こんにちは、元スノーボードインストラクターの、らくスノです。
スノーボードは斜面を高速で滑走するスポーツ。
脱臼、ねんざ、打撲、骨折等…普通に滑っているだけでも怪我のリスクはあります。
でも、安心してください!
少しの工夫で怪我のリスクを減らすことは可能です。
■スノーボードで怪我を防ぐために注意したい8つのこと
- しっかり準備体操をする
- 正しい転び方を覚える
- ゴーグル・ニット帽をつける
- プロテクター・サポーターを使用する
- スピードを出し過ぎない
- 他の滑走者と距離をとる
- レベルに合ったコース選び
- 小まめな休憩
今回の記事では、スノボで多い怪我の原因や対処法についてお話したいと思います。
この記事を最後まで読めば、怪我なくスノボ旅行を楽しむことができますよ!
目次
スノボで多い怪我は肩の脱臼・手首の骨折
全日本スキー安全対策協議会の調査(21-22シーズン)によると、スノボで一番多い怪我は肩の脱臼と手首の骨折でした。
ただし、全身で考えるとねんざや打撲の割合も高いです。
いずれの怪我も、ほとんどが転び方に起因しています。
対策については後述しますが、スノボは最初に正しい転び方を覚えることが重要ですね。
スノボで怪我をしやすいシチュエーション
スノボで怪我をしやすいシチュエーションは以下のとおりです。
- 初心者の方
- 混雑したゲレンデ
- 当日の天候
- ジャンプ台
- バックカントリー
次項から詳しく解説します。
初心者の方
やはり滑走レベルでいうと、初心者の方のほうが怪我をしやすい傾向にあります。
「転倒時の受け身」や「他の滑走者を避ける技能」などが未熟だと、怪我のリスクが高まるのです。
混雑したゲレンデ
怪我は休日に起きる可能性が高いです。
当然ながらゲレンデは混雑するので、「他の滑走者と衝突」はもちろん、「無理に避けて転倒する」なんて原因も考えられます。
当日の天候
意外にも、怪我は曇りや雪より晴れの日に起きる可能性が高いです。
曇りや降雪時は視界も悪く、スピードが出しづらかったりします。
その点、晴れだと「ついついスピードを出しすぎて大転倒」なんてことも…
ジャンプ台
もう説明するまでも無いですね。
私も現役時代、ジャンプ台の着地に失敗して骨折した経験があります。
バックカントリー
スキー場管理区域外を滑走するバックカントリー。
崖から落下したり、立ち木や岩に激突する事故が絶えません。
スノーボードで怪我を防ぐために注意したい8つのこと
「私は危険な滑り方しないから大丈夫!」
いえいえ、いくらご自身が気をつけていても、他のスキーヤー、スノーボーダーにぶつけられることもありますからね。
実際私の友人は、一般コースでスキーヤーと接触、背骨を圧迫骨折しました。
だから、ゲレンデでは上手い下手に限らず、怪我を防ぐ対策が重要なんですね。
■スノーボードで怪我を防ぐために注意したい8つのこと
- しっかり準備体操をする
- 正しい転び方を覚える
- ゴーグル・ニット帽をつける
- プロテクター・サポーターを使用する
- スピードを出し過ぎない
- 他の滑走者と距離をとる
- レベルに合ったコース選び
- 小まめな休憩
次項から詳しくお話ししていきます。
しっかり準備体操する
特に脱臼やねんざはストレッチで予防することが可能です。
怪我をしやすい肩や手首はもちろん、ひざ・足首を含む全身を入念にストレッチしてください。
怪我のリスクが大幅に低減します。
→怪我の防止になるよ!スキー・スノボを滑る前には必ず準備体操(ストレッチ)をしよう
正しい転び方を覚える
ゲレンデコンディションは日々変化します。
いつでもフカフカのパウダースノーとは限りません。
時には、アスファルトのようなアイスバーンになることも。
柔道の受身などと一緒で、正しい転び方を覚えないと怪我のリスクは一気に高まります。
【GIF】
まず、コケそうになったら必ずしゃがむようにしてください。
想像いただければ分かると思いますが、立ったままで手を付くと雪面までの距離があるので大変危険です。
また、無理に手だけで止めようとせず、背中やお尻など身体全体を使って止まるよう心がけてください。
→【初心者必読】スノーボードの安全な転び方はしゃがむだけ!?超簡単にできるコツ教えます
ゴーグル・ニット帽をつける
皆さんはなぜゲレンデでニット帽とゴーグルを着用するかご存知でしょうか?
「寒からニット帽被るんでしょ?」
「視界を確保するためにゴーグルするんじゃないの?」
いえいえ、実はそれ以外にも重要な役割があります。
実はニット帽やゴーグルには身体を保護する目的もあるのです。
だから「天気が良ければニット帽やゴーグルを着用しなくてもOK!」ということではないんですね。
→ニット帽、ゴーグルを着ける本当の意味とは?明日使えるマメ知識も教えちゃいます!
プロテクター・サポーターを使用する
前述の通り、怪我の原因のほとんどは転倒です。
プロテクターは打撲、サポーターは脱臼・ねんざのリスクを低減してくれます。
特に関節に不安がある場合は、必ず着用しましょう。
ちなみに、タオルを簡易プロテクターにすることもできます。
詳しく知りたい方は、下の記事も参照ください。
→試してみて!0円ヒップパッドプロテクター(ケツパッド)のススメ
スピードを出し過ぎない
ある程度ターンできるようになってくると、自分がコントロールできる以上のスピードを出してしまいがち…
特に初心者・初級者の方はバランスを崩してもテクニックで体勢を立て直すことができないため、怪我をする可能性が一気に高まります。
またスピードが出るほど視界が狭くなるので、ある程度周りの状況判断ができる技術がないと、他の滑走者と接触して怪我する可能性も…
最初は周りの状況をしっかり確認して、自分が制御できるスピードで滑るようにしましょう。
他の滑走者と距離をとる
他の滑走者と間合いをつめ過ぎると、相手が想定外の動きをしたときに対応できません。
実際、いきなり方向を変えたり、転倒することもありますからね。
また友人と間合いをつめ過ぎて衝突してしまう事例もあるので、相手との距離には気をつけてください。
レベルに合ったコース選び
「初心者の方がいきなりゲレンデの頂上に行って、急斜面を転び降りながらターンを覚える」なんていうのは大ウソです。
ゲレンデでは「初心者コース」「上級者コース」など難易度が掲示されていますよね。
自分の実力に合ったコースを選ぶことが怪我の防止につながり、上達も早いです。
また、準備なしにジャンプ台やパークアイテムに入るのはやめましょう。
これも当たり前ですが、気合や根性でできるものではありません。
→スキー、スノーボードパークのルール、マナー知ってますか?初心者の方でも気軽に楽しむ為に覚えておくべき6つのこと
小まめな休憩
「さぁ最後の一本滑って帰ろう」って時に怪我するパターンが意外と多いんですよね。
身体が疲労していると集中力もなくなり、バランスを崩しても対応できません。
私が骨折した時も、このパターンでした…
特に初心者の方は、常に緊張しっぱなしなので疲労しやすいです。
身体に疲労を感じてからでは遅いので、こまめに休憩を取るようにしましょう。
スノボ保険は1日数百円、当日だけでも契約可能
前述の注意点を意識すれば、怪我をするリスクはかなり軽減されますが、それでも不慮の事故は起きてしまうものです。
そこで、万が一に備えて以下の点は抑えておきましょう。
- 行き先・旅行日程を家族に伝える
- 保険証を持参する
- ゲレンデパトロールの連絡先をメモする
- グループで連絡を取れるようにする
- 2人以上で滑る
- スノーボード保険に入る
特に行き先・日程を伝えることは、不慮の事故に遭遇して連絡が取れなくなった場合、家族側から捜索ができるのでとても大事なことです。
また、ゲレンデパトロールの連絡先をメモしておくと、救助が必要な時、迅速に対応できますね。
ちなみに、旅行代理店主催のツアーに参加した場合は旅行保険に加入できるので、怪我が心配な方は問合わせてみましょう。※個人旅行でも加入することが可能です。
コンビニでも当日だけ、数百円から加入することができますよ。
→日本一わかりやすい!スキー、スノーボード保険のコトまるごと解説します
まとめ
怪我をしてしまうと、それだけで旅行が台無しですよね。
もちろん、不慮の事故は起きてしまうものですが、できる限りリスクが低減できるよう注意いただければと思います。
「怪我してスノーボードが嫌いになった」なんて言われると悲しいですからね。
ぜひ、安全にスノーボードを楽しんでくださいね!
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