プロのスノーボーダーってオフシーズン何やっているの?

こんにちは、20年以上スノーボード滑っている、らくスノです。

皆さん、プロスノーボーダーって夏場やオフシーズン何やっているか気になりませんか?

  • バカンス?
  • オフトレ?
  • 南半球に遠征?
  • 翌シーズンのプロモーション活動?

実は皆さんが思っているほど、プロスノーボーダーの世界は甘くありません。

なぜなら、ほとんどのプロスノーボーダーは競技だけでは食っていけないからです。

実際ほとんどのプロライダーはアルバイトや副業で生計を立てています。

この記事を最後までご覧いただければ、オフシーズンのプロスノーボーダーの活動がお分かりいただけると思います。

なお、文中のプロスノーボーダーとライダーは同義です。

プロスノーボーダーの定義とは

出典:日本スノーボード協会ホームページより

そもそも、プロスノーボーダーの定義とはなんでしょうか。

一般的にはJSBA(日本スノーボード協会)やSAJ(全日本スキー連盟)の公認を受けたり、メーカーから資金・ギアなどを提供されることでプロと呼ばれるようになります。

そして、公認を受けたりスポンサーの目に止まるには、大会で結果を出さなければなりません。

マイナー競技であるスノーボードですが、それでもプロになれるのはほんのひと握りの選手なんですね。

ちなみに、プロ野球やプロサッカーなどと違い、スノーボードは大会に出場しなくてもメーカーが契約金を払う価値があると認めれば資金提供を受けることが可能です。(理由は後述します。)

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プロスノーボーダーはおおむね5月からオフシーズン

イエティや狭山スキー場は10月からオープンしてますし、私が知る限り全国で一番クローズが遅い月山スキー場は7月まで営業しています。

しかし、プロスノーボーダーが7月まで活動しているかというとそうではなく、遅くてもゴールデンウィーク前までにシーズンを終える方が多いようです。

ほとんどのゲレンデは、ゴールデンウィークで営業を終えますからね。

だからプロスノーボーダーは5月以降がオフシーズンと考えてよいでしょう。

プロスノーボーダーはオフシーズン何やっているの?

さてここからが本題ですが、プロスノーボーダーって夏はどんな活動をしているのでしょうか?

なんとなくオフトレや季節が真逆になる南半球で遠征しているイメージがありますよね。

中には、オフを満喫している選手もいるようです。

 

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🙃

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すみません、嘘つきました(笑)

実際、オフをゆっくり過ごせるプロスノーボーダーなんてほとんどいません。

写真はマーク・マクモリス選手、オリンピックメダリストにして世界のトッププロ。

そりゃ彼くらいになれば、ゆっくりオフを過ごすことができるくらいのお金は持っているでしょう。

しかし、他のプロ競技同様、スノーボードの世界もそんなに甘いものではありません。

海外遠征・オフトレ

アメリカ合衆国オレゴン州ポートランドにあるマウントフッド。

年間を通してスキー・スノーボードが楽しめるため、世界の名だたるプロスノーボーダーが北半球のオフシーズンに当地を訪れます。

また、 季節が逆になる南半球へ練習&遠征に行く選手もいます。

しかし、海外でオフトレや遠征できるほどスポンサーから資金提供される選手というのは、オリンピック代表候補など本当にトップ中のトップ。

中には自分で資金を融通して海外に行く選手もいますが、ほんのひと握りと言ってよいでしょう。

バイトや副業

むしろ、ほとんどのプロスノーボーダーはバイトや副業でなんとか生計を立てています。

冬の活動に向けて貯金する方もいるでしょう。

私の知人のライダーさんもバイトや副業をしながら活動してます。

「夏は山小屋で働いている」なんてプロスノーボーダーの方もいました。

この項では、オフシーズンの代表的なバイトや副業を紹介したいと思います。

■オフトレ施設で働く

年間を通して日本国内で活動するプロスノーボーダーとしては、ある意味一番恵まれているかもしれません。

キングス、スノーヴァなど、日本各地にはスキー・スノーボードのオフトレ施設があるので、働きながらオンシーズンを待ちます。

【スキー、スノーボード】オフシーズンにできるトレーニング11選

■スポンサーの会社や3Sショップで働く

競技に集中できないとは言え、メーカーなどでスノーボードに携わる仕事ができるだけまだ良いと言えるでしょう。

また、3Sを扱うショップなら(サーフ、スケート、スノーボード)一年中仕事はあるので、やはり恵まれていますね。

■その他のバイトや副業

スノーボードとはまったく関係のないバイトや副業で資金を貯めながら、オフトレ施設に通うプロライダーも多いです。

中には本職が農家や庭師のプロスノーボーダーさんもいらっしゃいます。

■You Tube、クラファンで資金集め

最近はYou Tubeで広告費を稼いだり、クラウドファンディングで活動資金を募るプロスノーボーダーも現れました。

プロとは言え、競技で食えるのはほんとに一握りなんですね。

展示会・販促活動

夢のない話が続いたので…(笑)ここからはプロスノーボーダーらしい活動についてお話したいと思います。

展示会やスノーボードショップでの販促活動もプロスノーボーダーの大事な仕事です。

スポンサー様の商品を販売したり広告してなんぼですから。

やはり一般の販売員が販促するより、プロライダーのほうが説得力が増しますよね。

契約更新

で、6月は一発目にそのイベントがあって、

そこからは僕達の生命線とも言えるスポンサー様との契約更新の時期がやってまいります。

5月に作った書類を携えて、会社を回るんですね。

で、先シーズンはこうやったと。
そして来シーズンはこんな活動がしたいと。

1日かけて語りあいます。

それを評価し、6,7月にメーカーから契約の打診があり、条件に納得できれば契約すると。
ちなみに大体この業界は1年契約が普通です。

引用:岡本圭司の爆弾日記より

プロスノーボーダーにとって最も大事なこと、それがスポンサーとの契約更新。

それこそ選手生命が掛かっているので、プレゼン用の書類づくりにもかなり時間を費やすそうです。

岡本圭司さんのブログを引用させてもらいましたが、他のライダーさんもオフシーズンでの契約が多いようです。

ギアのデザイン・開発

シグネチャーモデルがあるライダーさんなどが、オンシーズンのテストを経て新たなギアの構想を練るのもオフシーズンです。

バートンなどのトップブランドをはじめ、様々なメーカーがプロライダーのアイデアをギア作りに生かしています。

やはりシグネチャーモデルは「あの人のスタイルを真似てみたい!」なんて感じで人気があるんですよね。

カタログ・雑誌・CM撮影等

来季ギアカタログ用のモデルをしたり、スノーボード雑誌のインタビューやハウツー記事を執筆しています。

また、あるライダーさんは大手飲料会社のポスター撮影もしてましたね。

JRのポスターとか車のCMなんかによくスノーボード出てきますが、オフシーズンのスタジオで撮影している場合も多いんです。

Youtube・ブログ・SNSの発信

私の尊敬するWOWの笠原啓二郎さんやP-can .FACTORYの谷口尊人さんはオフシーズンも熱心にyoutubeを更新されていますね。

また、アメブロなどで活動報告を行ったり、ツイッターやフェイスブックに至ってはプロスノーボーダーにとってマストなツールになっています。

本人が好きでやっている部分もありますが、ブログやSNSを発信することでスポンサーのギアを宣伝したり、活動資金を募るなんて効果もあるのです。

プロスノーボーダーは大会の成績だけでなく、個人の発信力が重要な時代になってきています。

日本・海外のスノボ系ユーチューブ30チャンネル超まとめ!

イベント出席

世界各地のストリートでスタイルを磨いてきた個性的なトップジバーが、六本木の真ん中に出現する特設レールを舞台にパフォーマンスを競います。

出典:楽天ニュース

オフシーズンのプロスノーボーダーは、後述するスノーボードDVD発売記念やスポンサー主催のイベントに出席したりします。

11月の六本木でも、バートン主催のジブコンテストが行われていましたね。

ギア・DVDの宣伝はもちろん、スノーボードの裾野を広げる役目もになっています。

スキー場の設営準備・パークのプロデュース

Hakuba47の『47PARKS』は、世界に誇る日本最大規模のスノーパークです。

プロデュースは日本トップのプロスノーボーダーチーム『HYWOD』が担当し、初級から上級まで安全に楽しくステップアップ出来るレイアウトをコンセプトに、ハイシーズンには30近くのアイテムが設置。
年末からGWまでの長い期間、滑走可能な、多くのスキー・スノーボーダーに愛されているパークでもあります。

引用:白馬47ホームページより

オンシーズンに向けた設営準備やパークアイテムのプロデュースを行っているプロスノーボーダーもいます。

JSBA(日本スノーボード協会)には公認スロープビルダーなる造設の資格まであるのです。

フィルムの撮影・編集

冒頭で「スノーボードは大会に出場しなくても、メーカーが契約金を払う価値があると認めれば資金提供を受けることができる」とお話しましたが、その理由のひとつがフィルムなんです。

まぁスノーボードのドキュメンタリーフィルムなんて思っていただければいいでしょう。

一般の方からすると不思議に思われるかもしれませんが、この「フィルム」に命をかけているプロスノーボーダーも非常に多いです。

オフシーズンは、冬に撮り貯めた映像の編集や、上映会などのイベントに出席します。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

夢のない話ばかりでしたが、一年中競技に集中できるプロスノーボーダーなんてほんのひと握りなんですね。

ご覧いただいた通り、イベントやカタログ撮影、展示会など…

オフシーズンのプロの仕事はほんとに少なく、とてもじゃないですがそれだけでは食べていけません。

私の知人のプロスノーボーダーさんも含め、ほとんどのライダーはバイトや副業をしながら競技を続けています。

スキー場へ行くことが間接的にプロライダーを応援することになるので、ぜひ皆さんもゲレンデに足を運んでいただければと思います。

この記事が参考になれば幸いです。

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ABOUTこの記事をかいた人

スノーボード歴22年の自称育メンボーダー。北海道出身の父の影響で小学生からスキーをはじめ、18歳でスノーボードに出会う。学生時代に留年してまで山にこもり大会などにも出場するが、就職を機に趣味となる。現在は娘も幼いためあまり滑りにはいけないが、いつか子どもとスノーボードに行くのが楽しみ。