響で小学生からスキーをはじめ、18歳でスノーボードに出会う。学生時代に留年してまで山にこもり大会などにも出場するが、就職を機に趣味となる。現在は娘も幼いためあまり滑りにはいけないが、いつか子どもとスノーボードに行くのが楽しみ。